文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

ふゆみずたんぼの今(3) 新海秀次さんの発明品

2006-06-02 22:29:45 | 冬期湛水不耕起栽培の現状とこれからの課題
 ふゆみずたんぼで、今、最も重要なことは2つあります
 一つは、無肥料、無農薬であっても、どんなに立派な稲が育っても、それでも富栄養化が止まらないことです。最近の先端的な農家では、6年目に1年、乾田化してリセットが必要だと言われています。施肥効果がありすぎて……
 二つ目は、抑草効果に関してです。初年度、2年目はとてもうまくいっても、少し手を抜くと、それぞれの田んぼの歴史的経過や沼の干拓で出来た田んぼなら、本来、その箇所固有の植物の種が「シードバンク」として蓄積をされております。
 抑草効果は、発芽しないだけですから、何かの原因で抑草に失敗すると、草が一気に芽を出します。
 泥田ですから、一度目を出した雑草の対策は問題です

 その一つの解決策として、手で押してとる草取り機を参考にして、8条もの畔間の雑草を埋め込んでしまう機器を、新海さんがメーカと開発されました。

ふゆみずたんぼの今(2) 新海さんの田んぼ

2006-06-02 22:19:13 | 冬期湛水不耕起栽培の現状とこれからの課題
 06/05/27 新海さんから見せられたバケツ2ヶ。田んぼの泥を両方に入れ、左は井戸水を汲んで、稲を植え込んだもの。
 右は、同じ条件に、ふゆみずたんぼの泥(イトミミズ入り)を少し放り込んだもの。左は砂利混じりで、水は透明。稲はひょろひょろ。
 右はアオミドロがびっしりと生え、砂利はなくてどろどろの「トロトロ層」が出来ています。イトミミズの存在が如何に大きいか。
 じゃりじゃりした砂礫をも、細かく砕き糞を大量にはき出す。其れを餌にしてアオミドロや、光合成細菌が繁茂して酸素を大量に出す。…… 正に教科書通りの「ふゆみずたんぼ」が出来上がっていました。たった1ヶ月だそうです。

ふゆみずたんぼの今(1)千葉県栄町にて

2006-06-02 22:10:24 | 冬期湛水不耕起栽培の現状とこれからの課題
 06/5/27 或る新聞社の取材協力もあって、千葉県印旛郡栄町にある、新海秀次さんの「ふゆみずたんぼ」を観察。相変わらずツバメが多い。赤っぽく濁った田んぼ面には、アオミドロが繁茂している。減減(減農薬減肥料)の田んぼも、勿論慣行農法の田んぼ面にも、ツバメは一切飛ばない。ユスリカ等の餌があるか否かでしょう。まず、水はすっきりと澄んでいて、生き物の姿もない。
 冬中、乾田化による生態系が100%壊れたまま、夏の稲の繁殖時期にも、生き物が湧き出してこない、これが乾田化し、慣行農法の現実だ。
 新海秀次さんは、今年は一切「米ぬか」もまかないと言う。昨年度この2ha田んぼに100kgを撒いたのが失敗だったと言う。過栄養となってしまったと反省しきり。同時にヒエが今年は出てきそうだと警戒しています。
 渡り鳥のチュウシャクシギやムナグロ等は既に北へ戻り、年間で最も静かな時期を迎えています。 
 目の前に、ダイサギが舞い降りた。カエルあるいはドジョウが目当てだろう。