森淳一『ランドリー』(メディアファクトリー)を読んだ。
登場人物は少ないが、一人一人のキャラクター
がきちんとイメージできるように書かれている。
頭に傷をもち、帽子をかぶっていないと主人公の
テルはひきつけを起こす。ばあちゃんからは穴(マンホール)
に落ちてできた、と聞かされる。テルの仕事は、
ばあちゃんの経営するコインランドリーで客の洗濯物
を盗まれないようにする監視役だ。
そこで一人の常連ではない女性客と出会う。
森淳一『ランドリー』(メディアファクトリー)を読んだ。
登場人物は少ないが、一人一人のキャラクター
がきちんとイメージできるように書かれている。
頭に傷をもち、帽子をかぶっていないと主人公の
テルはひきつけを起こす。ばあちゃんからは穴(マンホール)
に落ちてできた、と聞かされる。テルの仕事は、
ばあちゃんの経営するコインランドリーで客の洗濯物
を盗まれないようにする監視役だ。
そこで一人の常連ではない女性客と出会う。
森博嗣『ナ・バ・テア』(中公文庫)を読んだ。
None But Air。空気以外には何もない。
スカイ・クロアに続く第二弾。
今巻の主人公は、前巻の主人公カンナミの上官、草薙水素。噂に聞く、天才パイロットであるティーチャと出会い、一緒に飛行し、標的を墜とす。
戦闘機パイロットの視点で鳥の飛び方をみると参考になるところが結構あるんだろうか。
2種類の戦闘機のどちらが良いかという議論をティーチャと草薙している場面で、ティーチャが乗っている飛行機の方が重い分、上から下へ急降下するスピードが早く、標的を狙いやすい、軽い戦闘機は水平移動のスピードは早いがそれは逃げる側にとって有利なだけで、攻撃する側にとっては前者の機能が高い方が良いということを話している場面がある。
それをティーチャ、草薙が鳥が急降下する動きを見ていっていた。
中田英寿選手の向上心
彼の活躍を列挙してみる。
・韮崎高校キャプテン
・ベルマーレ平塚(確かデビューから3試合目で初得点)
・ユベントスへの合宿参加
・世界大会4大会全てに出場
(世界ジュニアユース、ユース、オリンピック、W杯)
・98ワールドカップ、世界選抜にて途中から
キャプテンをつける
・ペルージャにてデビュー戦のユーベ戦で2ゴール
・このデビューシーズンで、オーバーヘッドゴール、
ダイレクトボレーなどPKゴールも多いが全10得点。
・ローマへ移籍する。トッティが抜けたときの
セリエAの試合でローマが4得点入れ、
中田選手もモンテッラにアシスト、ゴールもした
試合は忘れられない。
・ペルージャ⇒ローマ、その後パルマ⇒ボローニャ⇒フィオレンティーナ
⇒現ボルトン
・ユニゾンキャピタルから再建するために
東ハトのCEOについた木曽氏
(元マッキンゼー現ユニゾンパートナー)
から東ハトのCBO(最高ブランド責任者)
オファーを受け就任。キャラメルコーンのパッケージデザインなどの製品開発に参加。
・日本代表としても活躍、ベルマーレを支援。
・車、デジカメTVコマーシャル出演、
ミラジョボビッチ(バイオハザードで主演を演じた)とも共演。
・マスコミ報道の無責任さに怒り、直接ファン
とコミュニケーションをとることができるインターネットを活用している。
と広いフィールドで活躍している。
朝日新聞06/3/17日朝刊『W杯へ~主力選手の3ヶ月前』という連載の中田選手の記事を読んで、改めて思うが、彼が他の日本人サッカー選手と比べ活躍している大きな要因として向上心が上げられるのではないか?自分自身の評価基準を確立していて、周囲の意識・評価にとらわれない(スポイルもされない)向上心を持っているということである。
TBSの番組「ZONE」(東山氏じゃなくてぎばちゃん司会の頃)という番組に高校の頃の中田選手が出ていた。当時の高校同級生も出ていてどこかの高校と試合した際、何点も差をつけて勝っていた試合のハーフタイム、周りの選手は普通に余裕をみせて話をしていたらしいが、中田選手一人周囲のプレーに満足できず、「もうお前帰れ!」とすごい顔で怒鳴っていたらしい。このころから世界大会で日本の代表(ユース)としてプレーする経験を有していたので意識が違うのも当然といえるだろうが、それでも明らかに意識の高さが周囲と比べるとずば抜けていた。さらに高校の制服を着てインタビューに答えている場面で、サッカーのポイントについて語っていて「ボールを持っている時間というのは高校だったら80分中、正味2、3分しかボールを持っている時間はないわけだから、ボールを持っていないときの走りでいかに敵の裏を突くか」というのが大切ということを言っていた。高校生でかなり具体的な分析をしていて驚いた。
前記した朝日新聞にも中田選手が高校の頃の時のことが書かれている。読んで一番印象に残ったのがやはり周囲とまったく違う意識の高さである。
引用
「~略~93年冬。韮崎高校が甲府クラブ(現J1甲府)と練習試合をしていた。
寒々しい雲天に響いたのは、高校2年の中田英の断固とした声だった。FWに「今、走り出すんだよ!」と叫びながらパスを出すや否や、DF人には「ラインを上げろ!」と指示を出す。
試合中そんな調子で、ずっとうるさかった。プロと社会人が混在する甲府クラブの選手を含め、中田英がたどり着こうとする目標点は誰よりも高かった。~略~」
引用終わる。
高校生の時(サッカーを始めたときからだろう)から誰よりも高い向上心・意識(なんとしても海外でプレーし結果を出す目標)を持っていたことが、自身と周囲(海外で活躍するプレーヤー)との意識差という違和感を埋め、中田選手自身の成長をドライブさせ、結果を出す原動力となっているのではないかと思う。
自分も常に向上心・高い意識を持って行動の原動力としたい。
2006年3月17日(金)
森博嗣 『スカイ・クロラ』(中公文庫)
シリーズ第一巻
現役大学助教授と作家を兼務する著者の本。
自分は、本を買うときには大体アマゾンのページを一目みて、どんな内容かをイメージして購入しているのだが、「これは買い、面白そうだ」と思った作品。裏切られることなく、読み終わり、次の巻を読み進めている。なんとなくだが、良い本に書かれている文は現実的に考えても違和感がないように思う。
主人公は戦闘機パイロット「カンナミ」、上司の草薙水素(ミズト)、土岐野(パイロット)、笹倉(メカニック)などが主な登場人物。自分の心情にあう「動」というより「静」をイメージする小説だった。時代は未来、世界各国で戦争が繰り広げられている。殺されない限り永遠に死ぬことのない(歳をとらない)キルドレ(Children?)と言われる対戦争用に造られた人間。それがカンナミであり、ミズトだった。
カンナミは、一人を好んで生き、周囲との軋轢を避けるために無理に周囲と溶け込んでいる振りをして生きてきた。パイロットは孤独な仕事のようだ。特に戦闘機パイロットは。生と死、子供と大人をどう位置づけることができるか、考えさせられる表現が多い。
■無料でサービスを提供することによって人を集め、その集積効果を利用して料金をいただく。
■消費者ターゲットとして金持ちのごく一部を狙うより、中・下層階級の消費者の方が圧倒的にボリュームがあるためにそこを中心にターゲティング。これを世界市場の視点でみた場合のイメージが、プラハラード氏『ネクスト・マーケット』だろう。
■根拠としては既に明らかになっている、金持ち層より中・下層階級の方が消費性向が高いということ。金持ちは可処分所得は多いが、逆に実際の消費性向は低い(消費する時間もないからか、既に欲しいものは手に入れてしまっているからか、きっと両方だな・・・)。
■ブログはまさに広告媒体としては未知数だが強力かもしれない。アマゾンの本でいえば、「この本を読んだ方は、こちらも読んでいます」というあれができるからだ。あれで消費者は最初のターゲット購入商品のほかに「これも読んでみよう」と購入した人は多いことだろう。
Web2.0はちょっとなぞ。
梅田望夫氏『ウェブ進化論』(ちくま新書)
を読んでみよう。
どんなことをやるにも生きている限り、見えないので意識しづらいが法律が根底にある。裁判制度の改正に伴い、成人以上の全ての人が他人の有罪・無罪の決定(つまり一人の人間の人生・将来)に影響を与えるかもしれない可能性を持つ。この制度がもし、法律の啓蒙を目的としているなら恐ろしい。
税金は何のために(払うのではなく)納め、どう自分や家族、社会が恩恵を受けているかということ(国の存在意義でもある)を教育で徹底するべきである。なんに使うか分からないことにお金を進んで出す人はいない。
前者も後者も小学校から教育すべき長期の問題。政治家は学校の先生が納得感を持って児童・生徒に説明・納得させることができるように、自身の考えていることと行動を一致させ(大前研一氏は政治的・感情的決定は経済的・社会的負担を生むといっているがその通り。)、一貫性を持ち、国民に自身の政治家としての目的と行動の成果を評価してもらうこと。
これを選挙時のマニフェストにつなげ、国民は政治が自分の生活に影響することを認識し、その金を自分が払っていることを自覚し、積極的に評価する意志を持つこと。将来が不安であると思っている人が多いとの認識を自分は持っているが、ならばまず投票には行こう。政治が変わらないなら政治家を変え、党を変えてやろう。そうしてこなかったから財政はパンク寸前、あるいはパンクしているのである。
映画『2046』ウォン・カーウェイ監督作品を観た。
役者豪華
トニー・レオン
フェイ・オン
チャン・ツィイー
キムタク
などなど。
内容が分かりづらいからかちょっと退屈な
映画だった。観終わった今でもよく分からない。
DVDだったから日本語&日本語字幕で
観たのだがかなり違いがあったので驚いた。
あれではどっちで観るかで意味の解釈も
変わってしまいそうだ。別にそういうところは
気にするところではないのかな。
石田衣良『IWGPⅢ骨音』(文藝春秋)読了。
池袋に住み、池袋を愛するがゆえに
まことは池袋で起こる難問事件
を解決するために持てる資源の全てを注ぐ。
親友、睡眠、直感、店番などなど。
NPO、通貨、地域通貨、信用などに対する
経済観点は面白かった。
シリーズⅢから読んでしまった。
池袋ウエストゲートパークⅠ、Ⅱ、Ⅳ、外伝も
読もっと。
速読って
①深呼吸して、落ち着いた状態にし、脳を使う
前に準備させ、集中する。
②深呼吸して脳を使う準備ができたら、読む対象
に対して視界をできるだけ拡げることを意識して読み
進める。
三文字ぐらい⇒一行⇒三行⇒五行⇒一ページ
と視野を拡げて読むことに慣れていくと結果的
に内容を理解しつつ、読むのが早くなるというもの。
という解釈(速読)でいいのだろうか。
舟越健之輔『われ広告の鬼とならん』
(ポプラ社)を読んでいる。
興味深い箇所が満載である。
電通は昔、日本広告株式会社
と電報通信社に分かれていた。
両社とも光永星郎という方が創業した。
彼は企業を伸ばしていくには、人材が不可欠
との思いから東京大学の人材を求め、
その中に電通を急成長させる原動力となる
吉田秀雄もいた。
二・二六事件後に通信部門は
政府御用の同盟通信社に
吸収され、同盟通信社から広告部門
が電通にくっつき、電通の事業は通信
と広告の2本柱だったが広告専門会社となる。
昔、広告の社会的地位は低く、
うさんくさい商売と思われていた。
そんな中、吉田秀雄という人物が
今の電通へと引き上げていくのである。
今日たまたまTVを観ていたら、
中国の工場で働く若者が変化しているという
特集をやっていた。
場所は広東省シンセン。
変化というのは、以前は農村部から出てきた若者は
家族に仕送りをするために働いていたが、今は自分
のために働くという人が増えてきたという意識の変化
のことだ。
ストライキの件数も急増していて、
ここ数年で約20万件も起こっているそうだ。
■シンセンが中国の中で先端をいっているのか、
外資が進出している都市部の工場全体での
動向なのか、
■10~20代のマジョリティ意識なのか、それとも
数百万人単位のレベルなのか、
わからないが、状況は深刻のようだ。
日本の高度成長期のころと同じ状況なのだろう。
企業が稼いでいるのを知り、
より高い賃金を求めるのは当然の権利だと思う。
問題は人口規模が巨大、格差も巨大ということだ。
若者が農村部から都市部に出てきて今までに
持ったことのない給料を手にすれば、自然とより
情報を得、さらに多い給料をもらっている人を
知れば、「自分も」となるのは当然、しかし、
その状況が分からない家族にとっては
深刻だ。家族内に情報や収入の格差が出てくる。
さらに都市部で生活、結婚し、子供を生み、
定住となると田舎へ帰る意識は残るのだろうか?
さらに一人っ子となるとその孫は親の親を顧みる
ことなどあるのだろうか。
中国は変革期、注視する必要がある。