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インビクタス/負けざる者たち

2010-03-06 16:57:44 | 映画短評
泣けましたね…。まさに、気持ちのよい感動。

ストーリーはいたって簡単。
裏も表も伏線もほとんどなく、とてもわかりやすい。すぐに映画の中に入れます。

南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)の知識が少しあれば理解出来るので、小中学生にも薦めたい映画です。

何といっても、史実を忠実に描いていることがすばらしい!
ラグビーのスコアも本物通り。日本が17-145で記録的な大敗をしたことも登場します。
最後には、マンデラ本人が写真で登場します。

ネット上では、次のように紹介されています。



南アフリカ共和国のネルソン・マンデラ大統領と同国代表ラグビーチームの白人キャプテンがワールドカップ制覇へ向け奮闘する姿を、クリント・イーストウッド監督が描いた人間ドラマ。1994年、南アフリカ初の黒人大統領となったマンデラは、アパルトヘイトによる人種差別や経済格差をなくし、国をまとめるためには、95年に自国で開催されるラグビーワールドカップでの優勝が必要と感じ、代表チームのキャプテン、ピナールとの接触を図る……。主演はモーガン・フリーマンとマット・デイモン。

本当に一番おいしい飲み物は「水」だとすれば、この映画は、おいしい水のような映画です。

もはや巨匠、クリント・イーストウッド監督の30作目。
「グラン・トリノ」のもよかったけど、毎回はずれがありません。
本当にいい監督になりました。

かれは、インタビューで次のように言っています。

「彼は27年間も刑務所で暮らしたのに、自分をそんな目に遭わせた人々を許しただけでなく、刑務所の看守たちを大統領就任式に招待までしたんだよ。そんなことができる性格の人間は、非常に少ないと思う。出所したとたんに戦争でも始めてやろうと思うほうが人間の本性に近いだろう。だが、彼はそうしなかった。そうではなく、許すことに価値を見いだした。」

この「許す」という言葉が、全体を貫くテーマになっています。

テロには力で対抗する今のアメリカの姿勢を皮肉ることなく、21世紀の世界の人々が目指すべき姿を、イーストウッドは具体的に表してくれました。

モーガン・フリーマン、マット・デイモンの演技も秀逸です。
イチ押しの映画です。

原題:Invictus
監督:クリント・イーストウッド
原作:ジョン・カーリン
上映時間:2時間14分
モーガン・フリーマン、マット・デイモン

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