こんどは、その薄く剥いだ竹を6枚使って、三つ編みをしていきます。
こんな風に、6枚を一つに纏めて、うなぎを捌く時の様に、目打ちで突き刺し固定します。
2枚づつを、ヨリを掛けながら捻って行きます。
最初の2枚を捻り終えたら、次の2枚を、捻りながら編みあげて行きます。
同じように、最後の2枚も捻じりながら編みこんで行くと、竹縄の完成です。
こんな形に仕上がりました。
この縄状に為ったものを、花かごの飾りのアクセントとして使っています。
一年の内、秋に花かごを作ることが多いです。
出張シーズンが始まると、注文の品に追われてしまい、なかなか、花かごの在庫を作ることが出来ません。
今日は、花かごのアクセントに使う、「竹縄」について
竹縄???
と、疑問に思う方も多いでしょう。
竹は、非常に堅い性質と、弾力のある柔らかい性質を併せ持った素材です。
丸い竹のままから、縄?何て、想像も出来ないと思いますが・・・・・
まず、3~4メートルの竹を割っていきます。
5ミリくらいの幅に割った竹を、厚さ1.5ミリくらいに剥いで行きます。
こんどは、その1.5ミリの物を、更に、4枚に剥いで行きます。
すると、厚さが0.3ミリから0.4ミリのヒゴが4枚出来ます。
竹には、節がありますから、4メートルもの竹を、最後まで切れないように4枚に剥ぐと云う作業が、非常に難しいのです。
竹の割り剥ぎという、基本の技術が要求されます。
これは、剥ぎ終わった所です。
つづく
昨日の横浜高島屋も沢山のお客様で賑わっていました。
私も、忙しい時間が過ぎ、一段落した時に社員食堂へ、
席に付いて、5分もしない内に、販売員さんから呼び出しが、
「先生、波網代のバッグが売れました、直ぐに戻って下さい。」と、
売り場に戻ると、昨日、「名入れ箸」を買って頂いたお客様が、ニコニコして立っていました。
そうなんです、昨日、家族全員分のお箸を買ってくださったお客様でした。
私が、お箸に名入れをしている間に、バッグなどを見ていてくれたのでした。
そして、やはりお箸の使い心地が決め手になったのでしょう!
「今日は、スポンサーを連れてきたの。」と、にっこり笑って仰っしゃる。
ご主人と一緒に来てくださったのです。
お箸が、最高級のバッグに箸渡し(橋渡し)してくれました。
ありがとうございました。
今回の船橋東武での実演は亀甲編みの実演をしています。
お客様とのやりとりで、
厚さ1ミリのヒゴを、2枚に剥いで編みこんでいきます。
「何でそんな事をするの?」と、聞かれますが・・・
厚さが1ミリのままでは、ヒゴが堅くてしなりがでません。
それで2枚に剥いで、0.5ミリずつにすることで、柔らかく、弾力のあるヒゴに変わるのです。
「何で柔らかいと良いの?」と、聞かれますが・・・
編み目が詰むのです。ヒゴとヒゴの隙間を極限まで小さくすることで、物凄い堅牢性が出てくるのです。
「何で、堅牢になると良いの?」と、聞かれますが・・・
丈夫で長持ちするように為るのです。
「何で、丈夫で長持ちするように為ると良いの?」・・・・
もう、答えたくない!(>_
今回は、15年経った、亀甲の盛皿です。
妻が、ベーグルパンを焼いてくれました。
ちょっと塩味が入って、香ばしくて、美味し~い!
エツコーネのパンはホントに美味しいのだ!
この、ベーグルを載せている盛皿は、15年ほど前に、家庭画報で、「南の風のリビング」という特集を組んだ時、デザインした作品である。
「値段をそこそこに抑えた、竹の美しさが伝わる40センチほどの盛皿を作ってみよう」と、
15年間、使っても全くびくともしません。
少し色目が濃くなって、飴色に近づいて来ました。
天然素材の楽しいのは、年数とともに、色合いや風合いが良くなていくことですね!
おそらく、この盛皿は、これから何十年経っても、使い続ける事が出来ると思います。
しばらく、品切れ状態だったのですが、ようやく出来ました。
40センチの盛り皿を作るには、45センチほどの長さの竹が入ります。
真っ白で、傷がなく、同じ色目で、節間が45センチの竹を揃えるのは、大変な事です。
帰って、染めたり、磨いたりするほうが、作業工程は増えますが、竹を揃える事は簡単に出来ます。
以前、お買い上げ頂いたお客様からの、追加注文で制作することになりました。
今回、やっと5枚作り上げましたが、この写真をフェイスブックに乗せたら、フェイスブック仲間から、「私も欲しい!」と、即日完売してしまいました。ありがたいことです。
大きな作品ほど、細かい所、デティールを丁寧にしないと品が出ません!
柾竹が美しい!一本一本、ナイフで面取りしています。
普通、柾竹と云うのは、全体の幅を割って行くだけですが、今回は、一本一本を別々に取って、ナイフで面取りしてあります。この方が、高級感があり、見た目にも優しく感じます。
昨日のブログで紹介した「蓋付き籠」ですが、
新宿の伊勢丹で、催事の実演をしている所に、お礼のメールが届きました。
本当に嬉しいメールでしたので、許可を得て、紹介させて頂きます。
高江 様
>
> 到着御礼
>
> 本日、無事受け取りました。
> 美しい仕上がりに感激致しております。
> 大きさも、楕円の曲線も、ふたのふっくらとした収まり方も、全てがしっくりと調和していて、しばらく見入ってしまいました。
> 胴にもふたにも編み方の変化を付けて下さって、明るく楽しいリズムが感じられます。
> 丁寧な補強やかがり方、端正な内布、それも美しさの一部としてすっきり映えていて、伝統を感じさせられました。
> けれど重くなり過ぎず、竹の軽やかさ、お作のおおらかさがまた心に響きました。
> きっと目にする度に、嬉しい気持ちにさせられると思います。
> 今回私の漠然としたお願いにやり直しとかご苦労をお掛け致しましたが、こんなに美しく表現して下さって、ただただ感謝でいっぱいです。
>
>内布を見たときに、胴の周りに固定の竹が入っていて、こうやって形を出すんだとお仕事の丁寧さを感じておりました。
>気軽にお願いしたことが申し訳無いくらい、手を掛けて下さって本当にありがとうございました。
> 高江様の益々のご活躍をお祈りしております。
>
> この度は本当にありがとうございました。
こんなお礼のお言葉は、物作りをする者に取って、一番の喜びです。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
今回の3週間の出張前に、どうしても仕上げておきたい仕事がありました。
お客様からのご注文品で、「全体のサイズの指定と、蓋付きであること、可動式の持ち手であること」と、いうご要望の物でした。
縦34センチ、横18センチ、高さ12センチ
最初は、一般的な御所籠の様に、四角く立ち上がった、長方形の立方体をイメージして作り始めたのですが、
どうも、堅く面白みが無い、イマイチな感じがしました。
途中で、「もっと、遊びココロがある楽しい物にしよう!」と、やりかえることにしました。
そして、胴張りを入れ、形に丸みをもたせ、可愛らしい表情の作品に変更しました。
蓋も、同じように丸みを持った押し込み型の蓋にしました。
そして、出来上がりました。
自分ながら、大変気に入った作品に仕上がりました。
出張する、前日に2回めの漆を塗り終わり、後は、中の布張りだけです。
布張りは、工房の専門職にまかせて、「出来上がったらお客様の所に送って下さい」と、お願いして出張に出てきたのです。
昨年の秋、突然大阪からお客様がやってきました。
「竹を使った、高級バッグを作りたい!」と、云うことで・・・・
お話を聞いてみると、世界に通用する様な竹のバッグを作りたいと仰る、
竹の場合は、どうしても、柔軟性は無いので、動く部分とか、曲がる部分、組み合わせの部分など、物理的な制約もあります。
「エルメスのバーキンの様な、竹バッグが作れませんか?」と、提案されたのですが、まずは、竹で出来る部分だけ部品つくりして、後の部分は革職人さんにお願いするという方向で、試作してもらう事に為りました。
そこで、試作第一号が出来上がりました。
これは、竹のバッグと云うより、革作家さんの作品ですが、そんな作品の一部を担っているということは嬉しい事です。
実に堂々とした、高級バッグが出来上がって来ました。
丁寧な仕上がりで、最高な仕事をしてくれて居ます。
また、新しい可能性が出てきました。
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今回の出張から、新しいパンフを配っています。
今回作った、パンフは、お箸を買って下さった人向けのパンフにしました。
今までのパンフは、竹バッグが半分、お箸が半分と、どちらのお客様にも見て頂けるように、と、作っていたのですが、どうしても、焦点がボケてしまうので、お箸を買って下さったお客様用に、箸に特化したパンフを作りました。
言葉書きも、少しくだけた話し言葉で、私の言葉で書くことにしました。
まずお伝えしたいのは、「今日のこの出会いにありがとう!」です(*^^*)
こんな言葉から説明が、始まっています。
年末にお箸を買って下さったお客様に、このパンフを添えてお渡ししていました。
すると、正月に為り、お客様からお電話がありました。
「暮れに、お宅から頂いたお箸、とっても良いのよ!それに、パンフレットの中身を呼んで、嬉しくて泣いてしまいましたよ・・・・・・・・」と、お正月に来てくださり、家族中にと10数膳お買い求め頂きました。
嬉しいですね!
期待通りの反応をして頂き、少しでもハードルを下げて、竹の良さを分かって下さるツールとして、仕上げました。
あ~~~~~、嬉しい(*^^*)ポッ
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ワンクリックありがとうございました。
最近、不肖の弟子、吉田君がめっきり腕を上げて来た!
私の所に入門して、2年目である。元来は、不器用な部類に入るのかも知れないが、何しろ、ポジティブな性格で、何にでも挑戦する。それも、ひたむきに・・・・失敗しても、失敗しても、めげない!
何度も「キャイーン」と、言いながら、それでも、めげない所が偉い!
今回は、お客様からの注文品を、ほとんど彼のデザインで作らせてみた。
途中途中で、私はアドバイスをするだけである。
この手つき篭は、ラッパ型に上部が開いた手付き籠が欲しいというお客様の以来である。
最初は、編みヒゴをもう少し広い物で作ったら、いまいち、美しいフォルムと、上品さが出なかった。
そこで、ヒゴサイズを変え、もう一度作り直し・・・・・・
なかなか良いものが出来ました。
しかし、手を付ける段になって、縦ヒゴが偶数本であることに、気が付く。偶数本だと、手を付ける真ん中のヒゴが無い!Y(>_<、)Y
ガックリと肩を落とし・・・・もう一度作り直し、今度は、縦ヒゴを一本増やし、奇数本にした。
めでたく、籠の中心に手を付けることも出来ました。
それで出来上がった籠がこれです。
この籠を作ることで、吉田君には、物凄いノウハウが蓄積されました。私がデータを決め、言われたことを作業するので無く、自分でデザインを起こし、ヒゴデータを推測し、何度も失敗をしながら、作り上げていきました。
失敗の数が多いほど、ノウハウは蓄積されます。
将来、彼が独立していった時に、頼りになるのは、こんな失敗の積み重ねから得たノウハウなんですよ!
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ワンクリックありがとうございました。
新しい商品がデビューしました。
今回の催事でデビューしたのは、
「すべらないダイヤカット箸」 1050円
このダイヤカット箸は、デザイン的にも優れており、大変<wbr></wbr>人気のあるお箸である。全国のデパートや、工芸品店、お<wbr></wbr>土産店などでも販売されている、ベストセラーである。
しかし、全国に卸し販売することを想定して制作されてい<wbr></wbr>るので、箸全体が塗装されているため、どうしても箸先が<wbr></wbr>すべります。これが、唯一の欠点であった。
今回、箸先だけ塗装しないように改良し、実演販売と自社<wbr></wbr>でのネット販売だけに販路を絞って、売ることにした。
左の赤い方が新しい「すべらないダイヤカット箸」
箸先だけが、少し違うのが判りますか!
デビュー早々、お客さんの反応は抜群です!
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銘仙の表布に続いて、裏地の布も凝ってみました。
今までは、なるべく万人に合わせるようにと、無難な無地のものを付けていましたが、今回は遊び心を満載にして、作りこんでいくことにしました。
そこで、妻が探し出してきた布がこれです。
グラデーションの付いた木綿の布です。一枚の布から、カットをする部分によって、全然色目が違ってくるので、無限の楽しみ方が出てきます。
グラデーションの色目も10色以上あり、本当に楽しくなってしまいます。
結び紐も、特注で作ってもらいました。
本体の篭にも、
編み方・大きさ・形・色の4要素が違います。
それに、表布が60種類、裏地が10種類、それらを組み合わせると無限大に広がっていきます。
一つ一つが違った表情を持ち、お客様に語りかけていく・・・・・・
楽しいじゃありませんか!
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