少人数吹奏楽部に近隣高協力 京都、センバツ出場の乙訓

2018-03-12 14:28:36 | 護 help

 第90回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園球場)に初出場する乙訓(おとくに)高(京都府長岡京市友岡1丁目)に頼もしい応援団が加わる。同高の吹奏楽部は部員が3学年合わせても15人しかいないため、77人を擁する西乙訓高(同市下海印寺)に合同応援を要請、長岡京市の2校が力強い演奏で選手を後押しする。

 乙訓高の選抜出場が決まった後、吹奏楽部は野球部に演奏してほしい曲を尋ねた。「アフリカンシンフォニー」や「サンバ・デ・ジャネイロ」など十数曲がリクエストされ、応援演奏用に編曲された楽譜を購入し、西乙訓高へも協力を申し込んだ。乙訓高吹奏楽部長の佐竹茉耶さん(17)=2年=は「広い甲子園の応援には人数が必要。西乙訓高の協力はありがたく心強いです」と声を弾ませる。

 このほど、両校の吹奏楽部員が西乙訓高で初顔合わせを行い、応援曲とヒットが出た時に奏でるファンファーレ、得点時に披露する「See off」など9曲を練習した。西乙訓高の部員は、楽譜を見るのもこの日が初めて。パートごとに各曲に触れた後、全体練習でそれぞれの曲を5分ずつ演奏した。

 指導した西乙訓高顧問の宮本直人教諭は、試合までに楽譜を暗記することと、広い球場でもはっきりとした音を響かせるために力強く演奏することの2点を指示。演奏中にヒットや得点が入ることも想定し、応援曲からファンファーレや得点時の曲に切り替える練習も実施した。

 両校とも定期試験や選抜開幕直前に定期演奏会が控え、乙訓高顧問の吉田雅和教諭は「一緒に練習できるのは、この1回だけになりそう」。それでも初の合同練習では息の合ったメロディーを響かせ、2校の部員が心を一つにした。

 西乙訓高吹奏楽部長の熊野真優さん(17)=同=は「甲子園で応援できる機会はめったになく、貴重な経験。練習時間が少なく、不安もあるけど、選手に頑張ってほしいという気持ちを込めた演奏を心掛けたいです」と意気込んでいる。

【 2018年03月07日 17時30分 】



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