不要な竹、肥料で再利用 京都、タケノコ農家の悩み解消

2016-04-04 11:47:01 | 木 plants
 JA京都中央(京都府長岡京市開田4丁目)や乙訓2市1町などでつくる「竹の再利用ネットワーク」が、間引きなどで生じた不要な竹を破砕し、粉末やチップにして肥料などに再利用する取り組みを進めている。乙訓特産のタケノコだけでなく親竹も有効活用し、環境保全につなげようという試みで、タケノコ農家も「処分に困っていたのでありがたい」と歓迎している。

 農家は良質なタケノコを生産するため、7年経過して古くなった親竹を伐採し、不要な竹は腐らせてから廃棄したり、野焼きしたりしている。事前に消防署への届け出が要るなど手間がかかるため、竹の処分はタケノコ農家の悩みの種になっている。

 竹の再利用の取り組みは、同ネットワークが2014年から始めた。同市今里の乙訓ライスセンターで竹を買い取り、専用の機械で破砕する。価格は軽トラックなど車1台につき250円。搬送された竹は14年の33トンから昨年は45トンに増え、活動が浸透しつつある。

 同市井ノ内に竹やぶを持つ井之内日出夫さんは「野焼きするにも消防署に連絡しなければならず、火災が発生する危険性もある。大変ありがたい」と喜ぶ。

 同ネットワークは今後、竹の粉末は農業用肥料、チップは除草剤として販売を始める。粉末については昨年11月の長岡京市農業祭で市民らに無料配布したり、チップを市産業文化会館(開田3丁目)の植え込みにまいたりした。

 JA京都中央経済部の道尾利之次長は「出口(販路)をどう確保するかが大きな課題。今後も竹の特性を生かした活用策を考えていきたい」と話している。

【 2016年03月31日 10時25分 】


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