宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

お花畑

2014年05月31日 23時05分17秒 | Weblog

何となく晴れた週末、いつものようにみかんの丘に上がった。先週も感じたのだが、このところの丘はまるでお花畑だ。これでは丘の主役がみかんなのか野草なのか分からなくなってくる。先週はホトケノザの花盛りだったが、今日はこの可愛らしい花が一面に広がって風にそよいでいた。何の花だろう、古い野草図鑑を引っ張り出して調べてみたが載っていない。おかしいな、無いはずはない。この花は我が家の周りでもあちこちで目にする。そこでWebで探してみた。

そして見つけた名前が「マツバウンラン」。この名前を先ほどの野草図鑑の索引で探してみたがやっぱり見つからない。それもそのはず。この草は北アメリカ原産で、比較的最近日本に帰化した植物だというのだ。日本で確認されたのは1980年頃だそうで、その後一気に広がり、今では東北以南の各地で見られるという。
放っておいて良いのかな。それとも駆除しなくちゃいけないのかな。ただ、在来種と言われる植物でも、きっと昔どこからか入って来たものが多いだろう。前から居た種と仲良くやっていくのなら、これはこれで良い様な気もする。

 

 

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不思議の星

2014年05月19日 21時16分53秒 | 

ガリレオが口径30ミリの自作望遠鏡で初めて見た土星は、自慢の輪をちょうど今のように地球に向けていた。解像力の無い望遠鏡で見えたのは、土星本体と、その両側に寄り添うような二つの玉。ガリレオにはその姿が理解できす、玉を「耳」と表現した。それから400年。探査機の活躍などでその耳は氷の粒の円盤であることが分かり、しかも輪の中のいくつもの隙間やスポークと呼ばれる模様も明らかになった。

とは言うものの竹取庵から撮影する限り、惑星の見え方はガリレオの時代とそれほど変わっていないように思える。僕が今使っているのは口径8センチの屈折望遠鏡。確かに撮影された輪が耳には見えないが、探査機カッシーニが捉えた画像の様な鮮明さには程遠い。口径45センチのかぐや姫を使って肉眼で見れば、輪の隙間もいくつも見えるし本体の模様ももう少しくっきりするが、今のかぐや姫で惑星を撮影することは叶わない。撮影可能なのは8センチ屈折だけ。靄の隙間から覗いた姿を11枚重ね合わせて頑張ってみたが、これが限度かな。

土星の撮影の前に望遠鏡を沈みゆく木星に向けてみた。高度が低いうえに靄が厚い。縞を写し取るのが精いっぱいだった。こちらもこれが限度。

二つの巨大惑星を不思議と言うならば、僕らの地球も外から見るとずいぶん不思議に見えるはずだ。刻々と変わる白い模様。惑星表面にうごめく無数の生物。さらに近くを回る分不相応の巨大な衛星。太陽系を旅するなら、この地球ほど不思議を抱えた惑星はほかに無いかも知れない。

 

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もやもやの星空

2014年05月18日 23時34分14秒 | 

今日は仕事だった。でも早めに済んで外に出ると青空が広がっている。明日は夕方から雲が出るというから今夜なら星が撮れるかもしれない。そう気付くと居ても立ってもいられなくなって、家に帰るとかねてから用意していたカメラバッグを持って丘に向かった。
到着したのは午後5時半。まだ明るい。野良仕事をしていたおばさんとしばらく立ち話をしたあと大工仕事をしながら日暮れを待った。ところがあれほど晴れていた空が西から曇ってゆく。え、どういう事だ?話が違う。大きな雲の塊は1時間足らずで抜けてくれたが、後に空いっぱいのもやもやを残していった。どうしよう。それでもと竹取庵の屋根を開ける。うす雲の向こうに三つの惑星がくすんだ光を放っていた。撮れるだろうか。でも、せっかくその気になったのだから。そう思いながら準備に取り掛かる。

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ベールの向こうのランデブー

2014年05月12日 12時34分20秒 | 

大工仕事をしている最中、空の青みは薄くなったり濃くなったりを繰り返していた。そして迎えた日暮れ。これほど雲が濃いとさすがに惑星の表面は狙えない。海の上には月齢12の月が掛かっていた。その月の神アルテミスをエスコートするように、左後ろに控えているのは軍神マルスだ。そう言えばこの戦の神はついこの前まで、月の下に見えるおとめ座のα星スピカの隣りに居た。なんとも移り気な神様だが、それも「惑星」と言う名の由来の一つなのかも知れない。

二人の表情は雲に阻まれて良く分からない。しかし、ベールの向こうの密会は何かしら怪しい雰囲気が漂う。月の神アルテミスは見ている間にもどんどん東に移動して、家に帰った時には軍神を通り過ぎていた。火星は今地球への最接近を終えて、一日およそ67万6000キロという猛スピードで遠ざかっている。次に近づくのは2年先だ。

ところで、今日の大工仕事は東側の軒を支える桁受けの取り付けと防腐剤の塗布。空を撮る頃には体中がクレオソート臭かった。カメラに影響がなければいいのだが。次の休みまでには窓サッシが一つ届く予定だ。

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咲いた    とたん

2014年05月11日 23時18分38秒 | Weblog

僕にとっては多分今日までがゴールデンウィーク。空は怪しかったけれど、万一晴れると悔しいと思ってカメラバッグを持って行った。

丘に上がると、あれ、もう咲いている。もちろん花の開いた木はまだ少なくて、丘全体が香るところまではいかない。でも咲いている。僕の予想より一週間以上早い。夏日が続いたせいだろうか。そして、咲いたとたんに丘をアゲハが乱舞していた。今までどこにいたのだろう。アゲハ蝶にとってかんきつ類の葉は好物。みかんにしか付かない種類も居るくらいだ。それにしても…

美しく伸びた若葉の周りで何組かのペアが舞っていた。ほほえましいけれども、ペアリングが終われば産卵。そして孵化。せっかく伸びた若葉が幼虫に食べられてしまう。もっともそれまでに防除薬でかなり量は減るだろう。どうやら今年はアゲハの当たり年らしい。年によって大量発生する害虫の種類が換わるのはなぜだろう。そんな事を考えながら今日も大工仕事に取り掛かった。

 

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小さい初夏みつけた

2014年05月06日 00時13分17秒 | Weblog

みかんの丘のお天気は、僕の予想より1日遅れで動いて行った。火星を撮った翌日も予想に反して晴れ。冷たい風は、その次の日曜日に雲を連れてやってきた。まあいいか、溜まった疲労で土曜日は昼過ぎまで起きられなかったし。
大工仕事だけするつもりで丘に上がった日曜日に、みかん畑を歩いていて気が付いた。もうつぼみが付いている。小さくて香りもまだしないが、そこには確かに初夏が有った。

おじさんが亡くなって寂れかかったみかんの丘も、今は植樹が少しずつ進んでいる。あと数年すれば元のみかん畑が復活するかもしれない。それに、みかんにやる肥やしが丘の下手に雨で流れて、裾野の一部でわらびが群生し始めた。

初めは畳二畳ほどの広さだったが、気が付けば4倍以上に拡がっている。みかんの丘は桜の丘、そして今、わらびの丘にもなりつつある。

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姿を現したサソリ

2014年05月05日 00時07分39秒 | 

望遠鏡を使った惑星の拡大撮影は本当に久しぶりだった。撮影用のアタッチメントやアイピースをどこに置いたかのか、それすら憶えていない。竹取庵の階段を上がったり下りたりで小一時間が過ぎてしまった。そのため火星の撮影を終えて時計を見ると午前0時が迫ろうとしている。南の空にはサソリが姿を現し始めていた。サソリの爪の先で輝いているのは、今日のもう一つのターゲットになるはずだった土星だ。
撮ろうかな。少し迷ったが、昼間の仕事の疲れも手伝って、これ以上撮影を続けると運転が怪しくなりそうだ。悔しいけれど帰る事にしよう。地球に最も近づく「衝」は先月末に終わったが、この星の離れ方はゆっくりとしている。まだしばらくは大丈夫だろう。

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ターゲットは火星

2014年05月04日 00時12分19秒 | 

空全体を薄い靄が覆っている。こんな日に星雲を狙ってもいい結果は出ない。だから撮影するのは初めから惑星と決めていた。と言っても、狙えたはずの木星はもう沈んでいる。残る対象は目の前の火星と後から昇って来た土星だ。火星は今おとめ座に居てα星スピカと並んでいた。地球との距離は9750万6400キロメートル。地球への接近を終えて少しずつ遠ざかっている。それでも明るさはマイナス1.1等級だ。一等星スピカを軽く凌いでいた。ただ視直径は14秒と、1度の240分の1しかない。何とか鮮明に撮りたくて、初め45センチかぐや姫で狙おうと思ったが、いろんな不具合をまだ修復出来ていない。やむなくいつも通りの8センチフローライト屈折を使うことにした。

この望遠鏡は焦点距離が600mmだ。惑星を狙うのにけっして有利な道具ではない。5ミリのアイピースにレンズを外した大きいほうのカメラを繋ぐ「拡大法」で撮影するのだが、ピントがなかなか合わない。手回しは難しい。電動フォーカスが要るなあ。あれ、赤道儀のコントローラーはどこに行った?そうブツブツ言いながら20枚ほど撮影。その画像の中から比較的鮮明で歪みの少ないもの6枚を選んで重ね合わせたのがこれだ。カメラ感度は3200に設定している。

穏やかに見える空でも、惑星を拡大して撮影すると結構ムニョムニョと動いている。それを沢山重ね合わせると、確かに撮像版の粒子は消えるが、同時に微妙な模様も薄れてしまう。よほど良い画像でない限りこの程度に留めたほうが良策のような気がする。

この火星。8センチで撮影した割には良い出来だと思う。

僕の惑星の画像は、一般の天体写真と違って地球と同じように北極側を上にしています。この表示が正しいと堅く信じているからです。天文ファンのみなさん、悪しからず。

 

           

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星空に逢いたくて

2014年05月03日 05時28分10秒 | 

今年のゴールデンウィークは真ん中に3日平日が有る。11日に及ぶ長い連休の期間で、晴れるのはこの平日の後半2日間だけだと天気予報は告げていた。冗談じゃない。それではせっかくの大型連休に、一日も星空が拝めなくなるではないか。何がなんでも今夜は丘に上がらなくては。そう決めたのが平日3日目の昼休みだった。

仕事が終わって家に帰る頃、空はかなりの雲に覆われていた。しかし夕焼けに染まるその雲の向こうに、きっと晴れ間が広がっていると信じてカメラを用意する。出発に手間取ってしまい、丘に着いたのは午後9時過ぎだった。昨日からの靄が気になっていたが、車の外に出てみると意外に星がたくさん見える。北斗の針がまもなく子午線に差し掛かろうとしていた。今夜の標的の一つだった木星は、すでに西の街明かりに埋もれようとしている。

星。久々のみかんの丘の星空。風もほとんど無く、惑星を撮るのにはまずまずのコンディションだと思えた。

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