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教師力アップセミナー 野口芳宏先生

2009-10-14 05:43:47 | 日記
平成21年10月12日 小牧中学校において行われた野口芳宏先生のお話しを抜粋して紹介します。

○ 伝承と伝統はどう違う?言葉にこだわるのが国語の素養。こだわることで関心が生まれる。まずこだわること。

 たとえば、『論語』。辞書で引くと、孔子の言葉や行いを弟子がまとめたものとあるが、論と語はどういう意味か。

 『論語』は孔子の著書ではない。キリストなど偉い人は書を書かないで弟子が書く。弟子が、いろいろ論じ合った結果、固まった話し。それが論語である。

○ 伝統。統とは何か?統一、統括、大統領、すなわちまとめるということ。統一が取れて、見解も統一されている。揺るぎない、不動の価値を持っている。伝統は、昔もあったし、今でもある。
 伝統的な言語文化は、古ければいいというものではない。評価が定まったもの。
 戦後の国語教育は実用主義に傾いた。「体」は、かつては「體:骨が豊か」と書いた。意味がわかる。「かなづかひ」も現代的になった。そうして、古典は日陰の存在になった。
 しかし、教育基本法も改正され、戦後60年たって、日本の原点に帰ろうということになった。
 長い時間の中で、価値があるというものをとりあげていこうと。そこで、論語を取り上げた。

○ 古典は、長い歴史の中で評価が揺るぎないということはすごいこと。
 聖書はすごい。指導要領は10年で改訂されるが、聖書は2000年変えていない。論語も同じ。そういうものに触れる学習は大事なこと。
 安岡正篤の孫(安岡定子)が子ども論語塾をやっている。

○ 指導要領の改訂はいらないのでは?小中は基礎基本。変わらないもの。10年ごとに変わるのは応用。実際に改訂されるのはわずかな一部。マスコミはそこだけに目がいく。しかし、変わらないところが大事。軸足がぶれないようにしたい。


○ 世田谷区教育委員会が「日本語」教科書をつくった。特区を申請し、授業で使っている。論語を素読し、楽しんでいる。意味は後からでよい。世田谷の子どもたちの学力は違ってくるだろう。
内容は忘れてもいい。声を出して読むことを楽しめばよい。繰り返していると覚えてしまう。
時の流れはあてにならない。小・中は、基礎をしっかり教えればよい。時代を超えて変わらないことを叩き込めばよい。新しいことだけやっていると、子どもが悪くない。
 
※ この他、論語の内容について、お話をしていただきました。

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