宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

あれから一週間

2013年11月23日 11時47分26秒 | 

アイソン彗星をなんとか捉えてから一週間が経った。明け方の空はおおむね晴れていたが、未明の撮影だけに平日は仕事に支障が出る。焦る気持ちを抑えて待った一週間。今朝も午前4時前に家を出て、丘に到着したのは5時前だった。ほうき星はこの一週間に太陽に大きく近づいていて、水平線から顔を出すのは午前5時半を過ぎる。いくら日の出が遅くなったとはいえ撮れるだろうか。そんな不安を持ちながら竹取庵の屋根を開けた。

 

上の写真は午前5時26分。まだ彗星は昇っていない。今朝は左に水星を従えて登場する手はずになっている。双眼鏡をのぞきながらヒロインのお出ましを待った。赤道儀のカメラマウントには300ミリの望遠を取り付けた小さい方のカメラが待機している。

午前4時35分、向こうの丘の上に明けの明星が姿を現す。その星を頼りに双眼鏡でほうき星を探した。空はもうずいぶん明るくなっていた。アイソン彗星は難なく見つけたものの、バックの明るさのせいで尾が確認できない。ダメだろうか、そう思いながら小さいカメラで狙ってみる。もちろんファインダーでは何も見えない。カメラ感度1600、絞り5.6、露出15秒。とりあえずシャッターを切って、モニターに映る画像を見て画角を決めた。

 

 

撮影はほぼ1分間隔。1枚撮るごとに空が明るくなってゆく。上の写真は2番目に撮影したものを画像処理したもの。長い尾が右上に伸びている。もっときつく加工したもので確認すると、尾はトリミングしたこの画角をはみ出していた。コマと呼ばれる彗星の核を取り巻くガスも、先週に比べて倍以上に成長している。20センチの望遠鏡に取り付けていた大きいほうのカメラは真っ白け。予想はしていたが成果を得られなかった。

 

一旦帰宅して仮眠の後みかんの丘に戻って大工仕事をした。しかし、どうしても画像が気になって夕方早々に帰宅。朝撮影した8枚を合成したものがこれだ。

 

 


合成は彗星の核を基準にやってみた。8枚撮影するのに要した時間は5分。その間にほうき星はこれだけ動いたことになる。太陽最接近まであと6日。もう撮影は出来ないだろう。無事通過して華麗な姿を見せてくれることを祈る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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夜明け前の出会い

2013年11月16日 19時49分41秒 | 

携帯の目覚ましベルが鳴ったのが午前4時。みかんの丘に到着したのが午前4時50分。アイソン彗星の居るおとめ座はもう昇っていた。急いで竹取庵の屋根を開ける。パソコンを開いてシミュレーターで位置を確認し、10センチの双眼鏡を向けた。場所はα星スピカの少し上だ。

いた!思ったよりはっきり見える。尾も確認できた。これなら写る。ただ、望遠鏡を使う自信は無かった。セットしているうちに夜が明けてしまう。
大きい方のカメラを赤道儀に取り付け、とりあえずレンズを28ミリにしてカメラ感度2000、絞り3.5露出45秒としてみる。この後何度か露出を変えて写してみたが、空がだんだん明るくなってきて、結局最初に撮った5時20分のものが一番はっきりしている。

続いてズームいっぱいの135ミリで撮影。カメラ感度は同じく2000、絞りは開放の5.6、露出45秒。ファインダーでは見えないため、ほぼあてずっぽうで狙ってみたが、

近くの星を頼りに割り出した明るさは4等、尾の長さは1度にかなり迫る46分。月の直径の1.5倍だ。太陽に最接近するのが今月29日。どこまで明るくなるのだろう。どうぞ壊れませんように。
祈りながらあれこれ撮影してるうちに空が本当に明るくなってしまった。これからが楽しみ。ただ、明け方と言うのは眠いのが辛い。

 

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丘はすっかりみかん色

2013年11月15日 22時28分11秒 | Weblog

日曜日は朝から仕事。
と言う訳で今日休みをもらう事にした。昼過ぎまで家の用事をして丘に上がったのは午後2時半。みかんがみんな色付いている。待ちに待った風景だ。竹取庵を建て始めた頃、丘にはもっと沢山のみかんの木が有った。その頃には及ばないが、豊作の今年は丘がみかん色に染まっている。

しばらくこの風景に見惚れた後大工仕事に入った。カバーを取った松材に墨を入れて加工して行く。丘に上がったのが遅かったうえ、景色に酔って作業が遅れた。半分ちょっと刻んだところで日が暮れて、いつものミュージックサイレンが鳴り始めた。やれやれ、今日はもう止めよう。明日は未明から彗星を写しに戻って来る。早く帰ってブログをアップしたら寝なければ。

ふと東の空を見ると月齢12の月が昇っていた。この月が西に沈むころ、僕は丘に戻って来る。それにしてもこの雲。晴れるだろうか。いや、それより彗星がちゃんと見えるだろうか。みんな僕のくじ運に掛かっている。

 

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雨の中で

2013年11月10日 20時38分23秒 | Weblog

この週末、昨日は仕事だったが今日は許してもらって丘に上がった。上がったと言っても雨だ。しかし来週末も忙しい。今進めておかなければそのうち仮床が腐ってダメになる。何しろ屋根を葺くのはまだまだ先だから。
先月の末には一本目の梁が上がっていた。その翌週に加工を進めていた二本目の梁を仕上げた後、しとしと雨に濡れながら、一本目同様屋根を開くウインチと梯子を使って一段ずつ持ち上げてゆく。観測デッキでウインチを少し動かしては下に降りて梁の端を担ぐと言う繰り返しだ。それでもウインチが有るだけ、本体の工事の時より作業が速い。梁を木槌で打ち込む頃ふもとで5時のミュージックサイレンが鳴った。

ずいぶん日暮れが早くなった。今日はここまでにしよう。デッキのウインチを元に戻して竹取庵の鍵を掛ける。早く星を撮りたい。明け方のほうき星も撮りたい。しかしなかなか天気に恵まれず、近づいて来る空の旅人の後ろ髪すら捕まえられるかどうか分からない。太陽最接近まであと19日。なんとか晴れますように。

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