文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

里山のリアルな現実的危機 (1)

2009-07-08 20:39:46 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
2009-5-14
 現状、日本国民の3%にまで(昨年までは4%台)下がってしまった一次産業の,
農林水産関連就業者の現実がもたらす 国が、国土保全策を放棄してきたつけが、これからどんどん出てくると思います。

 国土保全の危機の実態の一つが、外国資本による地域全体の買収行為(切売り)として具体的に出現してきたと考えるべきです。

 まさにこれから抱える危機の実態の一部でしょう。
残念ながら、日本国が莫大な借金を抱えこみ、 日本中の地域がどんどん疲弊化し、多くの箇所で人がいなくなって過疎化していってしまう。
 地域全体の崩壊まで突き進んでしまっています。その現実にだれも考えが及んでいません現状、水面下では千葉県でもまじめに、過疎地の里山 → 縄文時代の原生状態に戻す
ということが、各方面で議論されている昨今です。 ということは、なんでもありという状態と理解すべきです
 数年前から、外国資本に観光資源として、地域全体を買収されてしまう可能性を検証
してみた、シュミレーションが報告されています。

 たとえば 秋田県のブナ林を大規模にある国に地域ごと買収されたとしたらどうなるかというリアルな話です。
 たとえば相手が中国だとしたら、中国国内にはない原生林に囲まれた超高級別荘地ができるのではないかというモデルケースです。
 中国では4時間移動しても、砂漠状態のところしか見当たらない。
でも秋田なら飛行機を含めて3時間程度。素晴らしい景勝地が得られる
 すでに、中南米の複数の国の著名観光地では、景勝地の海岸が、鉄条網で分断されて
治外法権的に、「現地人立入禁止」などとされていますが、同じことが起こりうるということが検討されたことがあります。

 おぞましいとしか言いようがない、しかし地域で生きていくにはそれしかない。という意見が主流になりつつあります。

 その流れの中に、千葉県でも、”きなだやま”のような山砂を採取するために山全体を
壊してしまうことも、地域を生き延ばせるための手段として、銀行系のシンクタンクまで
合法性を主張し、認可しようとする動きまでが生じています。

 里山・里海等、本来日本の基礎資源を調達できた場所を、文字通り切り捨ててきて、
地域で生きるすべがなくなってきつつあるが、現実でしょう。
 個人的には、ここ4~5年、里山の抱える危機は、ますます広がり収拾がつかなくなって きたという実感です
 たった40年間で農林水産業への就業者を1/10以下にまで、減らしてしまった最大の原因解析ははっきりとしてきました。
 が、市民や行政側の”気持ち”に最大の原因があるとしたら、解決策が簡単に見出せるとは思えなくなってきているのことも事実です。

 今回の里山シンポジウム全体会のテーマでは、まさに生存を支える資源を里山・里海に
求めるという「生態系サービス=恵み」としています。
 切実で切迫した問題ですが、日本人の”気持ち”が変わらない限り、現状ではまさに
”絵に書いたモチ”状態と考えています。
 このあたりの危機感がどこまで共有化されているかというと、千葉県内でも、とても大きな温度差があると言わざるをえません。
 まさに、鳥インフル、豚インフル騒動と同じように、初めての経験として、免疫のない状態のまま日本人が想定すらしてこなかった事態が起きかけているのだということだと思います。 さらに考査していきます。 


里山シンポジウム実行委員会事務局長
荒尾稔 minoruarao@tml.co.jp

印刷産業のこれから-(2) 

2009-07-08 09:55:14 | 組版プロの思考からXMLを考える
 何よりも出版産業全体が大不況に。
 TVもダメ、新聞も、大広告会社もいきずまってきていると聞いています。

 その最大の原因は、日本人がほとんど本を読まなくなったことが原因だとの指摘があります。それはその通りでしょう。
 でもそれは皮相的な見方です。
 
 同時にいろいろとある原因の中で、メディアミックスからビッグバンへの変化する過程の渦中にいながらその意味を理解できない方々が大多数を占める状況であった、そのような業界だったからということがいえるのではないでしょうか。

 何といっても、重要なことはメデイアミックスが、ほぼ最終的に完結の段階に至り(地デジへの全面切り替え、2011年)、これからは、ビッグバンと呼ばれる新たな段階に入ります。
 その入口に立って、これからどのような展開が待ち構えているのかを、十分にきちんと認識していく必要性があります。
 メディアミックスの完結に向かって、では、何が生じてきているのでしょうか。

 一つのヒントは、超大手である大日本印刷の最近の戦略を見れば理解が早いと思われます。
 丸善という外国からの書籍を輸入販売、そして科学技術書を出版する、商社機能の強い
大手の書籍会社を丸ごと買収してしましました。
 さらに講談社などの大手出版社とも提携をおこない、最近は中古書籍を全国的に幅広く販売している、ブックオフと手を結んで、川下を押さえる展開です。
 これにより、同業大手の凸版印刷まで、書籍を中心に大きな影響を受け出しているという話です。
 どういうことなのでしょうか。ビッグバンとの関係性は

印刷産業のこれから、2009年度版 (1)

2009-07-07 12:27:03 | 組版プロの思考からXMLを考える
2009-7-6
 改めて、印刷産業全体を俯瞰してみます。
 まず、アナログの印刷設備を抱え込んでいる中堅の会社群が、とても厳しい状況に陥っています。
 その理由は多様ですが、あまりに印刷産業の社会的なポジションを考えることなく、戦後でも2代目、3代目が経営を行ってきていたことに起因すると考えています。
 印刷産業は、メディアへの表面加工技術といわれてきています。たしかに明治から最近までの活版印刷や、水と油の反発力を利用したオフセット印刷ではそのあたり物理的に触れますので理解ができますが、電子化してから状況が変わりました。
 いま、アナログの技術が、これからどんどん消えていくと思います。でも1~2ん年前まで、アナログの高価な印刷機器が飛ぶように売れた時期があったのです。
 それらが一斉に陳腐化が始まってしまっていると理解しています。
最後にこのようなアナログ印刷機器を購入してしまった印刷業者さんはどうなるのでしょうか
 


 

盛岡駅前から北上川の河畔を散策してみて、感じたこと

2009-07-07 12:08:14 | 東京の街角からモニタリングでわかること
2009-7-4
 北上川の河畔、上下1Km程度の範囲を50分程度で散策しました。
まず、一つ目の橋上から、真ん中の中州からは、ヨシゴイが飛び立ち、オオヨシキリが盛んに鳴いていました。久し振りに聞く美声です。ハクセキレイと、カッコウの声も。
 とてもせせらぎの強い音は、車の音と入り混じって聞こえます。
 解禁になったばかりとのことでアユの友釣りをする釣り師が2人。見ている限りでは釣れている模様ではありませんでしたが、背景の山田線の橋とともに絵にはなります。
 丁度、2両編成で山田線のデイゼルカーが橋の上を通り過ぎましたが、息子に聞くと1日に数本だけで見ること自体が運が良いとのこと。そんなものか。
 水質もほどほどよくて、水側には藻類も散見。岸辺の散策路には手入れはされていますが、コンクリートで固められ、ときどき行き交う人も少なくさびしい。
 蝶は、ずいぶん注意してみていましたが、町内はゼロ。北上河川では、モンキチョウを
2羽観察できた程度で極端に少ない。
 何か原因がありそうだが、駅周辺のマンション群の周辺では、ガーデニングもほとんどなく、目立つ木々もなく、ほとんど空地のすべてが駐車場となってしまって、マンションと半々。とても緑豊かなとはほど遠い地域です。 味気ない場所という感じが近い。
 しかも最近どんどん手が入っている模様で、雑草が見当たらない。これでは虫の発生が期待できず、東京と同じか、あるいはもっとドライな場所に。

 駅構内などの人通りはとても多く、人口密度の高さを実感しています。


2 生物多様性とふゆみずたんぼ関連のシンポジウムを開催

2009-07-07 09:58:10 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
2009-7-7

 ふゆみずたんぼは、生物多様性にとても貢献する生物多様性貢献型農法として評価が上がってきています。特に大規模化した導入も各地で始まっています。これはもともと日本雁を保護する会(会長:呉地正行)が、ガンやハクチョウの越冬地形成のための最適な農法を調査中に偶然発見したことが契機になって、すでに膨大な知見が整ってきています。 温故知新による技術体系を最新に組み替えていく手順で、ふゆみずたんぼと里山との連関性が見えてきました。 

 里山里海サブグローバル生態系評価・ふゆみずたんぼ報告
●日時: 2009年7月18日 午前10:00~16:00 ●場所:千葉県立中央博物館 IF 講堂

里山シンポジウム委員会では、ふゆみずたんぼの報告をを午前中に行います

午前の部:ふゆみずたんぼ報告 司会: 荒尾 稔
(里山シンポジウム実行委員会・千葉県生物多様性センター共催)
10:00-10:05 趣旨説明 
「水田(里地)が結ぶ、里山から里海までの流域としての生物多様性」
いま、東南アジアの水田のもつ生物多様性の力に関する科学的な知見は、今回の千葉県からの発信をはじめ、「ふゆみずたんぼ・不耕起栽培」及び関連情報として、全国各地で蓄積され、揺るぎのない「生物多様性」に係る根幹情報として定着しつつあります。また、千葉県が中心になって里山や里海での<科学的なデータによる合意形成>に関して情報蓄積が進むことにより、「流域という単位での情報の蓄積と解析」が可能な状況となりつつあります。「生物多様性」を里山から里地、そして里海まで流域として掌握検証する場が形成されることを目指します。

10:05-10:35 特別講演 「ふゆみずたんぼ~過去・現在・未来~」
 日本雁を保護する会・ラムサール・ネットワーク日本共同代表  呉地 正行
江戸時代の会津農書に、冬の田んぼに水を張り土壌を肥沃化させる「田(た)冬(ふゆ)水(みず)」という農法が登場します。それを乾田化が極度に進行した現代の冬の水田に甦らしたのが、「ふゆみずたんぼ」。水田の湿地機能を高め、水辺の生物多様性を高め、その力を活かして持続可能な水田農業をめざす「ふゆみずたんぼ」の取組みは、宮城で始まり、今では各地に広がってきた。昨年(2008)のラムサール条約COP10では、水田の湿地システムとしての生物多様性向上に注目した「水田決議」が採択され、来年(2010)に名古屋で開催される生物多様性条約COP10へ向け、この決議を活かす取組みが始まり、その中核にあるのが「ふゆみずたんぼ」です。

10:35-11:50 千葉県における「ふゆみずたんぼ」報告 
概要報告、水質に関して  小倉 久子
植生 雑草類 金子 是久
鳥類 神 伴之
プランクトン類  林 紀男
 
11:50-12:00 「水田稲作の無肥料・無農薬化」には、水田(里地)と里山との融合利用が必要
 日本不耕起栽培普及会会長  コメンティター岩澤 信夫

●午前中開催の本事業は「独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金」の助成を受けて実施します


午後の部:里山里海SGA関東中部クラスターレポート報告 司会: 小倉 久子
(千葉県生物多様性センター・千葉県立中央博物館 共催)

最後に午前の部と午後の部の一緒になっての総合討論を行います。
総合討論・質疑応答

詳細は
里山里海サブグローバル生態系評価・ふゆみずたんぼ報告

「生物多様性と私たちのくらし」 展示会のご案内(1) 内見会

2009-07-07 07:04:21 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
2009-7-3
 7/4開催から開催される「千葉県立中央博物館」と共同した展示会を開催いたします
生物多様性にかかわる8つの展示のうちで、6番目の「生物多様性と私たちのくらし」部分を、地球環境基金からの助成金を得て、、公式HP里山シンポジウム実行委員会として、自発的に開催する内容です。
 

本駒込富士神社の山開き 2009-7-1

2009-07-06 22:44:40 | 東京の街角からモニタリングでわかること
2009-7-1
 東京都文京区本駒込にある、富士神社に家族3人で出かけました。
年々盛んなお祭りになってきていることを実感。
 何で、いまどきこんなに子供たちが多いのか。
それも驚きです。

 富士神社にお参りするためには、最後にとても急な20段くらいの階段があります。
今回は、あまりに込んでいるので、しばらく順番待ちをしました。
 ここの名物は江戸柄での落雁です。でも買いませんでした。

 文京区では、2~3年前まで学校閉鎖、学級減少を盛んに言っていましたが、ここぴたりと止まりました。忍ばず通りだけでも壁の如くたったマンションから、今になってどんどん子供たちが育って学区に入り出しているそうです。
 間もなく逆に足りなくなりそうだとの話も。何せ文京区だけで、近年8,000人も住民が増えたとのことです。
 マンションも賃貸も、目に見えて安くなってきています。




盛岡市から車で1時間(2)子供の森。日本の矛盾がそのまま

2009-07-06 22:43:00 | 東京の街角からモニタリングでわかること
5 中心施設にある、わんぱくランド
 まさに原体験型の施設であり、その峪にある着替えが次々とできる「お風呂」もユニークでした。子どもたちは、特にスタンプラリーに夢中でした。
 遊ぶことよりも10ヶ所のスタンプを探し出すことに夢中になってしまって、気がついたら施設を使った遊戯もほとんど使わずじまいで、次の機会にというになりました。

6 施設は、デイズニーランドも顔負けなくらい。でも入場無料となっています。
 こどものための施設としては、超一流であると認めます。所員の方々も元気いっぱいで
とても好感がもてました。
 会場内に保育園からの団体貸し切りバスが10台程度来ていましたが、ここh団体としてくるだろという意味もわかります。
 でもなぜこのような施設を都心部に作れないのか、というかどうしてこのような辺鄙なところしか作れないのかが疑問です。
 無料にしても、それでもどう見ても入場者不足で、大きな赤字を生み出しているだろうことは感じました。
 あたりまえです。ここへどのようにして最も大事なリピータを、何度も何度も来訪させられるでしょうか。
 盛岡から1時間というと、対象とする小さな子どもたちは飽きてしまってぐずります。
 親から言っても、車代だけで大変な出費です。
 銀河鉄道だって高いし、何よりも時刻表を見ましたが1日に数便しかありません。

 したがって物理的に利用不可能な場所にあるとしか言いようがありません。

7 なぜこのような場所に作ってしまったのか?
 それが疑問です。岩手県庁の方々のも今度聞いてみたいと思っています。



盛岡に行きました。「こどものもり」へ遊びにいきました

2009-07-06 19:50:22 | 東京の街角からモニタリングでわかること
2009-7-6
 昨日、岩手県盛岡市の郊外にある「県民 こどもの森」に行ってきました。入場無料でした。駐車場には10台を超す県内の保育園のチャーターバスが並び、目立ちました。

1 盛岡は妻と1年ぶりの訪問となりました。
 嫁さんが3人目を秋に出産の予定です。その準備もあっての盛岡訪問でした。
 同時にJRで2人とも3日間12,000円という超安価な切符にも目が行ってしまいました。
 次男の孫(小1と保育園児の女の子)と、5人で盛岡駅前からちょうど1時間をかけて到着、山の上であり、隣にはスキー場が存在するような箇所。かなりといっていいくらい遠く、簡単には行けない。
 工事は山と谷をすべて掘り起こして組み立てなおした、まさに土建工事の独壇場。
土地代に回る部分を、すべて県内業者に工事を配分したという構図に見えます。 
 
2 最寄には盛岡から、「銀河鉄道とのセットクーポン」があって、便利だとのことです が、車でのフル山道の1時間はすごい。

3 「子供のもり」の設備ははいったいこれにどのくらい資金を投入したかがわからないほどすごい。 2人の孫も、一緒となった親子たちも夢中になって遊んでいて、
 盛岡郊外であれば、何度でも何度でもリピータとして参加してくるような、素晴らしいイベントも。東京や仙台市からも出かける人がいてもおかしくないねというところ。
 二男夫婦はここを過去5~6回使ったとのことで馴染みの場所。
 
4 なんで、このような僻地にこれだけ無尽蔵に金をかけた施設ができてしまったのか、 それがもったいないし、悲しい。
  確かに広大な土地がただ見たいに手に張ったからなおのでしょうが、土地が高いとい うことは価値があるということであり、盛岡みたいな環境産業がメインのような場所で
 ここの価値は計り知れないと思います。
 



トヨタのアキレス腱にもなりかねない、愛知県での里山問題(6)

2009-07-06 18:00:37 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
2009-7-6
 
 トヨタの新社長は、自分でスポーツカーを運転することを無上の喜びとして感じ取りことのできる方と聞いています。それは、トヨタへの新たなロマンと、新たな企業文化をもたらすことになると思います。
 そのためには、新製品として白物家電のような自動車の製品であっても、社長自らがハンドルを握って車を実際に走らせて検証をすることによって、一味もふた味も奥行きのある、付加価値のついた新たな分野を切り開ける製品になると思います。
 
 その行為がトヨタによる尊敬される自動車文化を新たに創造する事になるのでしょう。それ故に、不便な北海道の奥地とは異なる身近な所でのテストコース構築が必要だとの認識は同意しますし、また、絶対に必要な事業だと理解しています

 現在、そのためもあってか、トヨタが愛知県の方々と相談しながら、本社工場から車で20分程度の場所に、広大な里山を全部破壊して、テストコースを造り上げようとしていることを、聞いています。
 すでに、90%もの土地を愛知県の担当者等が代行して、トヨタの代わりに土地の取得までがなされていると聞いてもいます。行政が一企業のためにここまでやることは異常ではないのでしょうか。まず第一の疑問点です。

 たしかに、北海度の奥地で専門のスタッフが新製品のテストを行っているのと比較して、本社工場のすぐ近くで、しかも中部国際空港に近く、近々できる第二名神(通称トヨタ道路)からも真近い箇所にできれば、社長が新製品等をテストするには最善でしょう。

 しかし、そのために、日本にとって貴重な660Haもの里山をつぶし、5,000人に及ぶ地域の方々を放り出してよいものか、そのようなことがトヨタという会社に、社会的な意味で、権利として与えられているのかを、改めてお考えいただけないかと提言しておきます。

 しかも丁度、生物多様性条約第10回締結国会議(CBD-COP10)が2010年10月に名古屋市で開催されます。
 日本国は、里山に着目し、日本からの提言として「Satoyamaイニシァテイブ」をも提唱もしています。
 その足元での貴重な里山の、超の字が付くほどの大規模な環境破壊は、国内的にも許容できることではなく、国際的には、厳しく指弾される可能性が高いと申し上げざるを得ません。→ なんと、面積だけで東京湾のデイズニーランドの丁度10個分です。
 現在、多くの生物多様性にかかわるほとんどの市民団体や、企業連合の方々からも、事実確認を要求され出しています。
 今後、各方面からの意見表明がなされていくと考えられています。
 
 なお、愛知県内には三河湾に向かっての、田原町に、膨大な埋立地の空き地が所在すると聞いています。こちらの活用のほうが、愛知県にとっても、トヨタにとっても最善策と
思えてなりませんが。

 トヨタにも、愛知県名古屋市が、この会議を招へいしたいきさつから、生物多様性の活性化に協力を果たしていくという流れをも、今後はいろいろと考慮をお願いしていけないか、と、まずご提言をしていきたいと考えています。

 この敷地内には、立派に圃場整備された現役の、また一連の優良田んぼも多数含まれています。
 立場を変えて、水田の無肥料無農薬によるふゆみずたんぼ+里山の組み合わせが、一次産業としての水田稲作を、生物多様性を最高度に高める農法として日本の全国で定着が始まっています。
 
 トヨタが広報活動として提供いただいている「宇宙船地球号」に乗って、この660haを、日本農業と里山の再生のための、また環境省が提唱している「Satoyamaイニシテイブ」実現の場として、協力し合えませんでしょうか。
 素晴らしい情報を「2010にCBDCOP10/名古屋」として、ご一緒に共同して発信できればとても幸いです。

 CSRの観点からも、ご検討をよろしくお願い申し上げます。

なお写真は、開発予定地の一例です。地域の方々は愛知県から、トヨタから言われて、かなり参っているようです。   


ハイブリットのトヨタか、ホンダか、電気自動車の日産か(5)

2009-07-06 17:03:24 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
2009-7-6
 トヨタに限らず、自動車のハイブリット化、さらに電気自動車化が推進されていくと何が起こるでしょうか。
 ひとつは、ある段階から、特定の機種以外は徹底的に売れなくなる流れが世界的に起こってくる可能性が高いと思います。
 電気自動車かハイブリットか、購入する側も真剣に考えているからでしょう。

 世界中の多くの先進国を中心にして、その対策として、自動車を購入しようとする顧客への金融的な助成を強めると思われます。
 特に電気自動車への助成が大きく膨らむと考えられます。それはフル電気自動車は、現在の電気関連企業との縁形成が随所にできて簿もいもかけない新製品や使い方が発明され、発見されて一大ブームを呼び出す可能性が高いからです。

 エンターテイメントや、コンテンツビジネスとの連動が、早くもうわさされ出しています。また多数の企業が新たなビックビジネスの場へと参入を図る場となるでしょう。

 でも、取材すると日本の自動車メーカはすべて3年後以降は大丈夫だが、今年と来年が乗り切れるかを危惧していることがはっきりと分かります。

 典型がトヨタとは異なった課題で苦悩を抱え込んでいる日産でしょう。電気自動車に一気に投資を集中していきます。日本国内でトヨタとの競合は避けたいという思惑もあるかと思います。

 2010年度から一気に日本で5万台、米国政府から助成金を得て一気に何と10万台。
よほど自信があるのでしょう。
 日産は次年度、インドでの低コスト自動車機器製造にも参画して、ルノーとの
相互連携が、エスプリをもって進展していきそうです。韓国でも独自に。
 
 どちらが優位かは、自動車を白物家電と考えるか、生活を豊かにする移動区間と考えるか、家庭での電源提供をも包含するトータルな生活文化支援機機器と考えるか。
 とても興味深い、ある面ではわくわくする世界だと思っています。

 いずれにせよ電気製品がエンジンとなる時代には、「温暖化対応」もさらにさらに待ったなしとなって、内燃機関が徹底的に締め出されていくと考えることが正常でしょう。
と考えています。
 




でも、これからがトヨタの組織的な底力を感じます(4)

2009-07-06 16:24:53 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
2009-7-6
 なぜ、このような無統制な状況に陥ってしまった様に外部から見られるのか?
それは謎ですが、ひとつは名古屋・愛知県のもつ、地政学的な特性があるのだと思ったりしています。
 それは、とても重要なことで、名古屋商法の典型的なパターンなのであるとしたら、すごいものです。

 いままで、大企業某的に、外部から見て第3者的には、よく分かっている問題点が、トヨタ内部では共有化出来にくい。あるいは出来ない。それは体質的な課題として理解されていても実行できない。

 しかし、いろいろな困難が集権して束になって、いやでも認識を迫られたときに初めて、経営者相互間で意見の一致をみられた時に、一点集中、全面展開という、兵法の極意を一気にしてのけられるのがトヨタです。

 自動車自体も、トヨタはマネタと揶揄されるごとく、他のメーカーの製品を徹底的に解析して、市場調査をしっかりと行い、一気に全部をものにしてしまう戦略を取ります。

 経営手法も同様にして、他のメーカが試行錯誤で到達した内容をシビアに解析しているはずです。それを、すでに乗り超える手法を十分に時間をかけて練り上げて、対応していくと思われます。
 その点は、人材も豊富だし、資金もあるし。

 しかし、前社長の時代は、サラリーマン出身社長の良いところ悪いところが一気に噴き出したものです。
 受注生産から見込み生産化にまで変化し、しかも気がついたら、グループ全体で3割以上のの過剰設備などを持つなど、結果として、本社のいけいけに、関係先がどんどん投資を重ねたという、相当部分は計算違いであったのでしょう。
トヨタの現経営層の、前経営者への冷えたスタンスで理解ができます。

 トヨタの再構築を、緊急にすすめるためには、大義としての意見統一を図らねばならないから、豊田家への「大政奉還」が必須となりました。

 次いで全店舗で一斉に売り出せる革新的な商品が必要です。それが新型「プリウス」であり、破壊的と揶揄される価格の設定にあります。

 プリウスの全店舗販売導入によって、既得権的になっていや「クラウンやマークツー」
ほか高額商品が半分程度しか売れなくなってしまい、圧倒的に、プリウスを買うことに集中されるような状況となり、さらに中古車の大暴落をも引き起こしてしまっています。

 さらに販売代理店間の優劣をきめて、一気に整理をしようとする点で、同一製品の販売による競争があります。トヨタチャンネル間での価格格差が露骨に出だしているとのことです。
 また、価格破壊によって、プリウスと対抗できる製品を製造できなければ、多くのトヨタ系組み立てメーカは撤退を勧告され、納得せざるをえない状況が形成されていくことでしょう。

 トヨタのあり方は、まさにかっての織田信長か、徳川家康か、興味のあるところですが
プリウスとは、革新的な火縄銃?

 これからの、難解で多面的な課題を抱え込んだ組織の事例として、トヨタの経営革新手法に、どのような手を打っていくつもりなのか、関心の的であるのでしょう。 

トヨタ自動車の構造改善とは、どのような(3)

2009-07-06 16:10:39 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
2009-7-6
 トヨタの企業組織としては、自動車産業を見てみても、どの会社よりも一回り以上遅れた組織といってよいと思います。
 日産よりも、マツダよりも、三菱自動車よりも決定的に立ち遅れていると思います。
大企業病も重病で、ここまでというくらい時代遅れの現状の部分があると見えます。

 何よりも、自動車の組み立てラインに、一体何社がかかわっているのでしょうか。
関東自動車、トヨタ車体から初めて、… 
 販売チャンネルがいくつできているのでしょうか。トヨタ、トヨペット、カローラ、ビッツ、そしてレクサス 現在、国内メーカで複数の販売チャネルを最後の段階で一つに集約し用と頑張っています。
 製造子会社もホンダが八千代を吸収しようとしている、その最終段階です。

 トヨペット系が、クラウンではだめで、マジェスタラインを、どう見てもレクサス対抗で立ち上げたばかりですか。

 ばらばらにあらゆる面で分散化し、どう見ても多数の子会社が勝手に動き回ってしまって言うことをきかない駄々っ子の如く。そう見えて仕方がありません。

 本社を含めて、各チャネルに供給する派生品が膨大になって、それぞれの製品を統制しながら作り上げていくということは、開発や試作品を作り出す部門への過酷な要求となって、管理職のうつが増えて、自殺者のうわさも
 
 昨年の秋葉原殺傷事件がトヨタ系の会社の派遣工であったこと。その問題点が若者のBLOG上で沸騰したことがあること。昨年12月の派遣切りが、年度末に宿舎まで追い出してという最悪のイメージを若者たちに強烈に与えたことも一つ

 トヨタがここまでできるのだからと、製造業の経営者たちが遠慮会釈なく派遣切り。
若者たちは、生活を切りつめて、すべての余剰金を老後のために貯蓄に回す時代へ。

 これが、3割もの過剰な設備を抱えたことを認識したトヨタ首脳が直面したほんの一部の問題だと思います。
 結果として、自動車がさらに売れなくなってしまって。

 

トヨタ自動車のイメージとは(2)

2009-07-06 15:58:43 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
20009-7-6
 かって何度か指摘してきたこと

1 トヨタ本体が作る車は、保守的で面白くもおかしくもない、白物家電品という評価

2 小型車作りは、自分の分野だと「ダイハツ」と呼ばれる軽自動車メーカが元気

3 プラットフオームをアイデアでちょっと変えただけの、各種派生品組立てメーカ達

4 GMとそっくりの、社会的ランクに合わせて作られた各種ブランド製品を売りまくる
 一応自律した販売代理店

5 モータ技術、トランスミッション系などに分かれた周辺装置メーカ。

 などが、トヨタモンロー主義に沿って、分業というか、垣根を何となくうまく制御して機能してきたわけですが、3割もの強烈な過剰能力、そして管理不在で高コスト体質に堕してしまった工場群を、これからどのように制御して、急速に脱GMを果たしていけるか

 何といっても、トヨタグループ全体が、どのような成功があっても、最短の時間で体質改善を図る。組織の再構築をせねばならないところに追い詰められているということは紛れもない事実です。

 

久しぶりにトヨタの現状の一つのとらえ方と今後の課題(1)

2009-07-06 15:41:03 | トヨタカンバン方式と自動車産業の革新へ
2009-7-6
 トヨタ自動車の動向は、たった半年でここまで変わるかという感慨が生じます。典型的なサラリーマン社長(何も分かっていないという意味で)から、なんと懐かしい言葉、大政奉還によって、豊田家の御曹司の専務が昇格して社長になりました。
 先日、トヨタの問題で日曜日朝10時の番組で、トヨタの下請け部品会社の社長が言ってのけました。「ここ数年増産増産で、要求に追い付けなくて臨時工を入れて戦力にしてくた、トヨタのシンボルかもしれないが、かんばん方式はとっくに忘れた!」、それよりもいまは、どうやって人を円満に辞めさせられるか、頭はそれで一杯。
 いま、わかったことはここ数年、特にGMを追い越せとの掛け声で、設備増産に走る段階で、今までの個別受注生産までをも捨てて、多くが見込み生産でもの作りに走った、挙句気がついたら世界的に3割を超す過剰生産能力を作ってしまい、しかもとても生産コストが割高になってしまった、豊田らしからぬトヨタの姿です。
 この下請けさんの一言で、多くの疑問点が氷解しました。また、多くのマスコミまでが
トヨタはGMと、同じ穴の狢とまで揶揄する意味も理解できます。