田川市石炭・歴史博物館のブログ

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もうひとつの三連橋梁

2016年07月15日 | 日記

みなさん、こんにちは!

さて、タイトルの三連橋梁と聞いて、何を連想されますか?
鉄道ファンならば、田川郡赤村の国登録有形文化財「内田三連橋梁(別名:みつあんきょ)」を思い浮かべるのではないかと思われマス。

鉄分控えめのワタクシは、最初にその話しを聞きました際、「三連橋??? 何のコッチャ???」てな感じでしたが、その後、実際に現地に行ってみまして、その素朴な美しさと実用の美に感じ入りました。

※その時のブログ記事はコチラ

「内田三連橋梁」は、カンバンも立っておりますし、通常の観光ルートにも入ってますので、鉄道ファンだけでなく、一般の方にもケッコウ人気モノです。

しかーし。

その影に隠れて(?)いますが、ジツはもうひとつ「三連橋梁」があるんデス!
その名も『中津原(なかつばる)三連橋梁』

内田三連橋梁と『同じく』平成筑豊鉄道田川線(行橋⇔伊田間)にあり、『同じく』三連橋であり、『同じく』1895年(明治28年)に建造であり、『同じく』煉瓦造りであり、『同じく』煉瓦の下駄歯が残ってイマス。


なのになのに。


中津原の方は悲しいほど知られていマセン。。。


ということで、今回はそんな哀愁(?)の中津原三連橋梁の写真を撮ってきましたので、ご紹介いたしマス♪
場所は田川市と香春町のちょうど境界線の辺り。
住所としては、田川郡香春町中津原となります。

 
ちょうど、平成筑豊鉄道の「ちくまる」のイラストが描かれた列車が上伊田(かみいた)駅から勾金(まがりかね)駅へ向かって走っていきます。
今は一両編成ですが、蒸気機関車で石炭や石灰石を輸送していた時代は、前後2台の機関車を使って、二十両以上の編成で走っていました。
その時代はさぞ壮観だってでしょうネ!


草が生えて見にくいですが、三連橋梁の北西方面には夏吉の三連ボタ山がキレイにみえます♪


北東側を見ると、田川のシンボル香春岳もよーくみえますヨー

 
三つのアーチのうち、一番東側は人道のトンネル、西側は川が流れており、真ん中は川と水路が通っています。
それぞれに別々の役割があるのが面白いですネ!


内田三連橋梁と同じく、南側の煉瓦は下駄の歯のように出っ張っています。
コレは、将来的な複線化を見越して、煉瓦面の接合をよくするため、このような下駄歯状にしたと言われています。

結果的に複線化されることはなく、そのまま残ったのですが、それが東京オリンピックのエンブレムで話題になった市松模様のようにも見えて、存在感が増しているように思えます。


短いトンネルを抜けると、その向こうも水田が広がっています。
建造されて120年以上が経っていますので、あちらこちらが汚れていますが、いまだに列車が通行できる強度が残っているのがスゴイです!

   
北側はキレイな煉瓦の模様で装飾されておりまして、切石積みの内田三連橋梁とはまた違った、イイ雰囲気を醸しだしてマス!

こんなにステキなのに、悲しいほどに知名度の低いこの煉瓦のめがね橋。

当博物館からでしたら、車で10分ほどですので、当館にお立ち寄りの際にもしお時間がありましたら、ゼヒゼヒ見に行ってみてくださいマセ!

★地図★


※整備された駐車場はございませんので、周りの住民の方の迷惑にならないよう十分にご注意ください。