インドのニューデリーで開かれている国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は25日、登録審査の日程を公表、新潟県の「佐渡島(さど)の金山」は27日午前10時(日本時間午後1時半)からの会合で行うと明らかにした。進行次第で日程は前後する可能性がある。

日本を含む21の委員国が、ユネスコ諮問機関が6月に行った勧告を基に審査する。

勧告には「登録」「情報照会」「登録延期」「不登録」の4段階がある。

諮問機関は佐渡金山について「情報照会」を勧告。明治時代以後の遺構が多く残る地区の除外▽遺産地域の周囲に設ける保護エリアの拡大▽鉱業権所有者が商業採掘を再開しないとの確約―について補足説明を求めた。日本政府や地元自治体は「登録」への格上げを目指している。(中略) 

韓国は「朝鮮半島出身者の強制労働があった」として佐渡金山の登録に反発してきた。聯合ニュースによると、韓国国会は25日の本会議で、日本政府に対し、佐渡金山の登録推進の撤回などを要求する決議案を採択した。

上川陽子外相は23日の記者会見で「韓国と誠実かつ丁寧に議論する」と発言した。

当時の朝鮮半島出身の労働者には給与も支払われており、日本政府は21年、「強制労働には該当しない」の答弁書を閣議決定している。