２０２４ G1 安田記念 回顧録

東京競馬場で行われた第74回安田記念(3歳上・GI・芝1600m)は、好位追走から直線で抜け出したJ.マクドナルド騎手騎乗の1番人気ロマンチックウォリアー(セ6、香港・C.シャム厩舎)が、中団後方から追い上げてきた4番人気ナミュール(牝5、栗東・高野友和厩舎)に1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは1分32秒3(稍重)。

▲ロマンティックウォーリアーが18年ぶりに香港馬として安田記念を制覇。流石、世界最高レベルの馬でした。２０００ｍでは、イクイノックスなき、現役では最強馬だと思うのですが、マイルでも強かった。まぁ、香港には世界最強マイラー、「ゴールデンシックスティ」という怪物がいましたから、そことの兼ね合いもあり、マイルは避けていたのかもしれませんが、いい勝負はしてましたからね・・。

この馬にとって、昨日の馬場は最高の状態だったですね。朝から、雨が降って日本特有の超高速馬場にならなかったのは良かったと思います。ただ、それだけではなかったことはレースを見れば一目瞭然でしたが、本当に強かったです。

自分は、この馬は、予備登録をしている「宝塚記念」が本番だと思い、こちらは叩き台との評価でしたが、役者が違いましたね・・。正直、ここ負けてたら宝塚記念は考えていたかもしれませんが、勝ち逃げされてしまいました・・。

2着にナミュール。御見それ致しました・・。予想で、武騎手と手があってないなんて書いたもんだから、レジェンドが発奮したわけではないでしょうが、時計の掛かる馬場でも関係なしでしたね。近年、マイルCSとリンクしやすくなってきていると虎の巻にも書いていたのですが、ヴィクトリアマイルが10日競馬プラス出遅れということもあり、8着惨敗。そこから立て直してきたので所が正直、調教もあまり良く見えなかったので、ここはお釣りが残ってないと評価したのですが、2着好走。
ヴィクトリアマイルでは本命を打った馬をノーマークにした自分も悪いのですが、元カノに振られたくらいショックが大きいです・・。

まぁ、暮れの香港マイルで、この馬と3着馬ソウルラッシュはゴールデンシックスティと好勝負していたわけで、今回の馬場は、その香港に近い感じでレースが行われたいたんでしょうね・。

元々、近年、このレースでの牝馬の活躍ぶりは恒例になってきているのに、牡馬相手のG１勝ちのあるナミュールを無印にしてしまったことを猛省しなければいけません。「腐っても鯛」でもありませんが、いい勉強になりました。

3着に◎ソウルラッシュ。まぁ、この馬のレースはできたと思います。モレイラ騎手もここ勝たねば短期免許更新ができないという背水の陣だったとは思いますが、相手が悪すぎましたね・・。ソウルラッシュには、完璧なお膳立てだった今回、最後、ナミュールにも鼻差交わされたことは、もう、事実上、G1勝ちはないと思っていいと思います。

ここが勝負だったでしょうし、池江調教師もなんとかこの馬を種牡馬にということをおっしゃっていましたが、どうでしょう・・。まぁ、G1の看板無しでも種牡馬になる馬もいますからね。秋、マイルCSで馬券になればなんとかその道も開けるかと・・。

4着に×ガイアフォース。今年も4着。この馬、予想でも書きましたが、やはり、「器用貧乏」なんでしょうね・・。実力はあるのはわかっているのですが、運がない。相手なりに走るんですが、あと一歩届かずという感じです。これも鞍上が1流騎手なら話は変わるのかなぁ・・。秋シーズンは、リーディング上位の騎手の騎乗でどんなレースをするのか見てみたい気もします。

5着に☆セリフォス。まぁ、この馬は今回、こんなもんでしょう。この馬も枠と馬場、騎手に泣かされたという感じでしょうか・・もう少し、内枠で折り合いがつけて、パンパンの量い馬場なら馬券内はあったかもしれませんが、今日はついていませんでした。ダイワメジャー産駒にしては切れる脚が使えるこの馬には厳しいレースになりました。

期待した△ステラヴェローチェでしたが9着。典さんが2週連続で好走は甘かったかぁ・・。結果、この馬も、ガイアフォース同様、器用貧乏なのかもしれません。

そして〇ヴォイッジバブルですが、レース後のコメントで「左回りはダメ」とのコメント。もう、これは、しょうがないです。外国馬あるあるですからね。レース見てないし、コースだった初東京ですもの。そのくらいのリスク覚悟で対抗に押したのですが、・・・やっぱ、ナミュール買っておくべきでした・・・。

ということで、大惨敗。中2週後の宝塚記念で何とか、春の負け分だけでも取り返しておきたいなぁ・・。

～総評～：香港最強馬が、その実力をいかんなく発揮したレース。朝からの雨でやや重になった馬場もこの馬に味方した。マイルでもその実力は確かなもので、その強さがここでも証明される結果になった。ただ、パンパンの良馬場なら結果は違ったかもしれないが、それはまた別の話。2着馬は、前走の凡走から復活の好走。やはり、実力はホンモノだった。勿論、鞍上の好騎乗も光ったが、やはり、近年、牡馬相手にＧ１勝ちをするような牝馬はこのレースでも十分通用する。東京コースで重賞勝ちのあるような馬なら今後も好走する可能性は高いと思われる。3着馬は、今回、この馬にとって最高の条件が揃っていたが上位2頭には及ばず。今後、今回以上にこの馬に恵まれる条件はないと思われるので、この結果は残念だったと思う。今年は、やや重の馬場で外国馬に向いたレースになったが、時計の速い決着なら日本馬が頑張ったかもしれない。

～予想結果～：◎今回、最高の条件でも勝ち切れなかった点は、残念だが、父ルーラーシップはやはりマイルでは厳しいか。秋のマイルCSが最後のチャンスだと思われるが、雨が降ってやや重の条件とかではないと厳しいだろう。〇期待した人気薄の香港馬だったが、レース後、左回りが×とのコメント。致し方なし。▲香港最強馬がその実力をいかんなく発揮。マイルでも強かった。△古豪復活の期待、馬場、距離不問と言うところを評価したが、6歳でやはり、故障明け3戦目でも厳しかったか。×毎回、好走するもワンパンチ足りない。ここをどう修正していくかが今後のこの馬の課題になると思う。非根幹距離が向いているかもしれないが、宝塚や有馬ではこれまたワンパンチ足り無さそうだし今後、馬券を買う上でも厄介な存在になりそう。☆今回は馬場、枠に泣かされた格好。◎よりは秋のマイルCSで期待できると思われる。

来年用に「虎の巻」に追記します。

・京王杯組は、１～3着馬なら、上がり2位以内で馬券対象になった馬。着外からなら、５７ｋｇ以上で、上がり2位以内の1ケタ着の馬のみ。

・そのレースも、１．２０台で決着したは、評価できるが（良馬場以外ならタイムは遅くてもOK）、それ以下の時計なら、上り最速で後ろから差して馬券になった馬のみ。

・ここ数年、京王杯からのローテで馬券になった馬はいないのは気がかり。以前は、前目で踏ん張るレースだったが、ここ５年は、差し・追い込み馬が有利な瞬発力勝負になりつつあることが原因かもしれないので、持続力勝負になるこのレースは適性が違うのかも。瞬発力勝負で差し・追い込みで勝った馬なら、ここでも勝負になるかもしれない。ただし、マイル以上の重賞で馬券になった馬のみ）

・ヴィクトリアMからの参戦は、東京G1連対馬。でなければ最低でも、東京マイル重賞勝ちの実績が必要。　あと、ヴィクトリアMより、調教が悪い馬は、いらない。

・牝馬で馬券に絡んだのは、牡馬混合のＧ２以上のレースで馬券になっている馬のみ。

・前哨戦のマイラーズＣ，京王杯ＳＣ，ヴィクトリアマイル、大阪杯のレースを再度検証して、精査すること。

・香港馬は、１．３３台の持ち時計のある馬のみ。特にチャンピオンマイルを、その時計で、3着以内で参戦してきた馬は、買うべきだが、それ以下なら、バッサリでもいい。ちなみに、その時計があれば、秋のマイルCSでも通用すると思われる。ただ、馬場が良くて、高速馬場（マイルが１．３２秒台）になっている場合は、香港馬はいらない。逆に、やや重以下の馬場で、パワーがいるような場合は、買い。あと、テンの入りが33秒より早くなるようなら、香港馬はいらない。

・底力が問われるレースになるので、リピーターが多い。このレースを好走した馬は、翌年も好走する可能性がある。（特に連対したG1馬には要注意）

・前走スローペースで負けた馬の巻き返しあり。差し追い込み馬に有利。

・母父サンデーサイレンスは要チェック。血統で言えば、サンデー系より、凱旋門賞を勝つような、ヨーロピアンな血統馬の方がいい。ノーザン系のリファールや、サドラーズ、ニジンスキー、クロフネ、ロベルト系や、キングマンボ系。サンデーでも、ハーツ、ステイ、キズナや、ダンスみたいな、重目の血統が、好走すると考えられます。

・大型馬で４９０ｋｇ以上くらいの馬が強い（馬格で弾き飛ばせるような馬）

・近年は、差し追い込みのレースになりがち。極端なHペースにはならない。M～Sペースになり、外枠で差し脚のある馬が有利になる。ただ、逃げ・先行してマイル～２０００ｍのＧ１で馬券になった馬なら、前目でも馬券になることは可能。

・近年は、マイルCSとリンクする展開になり、差しで切れる脚がある馬が有利になってきている。

・菊花賞に出走した明け４歳馬は、馬券に絡めない。

・良馬場なら、近２走で、上り最速で勝った馬は、買い。

・今後、大阪杯からの参戦が多くなると思われるが、東京G1で馬券になったことのある馬は買い。特に東京コースの１４００ｍ～２０００ｍで馬券対象になったことのある馬を重視。

・７歳以上の馬でマイルG1連対歴のない馬は消し。

・芝未勝利馬は消し。

・過去５走以内に１４００ｍ以上の重賞で馬券対象の経験のない馬は消し。

・重賞連対経験のない馬は、連勝して来た馬のみ。重賞未勝利馬は、最低、２回は、重賞で連対してること。

コレで来年は、バッチリか？！