今年も年末のあわただしい時期に竹薮に入り、青竹を切り出しに!
毎年切らせていただくのは、工房のメンバーの「I」さんの持ち山。ここは、安心院町の中でも太くて伸びの良い真竹が取れる所である。
青々として美しく、真っ直ぐに伸びた竹を探す。竹は古くなると、節の下のところがだんだんと茶色くシミの様な色が付いてくる。竹ヒゴにするのであれば、別に問題は無いが、青竹箸はこの美しい青さが命、少しでも、シミや傷があっては為らない。
節を入れずに作れば、随分簡単に出来る。
まず、竹は節の所で微妙に曲がっている。この、曲がりがあると、真っ直ぐなお箸を作る事が非常に難しくなる。
次に、節の所が高くなっている。平坦ではないので、削るにしても、鉋をかけるにしても、この部分に手間を取られるのだ。
次に、節の所は硬いのである。
節が入っていない「無節」のお箸と、箸の最後の所に節を入れる「天節」のお箸とでは、作る手間は、3倍以上大変になるのだ。
それでは、「何故、節を入れるのか?」
やはり、「竹には節が在る事が自然で、竹の一番大きな特徴は節なのである。」
という自分の中での「こだわり!」
竹は節がある事で、一日に50センチも60センチも成長する事が出来る。
竹の中は空洞であるが、節がある事で、形を保っているのだ。
木の様に毎年少しずつ大きくなるのでなく、ほんの3ヶ月ほどの間に、10数メートルも成長する。
この良しに付け、悪しきに付け、節が大きなポイントになって来るのだ。
それと、青さへのこだわり!
やはり、美しくなければ為らない!
お正月に新年を迎えるにあたり、凛とした緊張感が漂う空気を作ってくれるのだ。
瑞々しい深緑の色彩。(一般的に青竹と言っているが、青では無い。深緑を青と表現しているのだ)
今年は、私にとっても、大きな転換の時期であった。今、新たな自分に挑戦中である。
そんな時にこそ、この青竹箸で新年を迎えよう!
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