宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

意を決して

2015年06月23日 00時06分05秒 | Weblog

昨年吹き荒れた強風で、2トンもある竹取庵の屋根が一瞬だが2センチほど持ち上げられた。ストッパーが無かったら飛んで行ってしまったかも知れない。その後一見無事に見えた観測デッキだったが、屋根裏にくっ付く様に直立させていた口径45センチの反射望遠鏡かぐや姫が、持ち上がった後落ちてきた屋根に叩かれてわずかに歪んだようだ。どうしても光軸が合わない。
姫がここに鎮座して6年。長年の取り回しのお蔭でトラスの塗装はあちこちで剥がれ、トップリングも凹んでいた。独自設計が自慢の主鏡セルも一部不具合が出ている。それに加えて強風によるダメージだ。そこで意を決してかぐや姫を改造することにした。赤道儀化への第一歩でもある。

と言う訳で、とりあえず耳軸上部の半分を外すことにした。外す時に判ったのは、鏡筒の前後3か所に取り付けている遮光リングのアクリル板が風化している事だった。かぐや姫が陽に曝されることはめったにない。風化は潮風と経年が原因だろう。

ここまで作業して空を見ると予想通り雲が西から押し寄せていた。頑張っても星空は望めない。明日は仕事だし、明るいうちに帰ろうか。デッキの妻を閉めて丘を後にした。ふもとの農地では麦秋が終わって田植えが進んでいる。仕事にかまけているうちに季節がまた一コマ風景を変えていた。

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自然の不思議

2015年06月22日 00時49分19秒 | Weblog

忙しくて… という言葉も書き飽きてしまった。それに天気は年々ひどくなる。久々に上がったみかんの丘には青空が広がっていた。このまま晴れてくれればと願いたくなるが、そうはいかない事を天気図は教えてくれていた。
実は忙しい中丘に上がったのにはいくつか目的が有った。一つには竹取庵の東側に植えてある3本のオリーブの木に実が生っているかどうかの確認。そしてそのそばに植えているラベンダーがちゃんと咲いているかどうかの確認だ。

オリーブは植えてから3年近くになる。ほとんど何も考えずに植えたのだが、花が咲く頃になってオリーブは自家受粉しないのを知った。つまり、いろんな種類のオリーブが一斉に花を付けるときだけ、虫が花粉を運んで実を実らせるのだという。3本のオリーブは植えて2年間、全くバラバラの時期に花を付けていた。これでは実が付かない。どうしよう、また新しい苗を買って来ようか。そう思っていたが、今年になってなぜか3本の木が一斉に花を付けた。まさか3本が話し合いをした訳では無いだろうに二房ずつではあるが同時に咲いたのだ。生き物の不思議。以前ある生物学者に聞いた「植物はお互い根で話をする」という話を思い出した。だからその花が実になったかどうか知りたかったのだ。僕の肩の丈ほどになったオリーブの枝を探していると、あった。実が付いている。

実は全部で5つ。たった5つだが、みかんの丘に実った初めてのオリーブだ。この3本がどうして開花のステージを揃える事が出来たのか知りたかったが、それは知らないほうが良いのかも知れない。
オリーブのそばに植えたラベンダーも風に茎を乱されながらなんとか咲いている。ツンとした香りに惹かれて、アゲハが蜜を吸いに来ていた。蜜ならいくら吸ってもいいが、卵をミカンの葉の裏に産み付ける気だ。これもオリーブの不思議と同じ自然の営みの一つだ。

 

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