皆さまこんにちは!
当博物館の最寄り駅は、平成筑豊鉄道およびJRの駅である「田川伊田駅」です。
駅舎まで直線距離で結べばほんの200mほどで、ほぼ駅のヨコと言っても過言ではないほど近いです。
※写真は現在の駅舎(平成2年完成)
ナゼにこんなに近いかと言いますと、博物館が三井田川鉱業所伊田坑の跡地に建っているからでして、伊田斜坑と伊田竪坑のあいだ辺りが、ちょうど駅の真ヨコになります。
※写真は石炭記念公園から見た伊田駅
石炭産業と鉄道は切っても切り離せない関係でした。
大量に掘り出された石炭を、速やかに消費地(西日本各地の工場や駅など)や港湾(若松・門司・苅田港など)へ運ぶためには、鉄道の力なくしては成り立ちません。
当館に収蔵されております当時の田川伊田駅周辺の写真を見てみますと、駅構内には三井田川鉱業所伊田坑の選炭場がまたがっていました。
現在は稼働する線路は少ないものの、広々とした構内のスペースは、炭鉱の石炭を積み出していた当時の名残です。
ちなみに、昭和30年に竣工した約700mの竪坑を持つ三井田川鉱業所伊加利坑の石炭も、専用の運炭線で伊田坑の選炭場に運ばれ、田川伊田駅から積み出されていました。
ちなみにこの田川伊田駅、明治28年に出来たときは「伊田駅」という名前でした。
それから90年以上過ぎた昭和57年に『田川』伊田駅という名前に改称しています。
ナゼナノカ?
当時田川市にはいくつも駅がありましたが、「田川駅」はありませんでした。
田川なのに!!
ということで、何とか田川駅を作ろうという話になりました。
できれば後藤寺駅と伊田駅の間に新駅を。
しかし、すでに炭鉱は閉山し、人口も減少していた時期でして、新たに駅を設置することも難しい状況でした。
それでは、現在ある駅を田川駅に!
しかし、田川市は後藤寺町と伊田町が合併してできた市でして、どちらも街の中心であります。
ドチラを田川駅にすべきか。。。
結果。
どちらの駅にも『田川』をつけることで落ち着いたそうデス(汗)
ということで、田川市には「田川後藤寺駅」と「田川伊田駅」のふたつの田川駅があるんですネー。
と、そんな往時に思いをはせながら、ゴトンゴトンと列車に揺られて、ぜひ田川に遊びに来てくださいネ!