高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

新宿伊勢丹 2

2008年02月22日 08時54分00秒 | 青竹箸

インターネットで「名入れ箸」の注文を下さったお客様が来てくれた。今春、結婚なさるそうだ。「披露宴にゲストのお名前を彫ったお箸を並べたい!」という事でオーダー下さった。お住いが東京の方だったので、「新宿伊勢丹の九州展に実演しておりますので、宜しければ見に来て下さい」とメールで御案内しておりました。思っていた通り、素直な優しそうな可愛い方でした。

何時も、名入れ箸にお名前を彫る時に「どんな方が使うのだろう?」と思い浮かべながら、楽しんで名前を彫っている。特に、今回の様な「結婚式のお客様に」と使って頂くシチュエーションまで目に浮かんでくると、尚更、気持ちが入っていく。若い素敵なカップルの門出の席に「名入れ箸」を使って頂けるなんて、本当に嬉しいですね。

昨日も、幼稚園児のお子さんを連れたお客様が、最初は御飯しゃもじを見ていたのですが、箸の使いやすさや、名入れが出来ることなどを話しているうちに、どんどん、気持ちが伝わって行き、結局、最後には、御家族分とご主人の両親、自分の御両親や兄弟の分まで、箸箱と合わせてお買い上げいただいた。品の良い素敵な奥様でした。 たかが箸と思う無かれ、お箸を通じて、爽やかなお客様との心の触れ合いが持てるのだ。こんな気持ちの遣り取りは店頭に立たないとなかなか味わえない物ですな。

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青竹箸

2007年12月27日 12時10分37秒 | 青竹箸

8 年末に青竹でお箸を削るのが恒例の行事になっている。瑞々しい美しい竹の緑、ただ、この緑色が何時までも残っていない。時間とともに緑色が薄くなっていくのだ。ある意味、逆にこの瞬間しか美しさが無い事を大事に考えて、新年を迎えるお正月のお箸として出している。

竹薮に2年物のまだ、美しい竹を見つけて切り出す。今は、竹薮が整理されていないので、四方八方に倒れた竹が邪魔をする。太く真っ直ぐ育った竹を見つけるのだが、切り出した竹の三分の一くらいしか、お箸になる材料は無いのだ。曲がりがあったり、反りがあったり、傷があったりする物を省いていくと本当に少なくなってしまう。

5_2 材料を切り出して、カンナで削り出していくのだが、今年は竹を留めておく治具を新しく作り直さなくてはならない。冶具とはカンナをかける時に竹が動かないように板の上に固定させる道具である。昔は切り出しナイフだけで削っていたこともあるのだが、どうしてもバラツキが出てしまう。「手作りの味」と言ってしまえばそれはそれで済むのだが、お箸に関しては手作りの味よりも、同じ手作りであるが精度の高さから来る美しさを求めてしまう。

無事一年を終えることが出来た感謝の気持ちと、来年に向けての期待を込めて青竹箸を削り込んでいくのだ。

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名入れ箸

2007年03月18日 06時29分32秒 | 青竹箸

今日もインターネットで見た。と言うお客様がみえた。友人の結婚祝いに「名入れ箸」を注文3_002 してくれたのだ。横浜の方だったので、「ネットで見てたまたま横浜高島屋に来ているのを知ってやってきました。」と。プレゼントのお箸にお二人の名前を彫って、それを入れる2膳用の箸箱にも「末永くお幸せに!」と彫った。目の前でアッという間に彫っていくので、びっくりされているのと同時に大変喜んで頂いた。

プレゼントの分だけでなく御自身が使う分までお買い上げいただいた。(この画像は違う時の名入れ箸です。今は個人情報の事が大変うるさいので違う写真を使っています。)

このお客様だけでなく、今日一日で3人のお客様から私のホームページやブログを見ているという声を掛けられた。うーん、インターネットの告知って本当に考えていかなくてはならない時代になってきたと肌で感じて来ている今日この頃です。ホームページの本格的登録も昨日できましたと連絡があった。これからはブログだけでなく、ホームページの方も頻繁に更新していかなくては。

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名いれ箸

2007年03月07日 17時45分30秒 | 青竹箸

3_005 ありがたい。ホームページで紹介している「名入れ箸」に注文がきた。学校の卒業記念に生徒さんのお名前を彫って記念品にと依頼が来た。22センチと23センチのお箸をセットにして、女の生徒さんは22センチの方に名前を彫って、男の生徒さんは23センチの方に名前を彫ってと。簡単に彫れる様でなかなかそうはいかない。高速で回転しているドリルで名前を彫っていくのであるが、力を込めて持っていないと高速回転に刃を持っていかれて全然字にならない。筆で書くのとはまったく違った技術がいるのである。

3_014 卒業記念だけでなく、結婚祝い、誕生祝い、還暦祝い、何かの記念品などにご注文頂けるとありがたい。ブログをごらんのあなたも是非ご検討を!

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3_019

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青竹箸

2006年12月31日 00時24分00秒 | 青竹箸

_10 毎年、大晦日に青竹のお箸を削る。新年に向かって真ッサラな、みずみずしい青いお箸で正月を迎える。

「一期一会」青竹の青さはほんのひと時である、時間とともに青みが抜けて緑色が黄緑色へと変色していく。茶席を設ける主はお客様の事を思いながら、お箸を削ったという。事前に作り貯めすることはできないので、時間を考えて最高の状態でお客様を迎えることを考えたそうだ。まさし く、_5  ほんのひと時その場でその出会いを!私はい_4つも真竹をカンナで削って青竹箸を作る。孟宗竹では美しい色目と艶が出ないのである。ぱっと一目見たときの美しさといったら言いようがない。_12 丁寧に巾と厚みを揃え、その後切り出しナイフで面取りをする。この面取りでお箸の表情が決まる、優しくそれでいて凛とした美しさが保たれるように!   お箸を削るのが一番神経を使う。簡単そうに思えるかもしれないが、簡単に見える仕事ほどごまかしが利かなくて難しいのです。

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今年も多くの方々に支えられて一年を終えることができました。本当にこの一年の一期一会にありがとうございました。

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名入れ箸

2006年12月09日 07時19分13秒 | 青竹箸

_006_4 只今、ホームページ作りに四苦八苦しています。一番苦労するのが、商品の特性をどう打ち出していくのか?これが一番考えるところです。今回も竹箸にお名前を彫る「名入れ箸」を考えているのだが、名前を彫る機械を見つけた。早速メーカーまで行って、機会を使わせていただき何膳かお箸に名前を彫ってみた。確かに、間違いなく誰がやってもきれいに彫れる。「よーし、これだったらインターネットで沢山注文が来ても、私が出張で居なくても大丈夫だ。」と喜んだ。しかし、工房に帰ってきて会議で図ってみ_002_5 ると、みんなの反応が思わしくない?やれ、味が無い、鉛筆のメーカー銘みたいだ、入学時の子供のお名前みたいだ、など等‥‥

ひらがな、カタカナ、アルファベットしか彫れないのも問題だ。フリーハンドで彫るのではなく、文字盤に沿ってなぞって行くと縮小された文字がドリルで彫られるという仕組みのため文字版が要るのだ。漢字まで彫るというと膨大な量の文字版が要るので大変なのである。そこまでそろえると100万近いお金がいる。  やはり今までやっているルーターで手書きにするか?  大変ではあるがどんな文字でも何文字でも、絵でも記号でも、何でも彫れる。ウーン。

それより、「これだけの手を掛けて作って、日本一の精度を誇るお箸には、手彫りで応えなくては失礼になる。」「機械彫りだったら、これを見て良いナーと思ったところが直ぐ真似できる。」「職人の手_001_6 作りのお箸に、職人が手彫りの名前を!」と、結論がでた。一膳、一膳思いを込めて名前を彫るこれしかないか!頑張るぞー。

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