旧統一教会と自民党議員との癒着が取り沙汰される中、今日の夜のTV番組で元信者だったタレントの飯干景子さんが当時の心境を語っていました。
あれは宗教じゃなくカルト集団だと。
私も同じように入信していたかもしれません。
校則が厳しい高校を卒業して、花の女子大生(懐かしい響き!)になってウキウキ気分で通学していた時、私鉄からJRに乗り換える京橋駅(大阪)の高架下で声をかけられました。
アンケート調査だったと記憶してますが、今になっては質問事項は思い出せません。
そのアンケートに関心を示した私は、促されるままに話しを聞きにハウスに行きました。
そこにはお兄さん・お姉さんと呼ばれる人がいて、世の不条理を語っていました。
当時18才の私は少し背伸びして大人になる憧れをもっていたので、ふんふんと頷きながら聞き入っていたのです。
家に電話がかかってきて「明日おいでよ」と促されるまま2回ほど通った時に、教祖様が3日3晩この世の不条理を憂いて6畳の部屋が涙で埋まったと聞き唖然としたのです。
確か20センチか30センチ涙で埋まったと記憶していますが、その話しを聞いた時に「人間の身体からそれだけの水分が出るなんて、ありえへん!」と思ったんです。
物理的に無理な話を聞いて、こんなことを信じる人は狂信者だと思い、その後は接触しませんでした。
その3年後、同じ場所でアンケート調査をしている人に声をかけられました。
顔を見ると、ナント中学3年生のクラスメイト。
久しぶりの再会に喜んだのはつかの間。
「アンケートに答えてくれ」 「そんな堅い話しはやめよう」そんなやり取り繰り返しているうちに、突然見知らぬおじさんが介入して「アンタ、逃げなさい」と私に言う。
「いえ、この人は友達なんです」と言うと、
「アンタ、かばうんか!お前も統一教会なんか!俺の身内は統一教会で身を滅ぼされた」と怒声を浴びせられつつも、かつてのクラスメイトを庇いたいと言う気持ちに駆られました。
クラスメイトはシングルマザーに育てられ、思い描いた将来像に失望し入信していたのかもしれません。
言い換えれば、苦しい思いを抱え世間の不条理に疑問を持てば持つほど、何かにすがりたい気持ちになるんだと思います。
昨日、被害者救済法案が参院消費者問題特別委員会で可決されましたが、悩みを抱えてマインドコントロールに陥りやすい人を如何にしてなくすかという、根本的な問題は解決できません。
もしかして、私も入信してかと思うと決して他人事とは思えないのです。