工房 手土手 やきもの暮らし

土に触れ、土と戯れる日々の記憶
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土 2

2011-06-27 20:32:34 | 日記

陶芸をやる者にとって、は何より大切なものです。

一子相伝の土だけでなく、使う土を掘り尽くせばいつかなくなる・・・・・

私たちが好んで使っていた栃木県の茂木の土も、数年前に採土が中止されました。

そのお知らせを受け取った時、限られた粘土の貴重さをあらためて実感しました。

 どんなに腕があっても、どんなにセンスがあっても、どんなに情熱があっても、

   土が無ければやきものはできないんだから、土を粗末に扱ってはいけない・・・

師匠に言われた言葉も忘れたことはありません。

作品は、成形した後少し乾いたところで削りをかけ、さらに乾燥させて素焼きとなります、

素焼き前のものは、いつでもまた土へと戻ります。

     

また、削り取った粘土も水分を加えて使える状態に戻します。

     

作業台や道具やぞうきんは必ずバケツの中で洗い、その洗い水に含まれる粘土も

沈殿させて、濾してまた土へと再生します。

成形するのと同じくらい、粘土を再生することに時間がかかるわけですが、

師匠が黙々と行っていた姿を思い出し、これを怠ってはいけないと、自分を戒めています。