自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

藤原伊織『シリウスの道 上』

2008-04-30 22:49:02 | 小説

藤原伊織『シリウスの道 上』(文春文庫)

久々に小説を読んだ気がする。著者は元大手広告代理店に勤務していた。

この本の主人公も広告代理店に勤める社内では異質な中間管理職。子供の頃の忘れようとしても忘れられない過去と現在の複雑な思いが交錯する。

萩原浩『明日の記憶』の映画で、渡辺兼が広告代理店社員の主人公を演じていたことが強く脳に焼きついているからか、読み勧めている間、どうにもこうにも、常に主人公の顔に渡辺兼がイメージされた。しかもはまり役だった。

このまま下に進む。


宮崎哲弥『新書365冊』

2008-04-30 22:39:04 | 小説以外 

宮崎哲弥『新書365冊』(朝日新書)800円

松岡正剛が、千夜千冊で扱っていて、高評価だった。それを読むと面白そうだったため、購入。

地元に売っていてよかった。

ひっかかった点は岩波新書が少ないことか。岩波新書のレベルはそうは下がっていないように思う。

相次いで新書が発刊され、読み手としては選択肢が増えたが、玉石混交で石のほうが多いのは確かなようだ。

それにしても面白い。評論家とは言え、TVより書いていたほうがいいのではないか。


父親たちの星条旗

2008-04-27 10:50:42 | 映画

ダイレクター:クリント・イーストウッド

舞台:硫黄島

第二次大戦期

 アメリカが制圧した硫黄島にある山の頂き。

 小隊のなかの6人が、アメリカ国旗をその場所に建てるシーンの写真が、

従軍記者の撮影した写真記事となって、アメリカ中に広がる。旗を立てた

うちの生き残った3人が、英雄扱いされながら戦時国債購入キャンペーンに

広告塔として使われる。だが実は、その写真は二番目に建てた国旗であり・・・。

 映画全体は、生き残った3人のうちの一人の息子が、他の2人にインタービューする形で

展開されていくので、途中フラッシュバックがかなり多いのが特徴。

 日米両側からの視点として『硫黄島からの手紙』、『父親たちの星条旗』

と結実したわけなので、片方だけみて、完結とはいえないだろう。

 次は、『硫黄島からの手紙』をみる。

「~ひとたび命令が下されたら、それを拒否することは出来ない。誇張ではなく人命がかかっているからだ。一つ判断を誤れば仲間の兵士が死ぬこともありうる。要するに軍隊を動かすのはこの事実だった。多くの人は、どうして兵士は毎日命を危険にさらしていられるのか、どうして自分の信条と反する場合にも戦えるのかと疑問に思うだろうが、それはこういうことなのである。

 兵士は必ずしも信条のために戦っているわけではない。僕が一緒にやってきた兵士たちは、さまざまな政治的信条の持ち主だった。軍隊を憎んでいるやつもいたし、単に自分のキャリアにして人生を有利にしようと考えているやつもいた。天才もいれば、愚か者もいた。だが結局のところ、僕たちは仲間のためになすべきことしていた。友情のためだった。国のためでもなく、愛国心が有るからでもない。殺人機械としてプログラミングされているからでもない。隣の兵士のため、仲間のため、彼を生かしておくために兵士は戦う。彼も僕のために戦っている。軍隊全体がこの単純な前提にのっとって構築されていた。」(『きみを想う夜空に』(エクスナレッジ)p.30より)

少なくとも、確かにこの映画では、こうした前提にのっとっていた。思い出したので、引用させていただいた。

オフィシャルサイト

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秒速5センチメートル アニメ

2008-04-21 18:33:44 | 映画

つながりある短編3作品構成のアニメ

恋愛物語

第一話 桜花抄

小学校、中学校時代

第二話 コスモナウト

高校時代

第三話 秒速5センチメートル

大人になると・・・・。

『時をかける少女』(←面白かった)の隣に陳列されていたので、借りて観たのだけれど、

ありがちな悲しい結末。絵は凄く綺麗に描かれていた。

オフィシャルサイト


ディパーテッド

2008-04-20 17:05:05 | 映画

監督 マーティン・スコセッシ

主演 ディカプリオとマッドデイモン、ベテランのジャック・ニコルソン

ストーリーはいい!が、ちょっとおふざけが入ってるのでは??

と思うぐらい最後に人がバタバタ倒れていく。

刑事がマフィアの中へ、マフィアが刑事の中へ。ねずみとして有能なのはどちらか??

ストーリーの軸はこの一点。

Photo

ワーナーのオフィシャルサイト


バイオハザードⅢ

2008-04-12 21:28:41 | 映画

シリーズ完結?の第三作目。

ちょい、ネタバレ。

面白みはあったが、

なんか本来描きたかったシナリオとはちがうような気がした。

かなり端折られていたように感じたのは自分だけか。

資金の問題か???

ミラジョボビッチは相変わらず綺麗で格好良かったし、愛し合う中だった同僚と再会し、

また別れる結果になるが、その同僚である男の死に方も非常に格好良かった。

ただやっぱり最後も怪物か~、もとがゲームだから仕様がないか。

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オフィシャルサイト


そんなに変わりたいか。

2008-04-10 22:21:12 | 日記・エッセイ・コラム・メモ

自分を変えたい、変わりたい。

そのような欲求を持っている人はたぶん多い。

自分の身近にも散見される。

しかし、その前にデメリット、代償を考えただろうか。

今の自分、自己の好きな部分を徹底的に、じっくり見つめて考えただろうか。

否が応でも人間は、生まれついたときから死に向かって生き、肉体の成長とともに精神・心・気持ちの部分も変わってくる。肉体と精神は不可分だからだ。

であるならば、本当に大切な、自分が自分を愛する部分、存在証明、難しい表現だが「アイデンティティ」ともいえるその絶対に譲れない部分を維持しつづけること。

こちらのほうがよっぽど難しく、大切なことではないか。

混沌とした社会、時代故か、変わりたいと純粋に・必死に思いながらも、その代償として無自覚にも自分らしさまで見失わないものだろうか?、と疑問に思ったため、このようなことを考えてみた。

一度じっくり "一人" で、自分が自分の好きなところ、嫌いなところまたは、絶対に譲れない部分、信念を持っているか考えてみてはどうか。

そうした上でないと、気づいたら自分って何?いや、もっというならば「気づいたらダークサイドに落ちていました」ということにもなりかねない。