2年前に虚血性大腸炎になった時の主治医は夏川草介(もちろんペンネームなので本名は違う)先生だった。その時入院した病院にいるらしいのは知っていたけれど、仕事で絡むこともなく謎の人物だった。巡り合ってみれば気さくな先生で、入院中も話を良く聞いてくれた。点滴が痛いと訴えれば「そうかぁ、点滴しなくても良かったかなぁ」と笑いながら謝られたり。大腸がんと診断された時に追加切除をしなかったのだけれど、その件を先生に聞いてみたら「しなくても良いと思いますよ」と言われたので、思わず「誰もそう言ってくれませんでした〜」と私が返答したらニコニコしていた。虚血性大腸炎の退院直後に本屋に行ったら、先生の著書が平積みになっていたので思わず購入した。
一気に読み終えて心が震えた。一体いつ本を書く時間があったんだろう。その後すぐに退院後の診察があったので、診察終了後にサインをして貰った(ど厚かましいかな?と思って心臓バクバクだった)。診察自体は特に問題もなく終診(何となく残念)。
その後、神様のカルテシリーズを読破して(図書館を利用)夏川先生は日本酒が好きなんだなぁと思い、純米大吟醸の獺祭を贈ったらめっちゃ喜ばれた。連れが先生に受診することになった時も(一緒に診察室に入って)磨き三割九分獺祭をお渡しした(主治医ではなく作家にファンが贈り物をお渡ししているので問題ないと信じている)。困った笑顔を浮かべていたので「夏川先生になって頂かないと筆が進みませんよね?」と屁理屈をこねて「まだ上がある(二割三分)ので大丈夫です」と畳こんだら、無事に受け取ってくれた。連れも終診となったので、それ以来先生との縁は切れてしまっていたけれど、偶然先生が3月末で退職されることを知った。迷う事なく獺祭を入手して(私の行動範囲に獺祭を取り扱う酒屋がある)その翌日先生のところに突撃してきた。「一番高い獺祭持ってきました」と言ったら先生は満面の笑みで「いやぁ何よりのものを」と喜んでくれた。無事に大腸がんのフォローアップが終わった事を伝えて「安心して過ごせたのは先生のお陰です」と言ったら「お体大切に」と言われて泣きそうになってしまった(感涙)。「先生もお体大切にしてください、応援しています」と言って早々に退散した。言い足りない事が山とあったが悔いはない。
今日近所のスーパーでスパーリングの獺祭を見かけたので即買い。何本入荷したんだろう(ラスイチ)。
早速飲んでみたら、あ〜こういう感じ〜という緩い感想。獺祭に飽きた人が飲めばいいかも。まだまだ大吟醸が好きだし、等外でも問題ない。
道明寺の桜餅。桜餅はこれが好き。ジャムの体調もすっかり安定して(体重はがっつり減ったけれど…)良い春である。