栄ちゃんと青井コーチとの対話(青井コーチの実体験)
(栄ちゃんが全日本で優勝できずプロをいったんはあきらめかけていたとき)
この時(怪我した当時の青井コーチ)の俺は、自分にウソをついていた
本当は怪我も怖かったし、リハビリも試合に出られないのもつらかった
そんな弱気なことを考えるのも嫌ですべてを投げ出したくなっていた
だから俺はそんなこと考えないことにしたんだ
全然、平気、むしろこれで精神的に強くなれる
怪我と付き合っていくのはプロとして当たり前のこと
心の底からそう思っていることにしたんだ
そうでもなきゃやってはいけなかったんだろうな。
実際当時はそう思い込めていたんだと思う。
でもそのうち本心にウソをつき続けた影響が出始めた
自分の本心を裏切り続けると自分の本心が分からなくなってくるんだ
どこまで弱気なのが本心でどこまで強気なのが本心じゃないのか?
感じていることも考えていることもどれが本当のなのか疑わしくなってくるんだ
そんな状態が続くと自分では何も判断できなくなって心はいつも不安定になるから
他人に流されるようになる。そんな状態でテニスがうまくいくはずがない。
テニスの専属コーチって、ゴルフのキャディに近いかも。石川遼氏のキャディ(加藤さんという方らしい)さんなんか
はその日によって渡すクラブをきちんと判断しているそうな。パワーがつよすぎると思ったら、わざととばないクラブを
渡すという。信頼関係がなせることでしょうね。