十勝の人口は34万人で、日本の7番目の大きさである岐阜県と同じ面積を有する。
そして、帯広市の一人当たりの“飲食店”数が全国1位となっており、農業と共に飲食業は、地域を支える基幹産業となっている。(経済産業省「経済センサス活動調査」2016年6月より)
しかし数が多いということは、それだけ今回の新型コロナ禍によるダメージが大きいということで閉店する店が多く、不要不急の外出自粛が求められる中で、飲食業を営む経営者は大変だろう。
そこで、帯広市への提案である。現在、フードバレーとかちマラソンは、20キロ以下の部が設定されているが、40キロの部も設定してはどうだろうか。函館マラソンは、北海道への新幹線延伸を機にフルマラソンが設けられ、函館市の知名度アップと共に、その経済効果には計り知れないものがあったと見られる。
十勝は折しも、新型コロナ禍で観光客が減り、ホテル・飲食業界は大変苦境に陥っている。十勝を元気にするためには、“フードバレーとかちマラソン”にフルマラソンの部を設定し、全国各地からマラソンを兼ねて十勝に来てもらうのである。十勝は食べ物が美味しいし温泉も多い。そして何といっても、氷河の跡が残るカールが見られる日高山脈がある。
十勝は広いので交通規制もあまり問題にならず、“東京マラソン”のことを考えると開催しやすいと思われる。ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授もマラソンが趣味で“東京マラソン”にも走っており、“フードバレーとかちマラソン”にも参加してもらえるのではないだろうか。出発地点は、400mベンチのある緑ヶ丘公園などが良いのではないかと思っている。
コロナ禍の不況の中で経済活性化を図っていくためには、「仕掛け」が必要である。その仕掛けをどのように作っていくかは腕の見せどころであり、その差が住みやすさや地域の魅力になっていくのではないだろうか。
十勝というところは、NHK連ドラ“なつぞら”でも言っていたように、開拓者魂が豊かで反骨精神が醸成されたところである。また十勝人は、“おもてなし”が得意であり、それが今の十勝を作っているので、マラソンのフルマラソン化などは、それほど難しくないことだと思っている。
新型コロナ禍からの不況から脱するためには、いろいろな仕掛け(政策)が必要であり、それにより地方も活性化していくのである。そのためには、自分の役割を認識し、国民一人一人の知恵を結集することが必要であろう。
「十勝の活性化を考える会」会長
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