昼行灯(だった)トキの大雑把なひとりごと

クレヨンしんちゃんよりもユルく生きていた(当面過去系)私の備忘録と、大雑把なひとりごと。時々細かく語ることも。

富田靖子雑感

2019-02-27 23:58:15 | Weblog
・オレンジ色の絵葉書
 今更ながらネットを渉猟していると、この曲のシングルVer.って2010年発売の「ゴールデン☆ベスト」に収録されるまで、長らく忘れられていたっぽいんですよね。驚きです。
 私が初めて買ったアイドルのレコードにして、当時のマイベスト的カセットテープの一曲目がこの曲という私にはにわかに信じ難い。リアタイであんなにCMでも流れまくっていたのに。イントロのあの印象的な導入からギターソロの流れ。
 とはいえ、長らくデジタル音源がなかったのですから、やむを得ないのでしょうか。むしろ私は「みつめてください」の中古CDをこの間買って「ああ、そういやアルバム版はアレンジ違うんだったな」と思い出したくらいなのですが。
 まてよ、という事はこのレコードのB面収録の「夢少女」(「アイコ十六歳」出演の松下由樹ほか富田靖子の同級生役の女性陣が歌っています。劇中挿入歌というわけでもないようで、立ち位置がよく分からない歌なのですが)に至ってはもっと貴重なのか?というか忘れ去られているのか?私は勿論テープからデジタル化して保存してあります。「水の鏡にそっと口づけして 私きれいになるわ 生まれ変わる やがて机の隅に埋もれていく 戯れのラブ・レター」とか「それは埃のついた写真ケース 微笑みが眩しいの」とか、基本的にノスタルジーに訴える歌詞が味わい深いです。「君は笑わないのね私のこと 道しるべをくれるの」という部分も印象深い。作詞は小林和子。作曲は新田一郎で、ああ、アミューズだなあと思いますね。
・渚のドルフィン
 メジャー調の実に快活なポップスです。佳作。私にとっては本曲が主題歌だった富田靖子主演2作目の映画「ときめき海岸物語」の印象がとても強いです。当時、近所にあったプレイガイド的なお店の脇に、映画のポスターが貼ってあり、よく眺めていました。
 とはいえ、観に行くほどのことはなく。で驚いたのが、Wikipediaにこの映画の項目がないこと。富田靖子に鶴見辰吾とまあまあのキャストなのに。
ネット上に一応レビュー的なものはあるのですが、おしなべて凡作という評価で、まあそうなのでしょう。あらすじを見ても、昭和青春ホームドラマ的な苦労人の若人の話っぽいし。
・なんて素敵にジャパネスク
 カラオケで富田靖子の歌を探すと、これ一曲ということが多く、この歌はエアチェックしていなかったので歌えるものがなくて悲しかった思い出があります。
 原作小説の存在と、それをドラマ化したものに富田靖子が主演するということ、その主題歌であるということは、リアタイで知っていました。しかしこのドラマが放送された1986年の年末は、丁度高校受験の時期でもあり、チェックしておくなんて意識自体が頭になかったのだと思います。
 今改めて聴くと、勿論本人オリジナルは声質とかも相まっていい味出しているなと思います。で、ついでに思ったのが、きゃりーぱみゅぱみゅにカバーしてほしい。ヤスタカアレンジでいいので。あの声や歌い方にも合うと思うのですが。
 この曲と「私だけのアンカー」「悲しきチェイサー」は、なぜかエアチェックで拾えていませんでした。ちょうどこの頃は、水谷麻里ファンだったせいもあり、それほど熱が入っていなかったのかもしれません。それと最終シングル「恋かくれんぼ」もチェック漏れ。この曲がリリースされた1990年は、今度は大学受験期(浪人中)でもあり、アイドルソングからは卒業しつつあった頃でもありで、興味自体がなかった時期ですね。
・元気ですか?
 売野雅勇/林哲司/新川博という布陣。私のお気に入り作曲家の一人、林哲司が作曲です。
 「春一番にブラスバンドの賑やかなパレードが繰り出すよ」という冒頭の歌詞が、元吹奏楽部員にはたまりません。
 Aメロがメジャー、Bメロで転調してマイナーになり、サビで更に転調(マイナー)という凝った作りになっています。遠く離れた異性への想いを歌った歌詞が、このメロディで非常に強く訴えかけてきます。所謂「エモい」サビになっていて、非常に巧みだと感じます。

 あーもう一生仕事なんてしたくない(唐突すぎる)
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君はシンデレラ

2019-02-26 09:30:43 | Weblog
富田靖子5thシングル。三浦徳子/タケカワユキヒデ/矢野立美という布陣。
楽曲は、如何にもタケカワユキヒデという転調から爽やかなサビに抜ける気持ちいい曲。

35年近くもなんにも気にしていなかったけど、この曲、男子を「シンデレラ」に見立ているんですね。
そして、振られた彼に「シンデレラ、ガラスの靴を履くのをやめて。もっと貴方を好きな女の子(多分語り手)知ってるよ」と語りかけ、応援する。
ちょっと面白い構成だと思います。
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続・過去に向く視線

2019-02-23 01:18:07 | Weblog
富田靖子の曲、全部聴いたことがあるわけではないのですが、知る限りのシングル曲は、どれも良いです。
このへんは事務所(アミューズ)の強みなのでしょうか。

前々回、1stアルバム「みつめてください」から「林檎雨」をレビューしましたが、収録曲で一番好きなのは「恋のヒロイン」です。
「古いカセドラルの窓 蔦に覆われてた壁 不思議なくらいに黄昏 高台の教会で祈ったの」
この西洋感。
「シスター教えて 恋とは何か 震える予感は ああ分からない」
このカトリック感。

カトリック系幼稚園に通った身としては、何かこう格別に来るものがあります。
切なさを豊かに表現した名曲です。

詞は秋元康。「林檎雨」は松本隆でしたが、秋元詞が多いアルバムです。
乃木坂に似合いそうというのもむべなるかな。とにかくまあ、今も昔も、秋元康の歌詞が表現する「(男が妄想する)ミドルティーン女子」感は凄い。
女性がどう感じるのか全く分からないですけど、男にとってリアル感のある表現がなされていると思います。

5曲目のアルバムバージョン「オレンジ色の絵葉書」。やはりシングル盤の方が好きですね。何せ原体験ですから。
スピード感のあるキャッチーなイントロから、疾走するように続くメロディ。
対するアルバムバージョンは、やや寂しげで静かな入りから、重厚なストリングスが奏でられ、シングル盤に比べややスローテンポに振った(と感じる)、全体的にミドル調のアレンジが施されています。大人しいというか。
この曲と10曲目「夜空のララバイ」の作曲は柴矢俊彦。どちらもマイナー調で疾走感のある、格好いい、でも女の子らしい可愛さを兼ね備えた曲です。
思春期特有の、溢れ出すような、言葉にならない感情の動きみたいなものが、上手に表現されていると感じます。
方向性は違うけれど、川本真琴に通じるような部分でしょうか。

7曲目「秋めいて」も、可愛く纏め上げられた良作。「黄昏が校舎を染めて野球部の練習急かす ポプラの影まで傾くのが分かる 水のないプールの傍の金網にもたれるように 友達待ってた時に 発見したの」。みんなに共通するようなノスタルジックな風景描写が秀逸です。これも詞は秋元康。

しばし、過去に耽溺していたいです。このアルバムをリアルタイムで聴いていたのは、正に中学生時代。戻りたい時期ではないけれど、あの頃の感覚、思い出には、つい感傷的になってしまいます。
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過去に向く視線

2019-02-22 23:21:14 | Weblog
富田靖子1stアルバム「みつめてください」をどうしても聴きたくなり、結局中古CDを購入してしまいました。

さて、早速聴いてみて、ふと違和感。
1曲目「Dream theme from YASUKO」は、編曲担当の瀬尾一三による、収録曲のメロディを散りばめたインストゥルメンタル。
で、私の記憶では、2曲目「卒業という名の列車」のイントロ部分の引用から、そのままこの2曲目にシームレスに繋がっていたように思うのです。
しかしCDでは、1曲目の最後は5曲目「オレンジ色の絵葉書」アルバムバージョンのイントロ部分の引用で終わり、2曲目は独立してスタートします。

この1曲目の終盤部分、5曲目イントロがスローダウンしていくくだりは、勿論記憶に残っています。
私の中では、「Dream theme from YASUKO」前半の「卒業という名の列車」イントロアレンジからそのまま2曲目へ繋がっていき、曲の後半は、どこか別の部分、例えばA面最後か、B面冒頭あたりに入っていたような憶えがあるのです。

これを確認するには、中古LPとレコードプレーヤーを買うか、もしくは過去のダビングテープを発掘して聴いてみるしかありません。
どちらも、あまり現実的じゃない。


この疑問に関し、どこかにヒントがないかと思い、検索してヒットしたのが以下のサイト。
http://ryougetsu.net/tomiyasu/index.html
直接の回答はないのですが、歌手・富田靖子の業績について、大変参考になる記事です。
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好き避け

2019-02-14 23:44:00 | Weblog
そんな言葉はなかった1984年にリリースされ、見事にその事を歌っているのが以下。

『林檎雨』富田靖子
 作詞/松本隆 作曲/筒美京平 編曲/瀬尾一三

林檎雨 大粒の雨音
林檎雨 降りしきる水色
おせっかいな友だちが言うの
「彼、あなたに気がある」ってね

すれ違う時 私
機嫌斜めの素振り
傘で 眼をふと かくしては
理由(わけ)もなく つんとすまし顔

林檎雨 教室の窓から
林檎雨 校庭を見てたの
ただそれだけ 影をひく肩を
眼で追うのは ほんと偶然

後ろの席で彼が
何かおどけて笑う
別に気にしてないのにね
私だけ 急に 
黙りこむ

すれ違う時 私
機嫌斜めの素振り
昨日まで そう何気なく
声なんか かけて いたのにね

林檎雨 大粒の雨音
林檎雨 降りしきる水色
林檎雨 明日から髪型
林檎雨 変えようと想うの


セカンドシングル『渚のドルフィン』B面
1stアルバム「みつめてください」収録

アルバムの概要は以下の記事を紹介させていただきます。
https://ameblo.jp/no-hideaki/entry-12123288902.html

この記事でも本作が「名曲」として紹介されています。
記事を読んで気がついたのですが、編曲のストリングスが非常に良いのです。アルバム全編。
アルバム全体を録音したカセットテープがどこかに眠っているはずですが、35年も前のものなので、流石に再生不可でしょう。
この曲を含む数曲は、マイベストのテープから10年ほど前にデジタル化したものに加え、2010年発売の「ゴールデンベスト」にも収録されているので、そちらで確保していました。

乃木坂あたりがカバーしたら、実に合いそうな名曲です。
この曲を知ったのは中1のときで、上記アルバムを友人から購入した際。
富田靖子は小6当時の私が最初にファンになったアイドルで、デビューシングルも購入しています。
この頃の透明感、凛とした少女らしさ、年齢の割に堂々とした雰囲気など、非常に素晴らしいものがありました。
この透明感や凛とした感じ、どこか中性的な部分、楚々とした美しさみたいなものが、私のお気に入りアイドルの共通要素で、原田知世から石田ひかりと移ろっていきます。「女の色気」が出る手前の、それこそ富田靖子がデビューした14歳くらいの女子の感じが大好きです。
何だロリコンかよ。そうかもしれません。非モテの私は4歳から15歳にかけて無告白片思いを繰り返し苦むトラウマ期の始まりを経験しています。
その時期に同年齢だった女子に焦点が当たってしまうのです。

もう一つ、この時期は上記歌詞の「傘でふと眼を隠しては・・・」を中学時代にリアルでやっていた思い出があります。
今で言う「好き避け」ですね。
恋愛感情とまではいかない好意を示してくれていた女の子のことを、こうやって避けていたのです。目線合わせなかったり、挨拶してくれても素っ気なくしたり。

勿論嫌いなわけじゃなくて、むしろ優しくて頭のよいハーフ系美少女でしたから、なんというか気後れというか、コミュ障の性というか。
本当に『林檎雨』の歌詞と同じです。気になって気になって仕方がない自分を隠したい、取り繕いたい。恥ずかしいから。ただ好意は本当に嬉しい。でもそれを素直に出せない。もどかしさやイライラばかりが意識され、隠れた裏側には素直な暖かい気持ちがあるのに、それを出せないし交わせないんです。切ない。

私の場合、そうこうしているうちに相手の気分を害し、ガチで嫌われてしまった始末です。大変申し訳ないことをしたと思っていますし、当時のコミュ力欠如を非常に悔やんでもいます。今も大して変わっていませんが。

もっとも、好意を寄せられていると感じたのも、そうやって異性を意識するあまりに変な行動を取ったのも、私の一方的な考えで、別に先方から告白されたとか、バレンタインチョコ貰ったとか一切ないので、上記の全部が勘違いや妄想である可能性も大いにあるわけです。
そういう拗らせ非モテにとって、実に滋味深い一曲です。詞も曲も「14歳の富田靖子が表している少女像」を鋭く描写した、名作です。

ところで「林檎雨」って、初夏の雨のイメージですが、「リンゴ飴」のもじりですよね。今気づきました。

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根拠のない自信

2019-02-03 23:52:50 | Weblog
があると、それを持ち続けると、そして現状を脱却したいと強く思っていると、それが実現する。
というような成功体験をマツコ・デラックス氏が語っていた。
冷静で客観視できてしまうと、逆にそれが良くない。「一言でいうと、狂っているのね」と。

現状について誰よりも冷静で客観的な分析をしているつもりでいる。
そのことが良くないのかもしれない。
そういえば根拠のない自信とまでは言わないが、良策を求めるようなマインドはかつて存在していた。

しかし、あらゆる努力がすべて逆効果だったということを繰り返し刷り込まれた人間は、果たして根拠のない自信を持てるものだろうか?
根拠のある自信ですら砕かれているのに。
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