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NHKは『天皇陛下が、天皇の位を生前に皇太子さまに譲る「生前退位」の意向を宮内庁の関係者に示されていることが分かりました。数年内の譲位を望まれているということで、天皇陛下自身が広く内外にお気持ちを表わす方向で調整が進められています。』と独自というスクープで報じた。
本来天皇陛下の政治的、それに関わる御発言はその影響力を鑑み外部に漏れないように皇室、内閣、宮内庁で留めなければならない。
天皇は国事行為のみを行い国政に関する権能を有しないと憲法で規定されているからである。
日本の新聞、メディアはNHKのスクープに呼応するように一面を"天皇陛下""生前退位"の巨大活字が占めた。あの産経新聞でさえである。
昭和天皇の詔書『新年ニ當リ誓ヲ新ニシテ國運ヲ開カント欲ス國民ハ朕ト心ヲ一ニシテ此ノ大業ヲ成就センコトヲ庶幾フ』でさえ『人間宣言』などと言うタイトルを付けたマスメディアは常に"国民に分かりやすく"という建前で造語を繰り返して来た。
皇室典範にも明記される敬称でさえ陛下、殿下を意思を持って"様"としてきた。親しみが持てるように、との行き過ぎた配慮と尊崇を教えない教育は表向きとは違うその内心の伝統破壊、皇室廃止の謀略を疑わずにはおけない。
その手法としての"生前退位"という造語はNHKの反日性が滲みでてきた現れではないだろうか。
日本人自らが日本人を貶め平然としているのだ、危機的焦燥感を抱かざるを得ない。
通常天皇が位を譲ることは、そのまま「譲位」で充分伝わるはずである。きちんとご公務を公平にと思し召されたうえで天皇の地位をお譲りになられるのであれば、我々臣民は"譲位なされるご意思を示された"が正しいのではないだろうか。
"退位"とは主語が天皇陛下のみの場合であって、御自身で使われることには問題がないのだろう。また"退位"とは単にその地位を退く現象であり、その位を如何されるのかも明確ではない。
もし仮にこの事が事実であっても"生前退位"などとスクープ報道することは極めて相応しくない、不敬にもあたる行為とも言える。
敢えて言えば、山本太郎が園遊会で手紙を手渡そうとしたことと同じぐらいの不敬であり、NHKを代表とするマスコミと野党4党の共闘かNHKの共産党化も視野に入れた警戒が必要となるだろう。
そして更に警鐘を鳴らしたいことが、この第一報を受けての左翼系の反応である。
【リテラ】
・・天皇の「生前退位の意志表明」は安倍政権と日本会議の改憲=戦前回帰に対する最後の抵抗だった!
『実は、宮内庁関係者の間では、今回の「生前退位の意志」報道が、安倍政権の改憲の動きに対し、天皇が身を賭して抵抗の姿勢を示したのではないか、という見方が広がっている。』
【郷原信郎弁護士】ツイート
『天皇陛下が生前退位の意向を表明された背景に、平和への強い思いがあるのではなかろうか。戦時体験から、安倍政権への権力の一極集中の現状が「戦争への道」につながりかねない危うさを感じ、それに対し、政治的に動けない象徴天皇がとれる唯一の方法として生前退位の意向を示されたのではないか』
この左翼系の政治利用的解釈である。自分のイデオロギーに都合良く解釈し、読者、国民を間違った方向に誘導する手法には注意が必要である。
モンゴル人の横綱に文句を言う者がいなくなったが、女性は土俵には上がれない。いくら時代が変わっても変えて良い物と守らなければならない物がある。その一番最たるものが日本の皇室であり、その伝統は2676年である。