でも、
親父とお母さんが、
計算外で、
・・・・・・・・・・・・・。
弟が生まれました。
天才が、生まれました。
酒好きなクソ親父から
天才の子供が生まれました。
殺すぞ。
と思わなかったけど、
むかつく、
弟でした。
殺してやろうかと、
思いましたが、
僕の
薬指を
つかんで、
微笑んで、
萎えました。
オレが、
この年老いた、親父とクソばばぁの代わりに
この弟を
守ろうと
思いました。
そう思ったら、
母親が、
安心して
その猿みたいな弟を
生んで、
二日後に
死にました。
タトゥーなんてちっともカッコイイとは思わなかったのに。
綺麗な左腕に浮き上がっていた龍の入れ墨をした女がいた。
入れ墨をすると長生きできない。
体内に浸透した「墨」が内臓を痛めるからだ。
愚かな美的感覚で自分の寿命を縮めるその娘は儚げとは真反対の存在。
でもその女の一瞬の開き直りが素敵だった。
なにか？
凍りつくようなその瞳で雑魚を寄せつけない。
半世紀生きたオジサン飲みかけのハイボールをそのままにおあいそして退散だ。
あれは龍なのかドラゴンなのか今は思い出せない。
台風の前ぶれの余興なのか。
書を捨てて街へ繰り出して良かったよ。
俺の
お給料で
俺の酔いを
…
クソ女たちが。
金ばっかり、
むらがる女達が、
気にくわないし、
素敵に見えるのは
何でだよ!!!
この、ダメマクリマクリスティ。
飲みの話しでゴメンナサイ。
体の中のアルコール度数が切れてくるにしたがって
酒の話をしたくなるのはナゼですか。
この国に禁酒法が施行されたらまっさきに捕まるのは俺です。
悪酔いをしない方法があります。
酒を愛することです。ホントです。
どんな失敗をしても友達が離れてしまっても離婚されても絶対に酒のせいに
しないことです。
酒の失敗ではないのだよ。酔いつぶれた俺自身の問題なのだ。
自分を棚に上げないで。自分の飲み方に目をつぶらないで。
酒を愛す。
酒の神様が微笑んでくれる。いや禁断症状じゃないから…。
バッカスが寄り添ってくれる時二日酔いがなくなった。ホントです。
吐くことがなくなった。誰かを困らすことが減ってきた。
心配して介抱してくれた人と酒に感謝しておく。
チャンスを見て感謝を形であらわす。
楽しく飲む。やけ酒ご法度。絡み酒殲滅。暴力酒反対。セクハラ酒反対。
振り向いてくれなかったバッカスの神様がようやく認めてくれた兆し。
そうすると一人で店に行ってもいつのまにかみんなで飲んでいる。
今週は苦しい毎日だったが
嘘がなかった毎日だった。
上手くいかなくても、
つれない素振りをされても
チキン野郎なりに一歩一歩行けた。
カッコイイ結末が出せなくても、
無様な結末でも、
それが今の俺なんだ。
それを隠すことはできない。
お見通しなんだ。
挑戦できた。
うまくできなかった。
でも逃げずにできた。
自分のこと自分が一番知っている。
だから納得した。
だから今日もまた一からやってやるぜと力が湧いてきた。
酒も気絶するまで呑めた。
しかも美味しく飲めた。
吐かなかった。儚かった。
暴力沙汰にも巻き込まれず、
交通事故にも遭わず、
詐欺にもドロボーにも遭わず、
楽しく飲めた。
だから感謝して今日も生きる。
生きなおす。復活の日。
