京都府長岡京市埋蔵文化財センターは11月1日から、特別企画展「古墳時代のムラ」を同市奥海印寺の同センターで開催する。国内最大級の一木作りのはしごをはじめ、古墳時代の集落で使われた土器や農耕具、祭祀(さいし)用具など約50点を並べる。
センターは毎年秋に企画展を開いており、今回は3月に乙訓地域一帯の古墳11基が乙訓古墳群として国の史跡に指定されたことを受け、古墳時代を取り上げた。
展示品のうち、はしごは1997年に行われた雲宮遺跡(同市神足)の発掘調査で見つかった。長さ約3・6メートル、幅約20センチ、厚さ約5センチ。古墳時代後期のもので板状の表面には木を切り出して作った足かけ部分が7段ある。両端や中央、裏面には穴があり、建築部材に転用されたとみられる。水浸けの状態で保管しており、発掘翌年の速報展以来の展示となる。
また、完全な状態で見つかった革袋の形をした土師(はじ)器、丸い形をした胴の部分に切れ込みや穴がある須恵器の二重はそうなど、市内で1点しか見つかっておらず、全国的にも数が少ない貴重な土器なども出展する。同センターは「古墳がつくられていた時代の人たちが、どういう暮らしをしていたか、遺物を通して想像してほしい」としている。
30日まで。午前8時半~午後5時(土日、祝日は午前10時~午後4時)。無料。問い合わせは同センターTEL(955)3622。
【 2016年10月29日 10時25分 】
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