歌人・辰巳泰子の公式ブログ

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走り去る日々よ、安らかなれ

2012-03-31 03:55:09 | 日常


わたしの部屋からいちばん近い場所に咲く、白木蓮の花です。
街灯をすっぽり後ろ抱きにして、今年も咲きました。

マグノリアの歌を、いくつか詠んでいますが、もう二度と書けないかもしれない優しい歌を、2006年頃に詠んで、自らクラッシュしました。
句切れの位置が、気に入らなかったんです。
(自らクラッシュ、真似しないように)

それから、苛烈な歌ばかりを、詠みました。

そのときの、優しい歌を、窪田さんへ、贈ってさしあげたいとおもい、思い出そうとしているのですが、思い出せません。
書き残していないんです。

この一樹は、こんなふうに下から撮っては、だめなんです。
玄関の扉を出たところから、目視するのが、いちばんなのです。

母親が、子供を、後ろ抱きにするように、咲いているのです。
そして、街灯が点らなければ、目立つこともなく。


で、ご飯。


あさりも旬ですね。あさりと豆苗の老酒蒸し。
味付けは塩だけ。
老酒が、けっこう甘いですから。


塩もみ蕪の柚子胡椒和え。
生食なので、蕪の皮は剥きます。
息子が絶賛、、
しょっぱいとおもったけどなぁ、、、
年頃なので、ガツンとくるののほうが、美味しいんでしょうね。

走り去る日々よ、安らかなれ。

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旬の事

2012-03-31 00:52:50 | 日常
春胡瓜、旬ですね。香りが立って、美味しいですよね。



胡瓜と若布の黒胡麻和え……なんだけど。
若布、煮付けて、しっとり、味を含ませてから、和えました。
こんな、副菜に、時間と手間かけて。

あほ、あほ、あほ。

でも、美味しくなるんだったら、そうしたほうが、気が済むっていうか。そうしないと、気が済まないっていうか。
だって、せっかく、胡瓜の旬なのに。

そうとう愚図です、わたし。

なんというか、人格の面で、四十半ばを越えて、やっと、人としてのスタートラインに立ったというのが、人生の実感で。

自分が、愚図なこと、知らなかったですよ。
自分のこと、分からなかった。
でもさ……。愚図なタイプの子が、急いだときって、目も当てられん。
ひっかかって、転ぶだけだもの。

子育てに限っていえば、申し分ない成果ですよ。
息子は高卒だけど、大企業にいるわけでもないけど、二年目で現場の部門責任者。今年から、新人の指導を任されます。
堅実さ、身に着いている。

上の学校へあがって、中退してしまった場合、いまの時代、フリーターを続けるしか、ないじゃありませんか。
大卒でも、フリーターって人、たくさんいるし。

さて、自分。これからの人生、どう生きようか。

若布は、煮付けて、しっとり、味を含ませてから、和える……というふうに、ありたいですよ。

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時代遅れの事

2012-03-31 00:09:11 | 日常
こんなの初めて。
生のえいひれ……。



生協でめっけ。売れ残りそうで、半値でしたが、ぴっかぴかやん。
そういえば、去年は、さめの煮付をこさえたっけ。



紹興酒、お水、だし。お塩。
これだけだと弱いので、自分ちでこさえた生姜の醤油漬けと、その漬け醤油を少し。
灰汁をすくって、火を落とし、しばし、くつくつ。
「ふかひれ」ならぬ「えいひれスープ」の煮上がりでございます。



いただきまーす。
身はふるふる、コラーゲン多そう。
軟骨のとこは、鮭の中骨のような食感。コリコリ、ホロホロ。

でも、多分、わたししか食べません。味見はしてほしいけど、やっぱ通好みよね、こういうの。

……というわけで、息子には、肉野菜たっぷりの焼きそばを。

くつくつしながら、自分は、いまの時代には、必要とされていないのだろうなぁー、みたいなことを、考えていました。
人付き合いしない(うまくできないので、あきらめている)し、ポピュラリティってもんが、ないのよね。

でも、子供を産んだとき、決めた……。
物書きか、母親か。どちらかだったら、母親だって。

こうした料理にしたって、こういうのもあるよって、家庭料理のなかで、知ってほしいのですよ。

ふかひれを前にしたとき、「うわー。ごちそう。こんなの食ったことないです」ってのより、「母が、えいひれで、このようなものをこさえていました」ってほうが、男子としちゃ、かっこいいじゃー、ありませんか。

身一つ、くふう一つ……でありたいな、と。

んでも、そんなの、いまの時代に、ポピュラリティ、ないよ~。
衆目を集める演出も、ぜいたくさもないし。

でも、でも。
こんな、時代遅れな自分の書くものを、皆さん、読んでくださって、見てくださって、ありがとう……なのです。

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一枚多めの事

2012-03-30 06:58:50 | 日常
にわとりの写真をアップして不都合なことは、鳥の料理をアップしづらいこと。笑
我が家は、鳥をよく食べます。
自分は、肉は、鳥が好き、、

定番、鳥ハムと呼んでいます。
鳥むね肉を塊のまま、薄味で炊きます、皮も外していっしょに炊きます。
火を通しすぎないように。
さめたら、スライスしていただきま--す。
むね皮、柔らかい……。
もも皮は息子しか食べませんが、むね皮は、自分が食べる。



これは、息子だけの食べ物。
豚ひき、キャベツ、キムチ、いか塩辛の炒め。
火が入って、ふわ~ん。
塩辛のいい香り……。
発酵食品の隠し味プラスで、キャベツが柔らかく仕上がりました。


窪田さん、ご退院近そうですけど、お熱がよく出るようで、油断しないで……。
それに、例年の春からは、考えられない寒さが続いています。
温度管理のなされた病院とは違うので、外歩きの許可が出ても、上に羽織るものは、一枚多めを心がけてくださいね。




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力を溜める

2012-03-29 01:05:28 | 日常
びっくら~

このところ、井の頭公園の沿道に出没しているにわとりは、公園ではなく、公園のそばの、駐車場で飼われていたのでした。



偶然、アジトを突き止めてしまったんだよ、、
ストーカーしたわけじゃないよ!?
気にかけていると、ひょんなことで、また逢ったり、アジトまで分かったり、、、

いままでのは、沿道で、あるいは公園に入り込んで、散歩していたのだ。

かっこいー 
すてき!
撮らせて、撮らせて。


褒めながらカメラを向けたら、一鳴きして、ファッションモデルのようにひらりと一回り。しかも、その後、羽ばたきまで、見せてくれました。

写真は、羽ばたく直前。ぐぐっと、力を溜めているところ。

で、ご飯。



焼肉と、生姜醤油の炒飯。新玉葱のスライスのっけ。

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本質の事

2012-03-27 21:02:20 | 日常
子供を産んだ年、ソマリアについて考え続けていました。

小学校にあがる頃、ビアフラの子供の写真を、文芸誌の口絵に見たんです。
たいへんな衝撃を受けました。
自分とおなじぐらいの子供が、世界の遠くで、渇いた大地で、こんなに痩せ細って、お腹だけ飛び出して、そして自分は、日本にいて、畳の部屋で、おなかいっぱい晩ご飯を食べた後、電気をつけて、その写真を見ているんです。

なんなのだろう、この現実は、って。

26歳のとき、子供を産んで、あの子、どうなったんだろうって、あの土地の人々は、いまどうしているんだろうって、その想いで、いっぱいになりました。


《わたしはソマリアの子供たちが、わが子に重なって、しかたがない。……もう何十年も飢え続けているソマリアでは、生きて苦しみつづけるか、苦しみながら死んでゆくかのどちらかしかない。二十年前、飢えのなかに生まれた子が大人になり、伴侶を得、飢えながら子を産んで、そしてその子供もただちに飢える。それでも生命が存続するのは、そのなかにわずかでも愛し合うよろこびが、たとえ麻薬のようにひとときのものであるにせよ存在するからだろう。私は、自分の上にも同じように、星の光のように遍く注がれる恵みがあることを思い知らされた。》

(アサヒグラフ別冊「平成俳壇・歌壇」1992.12.25発行)

このときの文章、「日本は中韓に対し、決着としての謝罪でなく出発としての謝罪をなすべきだ」として結んでいます。26歳のわたしは、「謝罪」が、政争を占うカードでしかないのを知らないほど、素朴でした。

さらに、二十年が経過し、いまは、世の中、ずいぶん苦い状況になってしまったと思います。

ただ、《 》に引用した部分は、二十年経っても、まったく変わらない。

赤ちゃん抱いて、ずっと、考えていたんです。このひとを育てることと、物書きであること。どうすれば、引き裂かれずに、わたしのなかで、一つの立ち位置とし続けることが、できるだろうって。

ずっと、ずっと、考えて、秋口にさしかかる頃、ひらめいたんです。

にんげんが、苦境にあって、どうして生きていられるのか、絶望せずにいられるのか、まるで、何か光の塊が、落っこちてきたみたいに。

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立ち位置の事

2012-03-27 16:00:14 | 日常
歌は、持たないひとの、持ち物だよ。

自分のこの言葉を、うそにしない人生を生きたい。


若布と蕪のお味噌汁。
芸なし。
若布は、よーく煮えてやわらかくなったのが、好きです。
蕪は、ぐずぐずになったらイヤなので、皮付スライス。
でも、お野菜を、皮ついたまま、いただけるのって、そろそろリミットかなぁーって。
放射能汚染のことが、頭を掠めます。

なんであれ、わたしの想いは、
20年前、アサヒグラフの短歌俳句特集に、書いたことと変わらない。
ソマリアのことを書きました。

今夜、振り返って、ここのブログに書きましょう。

母親として、
物書きとして、立ち位置を確かめながら、これからも、活動を続けてゆくでしょう。

らぶはぁとフラッシュ!

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知りたい事

2012-03-25 15:53:30 | 日常
日本中の、河川の流れる方向、傾斜、海へ注ぎ込む河口など、いっぺんに分かるジオラマって、ないのかなぁ。(鉄道模型のようなものを想像)

動画で、誰にでも、いまどこの河川がどれぐらいな水量でどこへ向かって流れているか、一目で、確認できるように、なってたらええのに。

グーグルアースのある時代。河川の流れ、水回りについて、頭の中でイメージするしかないのは、どうして?

公害の多くは、水回りで起きている。四日市ぜんそくは、大気汚染やけれど、水俣病も、イタイイタイ病も、水回り。

放射能による土壌汚染も、行き着くところ、水が毒を運ぶのやから、水回りやないのん。

水回りの情報を共有できたら、産廃、震災がれき処理、みんなで共有できる。

産廃や、震災がれきの処理が不安……。

その不安を解消するのに、自治体の説明を信じるしかないって、おかしいよ!?

気象庁のホムペで、風向きや、雲の動き、いつでもつかめるけど、雨になって着陸してからの水回り、あまりにも、無視されている。

共有できる気象の情報に、風水の、「水」がない。災害や公害になってまうまで、分からへん。

どうして?

この雨降ったら、どこにいくんやろ~ どないなるんやろ~って。
いまの技術なら、万人、共有できる。

知りたい。


で、ご飯。


野菜と鳥むねのスープ。鳥むねは、硬くならないよう、いただく直前に火を通します。
やわらかいうちにいただいたら、ほんまに、おいしい。

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憂愁の事

2012-03-24 19:02:08 | 日常
窪田さん、ご病状、ややぶり返し。わたしもなんだか、寂しくってしかたがない。天気のせいかしら。窪田さんに家族、自分にも息子があり、孤独死する状況にはない。でも、何かしら苦痛を伴う日常を生きて、手に入れたい状態が、おもうように手に入らない。憂愁がある。

肉と心と魂と……。自分のすべてが分かっている人など、いない。

わたしは、自分の、魂のことなら、よく分かる。

利にうとい。身体や、物質のこと、分からない。居心地がわるくない程度でいいと、おもってる。だけど、もし居心地がわるくても、そこに自分の魂の仕事があるとおもううちは、逃げ出さないでいるだろう。

自分の、心のことも、分からない。いま、とても寂しいけれど、酒場の人たちみたいに、んじゃパアーッと誘い合わせてカラオケ行こう、って、ならなくて、意地を張っているのでもない。心は寂しいのだけど、流されたくない気持ちのほうが強い、いつも。

誰かに手を、握っていてほしい。だけどわたしから、握ったって、いいんだ。

愛について。

ずっと、下手なままだとしても、伝えないよりはいい。伝えようとするうちに、きのうよりは、うまくなってくる。少しずつうまくなれたら、またそれで、誰かに何かを、伝えるちからに、なってくる。

自分の、魂のことなら、よく分かる……。よかれとおもうことを、続けてゆきます。

あなたの魂が、恵方へと向かわれますように。


で、ご飯。


セロリと新玉葱の牛しゃぶサラダ。
甘めのぽん酢に、生姜醤油ブレンドのたれで和えました。

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男の一人旅

2012-03-24 01:36:13 | 日常
初めて一人で電車に乗せたのが、小学2年の夏。単独、新幹線で、大阪の実家へ。
のぞみ号でした。
発車のときの、緊張した顔、覚えています。

ずっとな~

わたしが事故か何かで突然おっちんだら、この子、一人になるやん。
一人旅、させておかな、

って。

それ以来、鉄道好きが高じまして、
これらは、13歳の夏、男のひとりたび……にて、撮られた写真。

わたしの、公式ホムペのファイルマネージャーに、
知らないあいだに、どれと区別のつかない、似たような駅の写真が大量にストックされてて、
自分のページを作ろうとしたらしいのです。
感動的な写真は、ほとんどありません。
ありふれていることこそが、大切であるかのように。

駅が好きみたい。写真のほとんどが駅舎。
待合室に活けられた花の写真や。

自分の場合、線路の続いているのを見ると、胸がぎゅーっとなります。
架橋も、たまりません、、、



富士山。



この写真は、地方の駅の。上り下りするひとのうしろすがたが、いつかのわたしたちのような気がして。



手前左に伸びるのは、待避線でしょうか。日本の鉄路に、いくつも……。



わたしだったら撮らない写真。息子の人となりが、表れているとおもう。



真夏……入道雲が、いい感じ。富士根駅舎。

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