ペスト
ペストを読み始めました。
フランスのカミュの作品です。
アルジェリアのある街にペストの感染が広がります。
医師のリウーが主人公の一人です。
まだ読み始めたばかりですが、
とても興味深い話なのでゆっくり読書する時間が欲しいです。
でもなかなか叶いません。
今月中にすませておきたいことがたくさんあります。
一つずつ片付けて早く読書の時間をとりたいな。
今まで読んだ部分でもなかなか気になる指摘がたくさんありました。
ペストについてはネズミが媒体となって広がる感染症という認識でした。
でもそれ以上には想像もしたことがなかったので
今回本を読んでそれがネズミに寄生したノミが原因であることが判り、納得しました。
ウイルスはノミの中に住んでいたのです。
物語の始まりはかの医師がひどく苦しんで死んでいくネズミを見つけたところから始まります。
ネズミの変死体があちこちで発見されるようになって
しばらくすると人間がひどい病にかかるようになってきました。
ネズミを殺したのはノミでした。
ノミは寄宿するネズミがいなくなると今度は人間に寄生するようになったのです。
そうか、ノミか、それは知りませんでした。
それとペストは地球の歴史の中で何度も起こっていた病気であるらしい、
三十回くらいは起きているそうです。
まあ、そうなんですね。
血清もあるって言う話もしりませんでした。
ペストと魔女信仰の因果関係について知っていたのはこんな事。
簡単に述べれば
中世ヨーロッパではある時期魔女を信仰する人々が多く現れた時代がありました。
魔女と一口に行っても何を持って魔女とするかは議論のあるところですが、
それはさておいて、
実際、ドイツなどでは魔女狩りや魔女裁判なども行われて、
嫌いな女性を魔女として無実の罪に陥れたり、陰惨なこともあったようです。
が、それも置いといて、
その時代、猫は魔女のメッセンジャー的な噂が一般に広まり、人々が猫を見ると虐殺した時代があったそうです。
こうして猫がいなくなったことでネズミが増え、
それでペストが広がった。
それが私の微々とした知識の中で「ペストとネズミと魔女裁判」として記憶している事でした。
本を読んで本質はノミがキャリアーだったことがわかりました。
人間の歴史上、菌=ウイルスが何度も何度も人類を襲ってきているようですね。
それはもう天災なんだと、カミュは言っています。
そして
天災は自由を奪う物なんだ、と断言しています。
世界中の多くの国で人々は言います。
私は自由だ、自由を尊重するべきだ、自由にさせてくれ、
そう主張する皆さんに
この本の言葉を捧げたい。
天災は自由を奪う。
人類は今、天災を受けていると思いますよ。
これはアメリカやヨーロッパやアジア個別の問題ではないのです。
人類の頭上に微生物の攻撃が一斉に降りかかっています。
それこそ国境を超えた宇宙防衛軍のような意味合いを持った組織が必要とされているのです。
天災は自由を奪う物。
しばしの不自由を本当に自由の本当の意味を考える時間にするべきです。
誰もが好き勝手にする事が自由ではないと知るのに
良い機会が訪れました。
活用しましょう。
本の話に戻りましょう。
ただ今、本の中ではこの奇妙な病気をペストと認めるか否かと
議論が繰り広げられています。
それを見ると緊急事態宣言を出すべきか否か、と騒いでいた頃のこの国と似ているような気もします。
物語はどう展開していくのか、
先が楽しみです☆