文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

日本の里山とイギリスのカントリーサイト(里山との翻訳)

2005-03-05 22:51:29 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
谷津田レンジャー養成講座、3月5日(土)10時~12時
チョークエスカープメントと谷津田-英国と日本の里山保全-
講師:原慶太郎先生(東京情報大学教授)


 本日は、原廣太郎先生の講演を、聞かせていただきました。
 かって、先生がイギリスに留学されたときの、原体験とその折りの写真をもって、
日本とイギリスでのカントリーサイト(ケビンショートさんが里山と翻訳されたそうです)
の相違点と、その地政学的な観点からの解説、そして何よりも、実際にその場所を1ヶ年にわたって実地に原体験した事項から、先生なりの対比論が展開されました。

 山の斜面林が、急峻であり、またブナを主体に単純な林相で、利用価値がないと放置されて来たそうです 
 また、英国は早い時期に産業革命を経験し、結果として国土を壊してしまい、繁栄の陰で、失ったモノが多数あると、人はパンのみにあらずとして、失って始めて気が付くその点が、まだ、そこまで言っていない日本。
 特に、英国人は、若者の国米国の若さを苦く感じている。

 チョークエスカープメントという言葉を始めて聞きましたが、ドーバーの白い崖とは、一種の
石灰岩の分厚い層の上に、薄く表土が乗っている。最後の氷河期まで一面氷に覆われてていたために、生物多様性上での種の数が決定的に少ない特徴がある。さらに数千年の歴史的経過で、小麦畑と、羊が放牧された風景を形成。植生の種類の少なさが、日本の里山と稲作に代表される、アジアモンスーン地帯で形成された里山との相違点が
話を伺っていて、極めて明瞭となりました。

 貴重な話し、ありがとうございました。

 ところで、この話は、是非、我孫子市で開催される里山シンポジウムのメインの話しとして
位置づけたらいかがかと考えました。
 日本の里山(里山と田んぼで形成される)との対比を介して、多面的な考えを勉強し、議論し
次の世代と、現在の若い親たちに語りかけるには、最高の舞台になると確信しました。


 皆様のご意見をお聞かせ下さい。

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