円安円安円安
うるさい。
しかし23才のことは忘れない。
大学4年就職活動。
働くことも会社員になることも嫌だった。
三万五千円の築30年アパートにずっと住んでフリーターで生きていきたかった。
会社員になんかなりたくなかった。っていうかなれるとは思えなかった。
バブルが弾けていたとは言えまだまだ売り手市場。
こんな使えない大学生でも取りたいという企業はまだあった。
みんな一部上場だ。思い上がってしまうよな。
23才の青年が今のこの姿を想像なんて出来やしない。
湾岸戦争があったり幼児連続誘拐殺人事件があったり裏金献金があったり。時代の色は今とさして変わらない。
ただし。時代の空気感はあの浮かれポンチとは違う。
今のこの閉塞感は若者にはちょっとツライと俺でも思うよ。
同じ円安時代でもまったく違う。
ヒドイ時代になった。
良くなっている?それは千代田区や港区辺りに住んでいる人たちだけじゃないの。
知らんけど。オレは芥川龍之介「蜘蛛の糸」のような世界に生きている感じがするよ。