青山繁晴議員がチャンネル桜の自身の番組で大学生からの質問に怒鳴り散らした一幕があった。青山氏の琴線にふれたのは『日本国憲法は無効、民意に背いても帝国憲法に戻すべきだ』の意見の部分だ。
学生の意気込みは理解出来るし、青山氏の怒りも為政者としては当然だ。
国際法、ハーグ陸戦条約違反の押し付け憲法、今になって考えれば保守であれば憤懣やるかたない思いで無効だ、と叫びたくなるが当時の本土決戦日本消滅を眼前にした国民には東京裁判の最中マッカーサーに媚びを売ることはすれど自主憲法などケの字も頭にはなかったことであろう。
無効論は破綻していると言われるその核心は帝国憲法から日本国憲法への改正で國體が護持されたか否かが肝となる。しかも占領中に國體という言葉など禁止されている最中にである。
極めて曖昧にしかし確実に國體を護持する為に象徴、シンボルとして護持したことを日本国憲法に記したのである。
つまり、下世話な例えであるが、発泡酒は無効だからビールに戻せと主張する保守に対し左翼憲法学者はアルコールを護持してビールには戻せないように初めから発泡酒を産み出した訳だ。
要するに保守派が出来うる唯一の方法は発泡酒を改正して第3のビールを創ることである。