マーゴット・ロビーがプロデュース兼主演
ナンシーケリガン殴打事件の映画。
あの事件の関係者各位の言っていることがバラバラ。
真相は果たして?という映画・・・・・・ではない。
テーマ。
殴り倒されても立ち上がり向かっていくハングリー精神の映画。
これだけの不運とクズ仲間と暴力亭主と強烈な鬼母がいようとも、
フィギュアスケートさえあれば乗り切れる!という溢れんばかりのタフガールの物語。
このチラシから見てもビッチ振りが凄いマーゴット=トーニャ・ハーディング。
冒頭の一言にシビレまくった。
「あたしは労働者階級の貧乏な人間だからって頭下げて謝りながら生きるなんてなんて真っ平ごめんよ!あんた!あたしを誰だと思ってんのよ!」
こんな感じから始まるんだから。
DV男が殴ってもトーニャは泣かない。天性の運動神経と鍛え上げた足で彼氏の股間を思い切り蹴り上げ倒してしまう。
鬼母からの愛情欲しさに唯一のスケートをひたすら磨き上げる。
その難易度から誰ひとり手をつけなかった「トリプルアクセル」を最初に身につけた選手。
しかし物語はどんどん不穏な方向へまっしぐら。
殴打事件の関係者と見なされてリレハンメルオリンピック出場権を剥奪されそうになったときも
「執行猶予なんてしなくていい!!ちゃんと刑務所に入るから、剥奪しないで!私からスケートと奪わないで!」
と訴えかける。
悲惨な話しを絶妙なユーモアを混ぜながら展開するストーリーに圧倒。
久しぶりに、お?お、お、オォ~!とつぶやきながら観てしまった。
圧倒と言えば、カメラワークが神懸っている。
スケートシーン凄すぎる。
トリプルアクセルを飛ぶトーニャと一緒にキャメラが飛び撮る!
これ特撮?CG?それとも本物?分からない。それぐらい上手い。
シカゴの「長い夜」も盛り上がったァ!!!
とにかく力が湧いてくる映画です。
今年劇場で観た映画では
スリービルボード/万引き家族/アイ、トーニャ
暫定ベスト3です。