宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

蜂の巣その後

2015年08月24日 11時34分21秒 | Weblog

17日にキイロスズメバチの巣を撤去して6日が経っていた。もうそろそろ覗いても良いだろう。そう思いながら上がったみかんの丘には青空が広がっていた。透明度は良くないが、撮影は十分に出来そうだ。小さいカメラとコンデジを持って来ているが、今夜はゲストがやって来る。日暮れまで居ることは無理かもしれない。

竹取庵の周囲を回って蜂の羽音がしないことを確認し、恐る恐るドアの鍵を開けた。一階の居間や通路のあちこちに蜂の死骸が落ちている。そっと観測デッキに上がってみると、そこには天文教室に使う赤道儀を大慌てで持ち出した時放置した機材がそのまま転がり、床には蜂の死骸や巣のかけらが一面に散らばっていた。

業者の人がセットしてくれた粘着板には20匹以上のキイロスズメバチが貼りついていた。「板に数匹の生きたスズメバチを付けておくと、その蜂が出すSOSのシグナルを聞いた仲間の蜂が次々にやって来て捕まるんです。」彼がそう言っていたのを思い出す。粘着板の傍には業務用の昆虫忌避剤が吊り下げてある。

観測デッキの片付けと掃除は今度に回して、一階増築部分のコーキングに手を付けた。本格的なログハウスは壁板と壁板の間を苔で埋めると言うが、ホームセンターにはコーキング剤という便利な物が有る。

部屋の中に西日が差し始めた。時刻は5時。そろそろ片付けなければ夕方までに家に帰れない。空は相変わらず晴れている。外に出てみると南の空に月齢9に近い月が掛かっていた。

せっかく晴れているのに。幽月にそう不服を言われながら丘を下りる。今日も星は撮れなかった。

 

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居候退治

2015年08月17日 23時28分52秒 | Weblog

お盆期間中はずっと仕事だった。それが明けた今日、スズメバチ退治を依頼した業者と合流して丘に上がる。巣を発見してから二週間が経っていた。まずは二人で竹取庵に入って巣を確認。巣は明らかに一回り以上大きくなっている。蜂の羽音も確かに前より大きい。良く見ると、巣の途中に何か所か出入り口が作ってあった。

巣の状態を確認した業者の男性は、これなら巣の撤去にそれほど時間が掛からないと教えてくれた。どんな装備か気になって尋ねると、スズメバチ専用の防護服が有るという。見せてくれたのはまるで宇宙服のような白いコスチュームだった。さすがにミツバチ用のネットガードとは違う。

これなら大丈夫ですねと言うと、いや、このままではやられます。と言いながら下に長袖の厚手のシャツを着てその上にコスチュームを着込み、さらにゴムの手袋をはめた。この人は今までに9回も刺されているそうだ。防護服を貫く蜂がたまに居ると言う。9回無事でも10回目が大丈夫とは限らない。私が上に登ったまま降りてこなかったら会社に連絡してください。と言い残して、笑いながら観測デッキに通じる階段を上がっていった。冗談じゃない、僕も行きます。というと、下の階の隙間からなら写真も撮れますよと教えてくれた。

巣の撤去にはまずネズミを捕るときのような粘着ボードを使う。それで巣の周りの蜂をからめ捕るのだ。そのあと彼は巣に直接殺虫剤を吹き込み、静かになったところで、巣に袋をすっぽりかぶせて屋根裏からもぎ取った。その間わずか3分。やっかいな居候はあっという間に一網打尽となった。

作業の後見せてくれた袋の中には5層になった巣と、その中の幼虫。そしてその幼虫を育てていた働き蜂が居る。巣を取り去った後には強力な殺虫剤を塗り、さらに虫よけをぶら下げて、スズメバチが近づけないようにしてくれた。一週間は観測デッキに入れない。せっかくのお盆明け休みだが、星の撮影はお預けとなった。こいつらのせいだ。

 

 

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とんでもない居候

2015年08月04日 22時52分42秒 | Weblog

濁っていた空は夕暮れが近づくにつれて薄雲を含んできた。これでは星の撮影は難しい。今日は帰るかな。
温度調整のために開いていた観測デッキの南の妻を閉じて階段を降りようとしたとき、ふと頭の上が騒々しいのに気が付いた。なんだろうと見上げると、屋根裏の合わせのところに黒くて丸い影が有る。それは紛れもなくスズメバチの巣だった。

直径およそ15センチ。高さは20センチほどだろうか。二週間前土星を撮影した時には見かけなかったと思うが、僅かな日数でここまで頑張ったのだろうか。褒めてやりたいが、居候としてこれほど迷惑な奴はいない。一度下に降りた後、EOSkissX4を手にもう一度階段を上がった。巣のアップをきちんと撮るためだ。そしてフラッシュ撮影をして判ったのは、こいつらが悪名高いキイロスズメバチだという事。

こっちに敵意が無いと分かっているのだろうか、それとも巣作りに忙しいのだろうか。いくらフラッシュを炊いても僕の方には目もくれない。そう言えばこの前から、竹取庵に入るとなぜかスズメバチの死骸がいくつも転がっていた。きっと巣作りの場所を物色していたのだ。

やれやれ、この休みが無い中でスズメバチ退治までしなくてはならないのか。同じ居候でも、何年か前に同居したジョウビタキ君とはえらい違い。まったく迷惑千万だ。

 

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猛暑の月曜日

2015年08月03日 23時38分42秒 | Weblog

このところの日本列島は連日とんでもない暑さに見舞われている。そんな中で行われたイベントのお蔭で土曜日は出勤。その代休として今日の月曜日を休んだ。竹取庵に寒暖計は無いが、丘は明らかに30度を大幅に上回っている。ただ、竹取庵の周囲は海からかなり涼しい風が吹いていた。
前の作業から二週間が経って、そろそろ二度目の草刈りの作業をしなくてはと思いながら丘を巡る。みかんの実がピンポン玉くらいに膨らんでいた。

あれだけ風に吹かれた割には傷みが少ない。ただ、摘果を怠ったせいでどの枝にもブドウの房のように実が付いている。何とかしなくてはと思いながらも、遅れている大工仕事を進める方を選んだ。初めに造った建物の北側に増築している寝室部分が、いつまで経っても出来上がらない。仕事が忙しくて休みが激減したためだった。今日は仮の板のままになっていた北壁の一部を完成。

少し気が楽になって、床の下地板にコールタールを塗る作業に入ったが、その作業の後、観測デッキでとんでもないものを見つけてしまった。

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