子供のころの新年を迎えるあのわくわくした気持ちはどこへ行ってしまったの・・・
でも今日もまた、今年もまたいつもの一日が始まるのです。
(元日からいつもの公園でウォーキング)曇り空の柔らかな風の吹く元日でした。
『をとめ今たべし蜜柑の香をまとひ』 日野 草城
*この句のような乙女の日々が私にもあった。
『鰯雲ひとに告ぐべきことならず』 加藤楸邨
今日のお昼ごろの空です。
この俳句は本当にカッコイイ句だといつも思っていた。
余計なことを言わないキリッとした男の人は実に魅力的です。
私は自分がおしゃべりなので、物静かな人にひかれる。
あ、でも私って、察しが悪いので
言ってくれなくちゃ全然わからないんだ。
「しぬものは しにゆく つつじ もえており」 臼田亜浪
この句を初めて目にしたとき、とにかく怖くて目を逸らしてしまった。
だいたい、この躑躅(ツツジ)という字、画数がこのように多くて
この字を見ただけで怖い気がする。
この「躑躅」は(てきちょく)と音で読み、行き悩む・行きつ戻りつする
という意味だそう。(漢和辞典で調べた)
これがどうして「ツツジ」なの?
この句が怖い理由は「死」という言葉にもある。
桜のあでやかさに「死」を感じる人も多いと思うが、
ツツジの花もあまりに華やかで、亜浪の詠むように燃えるという
表現が本当に似合っている。
雪の夜の 紅茶の色を 愛しけり 日野草城(ひの そうじょう)
気温が上がり、雪解けが進んで、やっと路面が見え出したと思ったら
昨日からまた雪です。
灰色の世界がまたひと時の白い輝きを取り戻した夜でした。
(しんしんと さむさがたのし あゆみゆく) ほしの たつこ
星野立子は高浜虚子の次女で、
この句のように本当に平易な言葉で
印象深い句を作った人で、大好きです。
鞦韆に腰かけて読む手紙かな
たんぽゝの皆上向きて正午なり
女郎花少しはなれて男郎花
さりげなく詠んでいるいるように見えて、
絶対他の誰とも違う。
誰にも真似ができない。
天上に宴ありとや雪やまず
上村占魚
(てんじょうに うたげ ありとや ゆきやまず) うえむらせんぎょ
今年は例年になく12月から雪が多い。
雪が降るとこの句が即座に浮かぶほど好きな句です。
豪雪で大変な支障が出ているけれど、
この句のように自分は雪に淡いロマンを求めてしまう。