拙宅ではたまたま朝日新聞を購読しているのですが,如何せん枚数が少ないので,そろそろ河北新報に替えようかと思っています。
(我が家の新聞利用法の第一はペット部屋の汚れ防止用シーツ。第二は広告を読むこと。記事は読む暇が無い・・・)
そんなことを考えていたら,12月18日付け朝日で,以前も紹介した湯浅誠氏が鋭い批評をされていました。
既に引用されている方がおりますのでリンクを貼らせて頂きます。
【湯浅 誠】オピニオン 総選挙の結果について
朝日読者で,社会活動家の湯浅氏を高評価するからといって,私を「左巻き」的に見て欲しくはないのですが,湯浅氏の見識は正に慧眼と言うべきで,刮目せざるを得ません。短い言葉で,実に的確な論評をしています。
今回の意見では特に,国民が「政治に幻想と幻滅を繰り返している」「決断主義・マッチョ礼賛に陥っている」との指摘が印象に残ります。
この指摘から垣間見えるものは,我々の社会に根強い「お上任せでなんとかなる,なんとかしてくれ」という体質です。
宗教学を学んでいた私としては,日本で育まれた古代的な心性をそこに垣間見るのですが,その論考は本題と逸れるので措いておきます。
で,湯浅氏は,インタビュアーの問いにこう返しています。
(以下引用)
――そんなつもりで自民党に投票したんじゃない、という人は多いのでは。
「それなら、あきらめるのではなく、結果を黙って受け入れるのでもなく、選挙後も政治に働きかけるなど、実際に行動するべきです。私たちは一年中、主権者です。お任せではなく、関わり続けないといけません」
(引用ここまで)
選挙後の処方箋まで示している。見事というほかありません。
湯浅氏の言うとおり「お上任せ」ではままならぬのが今の日本です。二大政党制を目指した民主党が粉砕され,第二極候補が蠢いているだけの国政は,今や一党独裁体制と大して変わりません。繰り返されるオセロゲームにも困ったものですが、現状、次の選挙では,オセロゲームができる保証すらないのです。
そのことの持つ意味は,想像以上に大きいと私は考えます。
今回の選挙結果については安倍首相も冷静に「自民党への全幅信頼ではない」旨の認識をしている旨,発言されていました。
だからこそ,様々な場面で,我々は政治に関与しつづけるべきでしょう。「主権者」として。