自己と他者 

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チェ 39歳からの手紙

2009-06-21 22:20:24 | 映画

タイトルは、映画の冒頭で、カストロが読み上げるチェの手紙を指している。

舞台は1965年 ボリビア
チェは、キューバで自身も深くコミットした革命を、南米大陸にも拡大させようと、武装闘争を繰り広げていた。度々名前を変えながら。
ボリビア政府は、アメリカ軍の支援を得て(ベトナムで対ゲリラのトレーニングを行った内容をボリビアでも行った)、ゲリラの鎮圧にあたった。
最後まで、自分の意志を押し通して、この映画では、チェは、捕まって、銃殺される運命にある。
だが、最後、チェと見張りの会話のやり取りがとても印象に残った。
見張り:「キューバ人は神を信じるのか?」
チェ:「あー、少なからずほとんどの国民は神の存在を信じているだろう」
見張り:「あんたは、どう?神の存在を信じる?」
チェ:「俺は、人間を信じる」
チェ:「縄をほどいてくれ」
見張り:「・・・」部屋がドアを開けて出ていく。
■持病と行軍
自身は、自国に戻れば、豊かな生活を送れるにも関らず、遠く異国の地で、持病の喘息と闘いながらボリビアで、山に入り、農民を説得して回る。
農業を長く生活の糧にして、生きている地域では、力を合わせて作業を行う。したがって、結束は、家族単位 ・隣人同士、とても強固なものだろう。
 しかし、それは、革命への協力・立ち上がる事を求めてまわったチェに取って、困難な壁になったと考えられる。彼は、ボリビアの農民ではないからだ。
 一部の農民は、彼の思想に共鳴し、自分たちの国の現状を打破したいと願い、兵士となり、チェと一緒に戦った。
 しかし、ボリビアでは、全土にこの動きが拡大するまでに至らなかった。
 何が問題だったのだろう。
 やはり、武装闘争の限界だろうか。

オフィシャルサイト

感謝する。利益を上げ、稼ぎたいと思って作成された映画ではないことは、観ればわかる。
娯楽としての映画の域は超えていたと思う。本当に、ドキュメンタリー・映画を観ているようだった。

以下引用 

「この手紙を読まねばならないとき、

お父さんはそばにいられないでしょう。

世界のどこかで誰かが不正な目にあっているとき、

痛みを感じることができるようになりなさい。

これが、革命家において、最も美しい資質です。

子供たちよ、いつまでもお前たちに会いたいと思っている。

だが、今は大きなキスを送り、抱きしめよう

お父さんより」


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