田川市石炭・歴史博物館のブログ

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石炭の露頭

2016年10月20日 | 日記

みなさん、こんにちは!

さてさて、みなさんは『露頭』という言葉をご存知でしょうか?
読み方は【ろとう】、意味としては『野外において地層・岩石が露出している場所』のことを指します。

地中深くにある石炭層ですが、地殻変動や開発などによって、目に見えて地上に露出することがあります。

有名なところでは、北海道の夕張市に石炭大露頭がありまして、北海道指定天然記念物に指定されており、日本の地質百選にも選ばれておりマス。

一方、筑豊炭田と呼ばれ、豊富な石炭埋蔵量を誇る筑豊エリアですが、石炭が露頭しているところは数えるほどしかなく、なかなか見る機会がありません。

そんな中、筑豊御三家のひとり、貝島太助が拓いた貝島炭鉱があった宮若市にて石炭の露頭が見られると聞き、行って参りマシタ!

場所は宮若市東部総合運動公園(光陵グリーンパーク)の、野球場の一角です。
駐車場から南側を向くと、削られた法面に黒々とした層が見えます。

駐車場からテクテクと五分ほど歩いて近づいてみます。



見事な石炭の露頭が見えてきました!
(柵がしてありますので、立入禁止の場所には入らないでくださいネ!)



柵のない場所に近づいてみると、あまり品質は高くなさそうではありますが、石炭がポロポロと落ちています。



石炭層をよーく見てみると、層の中に松岩【まついわ・珪化木】っぽい石が混じっているようみ見えます。
石炭は木が炭素により炭化したものですが、松岩は珪素により珪化したもので、メチャメチャ硬いデス。

石炭層を掘っていて松岩が出てきたらタイヘンだっただろうなーと思いますデス。

なお、光陵グリーンパークの施設の駐車場に、軽自動車くらいありそうな巨大な松岩が展示してありました。
木の幹の根元部分が珪化したものだと思われますが、当時の木の大きさがよーく分かりマスねー。



なおコチラの場所は公園になっておりますが、石炭の露頭は公的に公開されたモノではありませんので、もし現地に行かれる際は、マナーを守って、危ない場所や立入禁止の場所には立ち入らないように、十分注意してくださいネ!


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