薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

公共交通マヒ状態

2023年04月28日 | 日記

今日、臨時議会が開かれ、補正予算は全員一致で可決されました。
従って、先日ブログで書いた小湊鐵道への支援の方向性を決めるための調査委託費2,671万円も承認されました。

本会議場で議決を諮る前に議案審査をした総務常任委員会では、「市南部の交通への支援も必要だが市内各地で交通の不便さを感じている市民がいる。その問題への支援も必要」という主旨の意見があり、うんうんと大きく頷いた私。

そう、市原市内は慢性的な公共交通マヒ状態に陥ってしまっている!
「土日祝日はバスが1本も走らなくなった。免許を返納しようと考えていたが、返納したら生活ができない」
「近所の人は不便だからと市外に引っ越したわよ」
「子どもに促されて免許を返納し車も手放したが、2ヶ月経った今、生活が不便でとても後悔している」
最近こんな声を続々と聞いてきた・・・。
点在する団地開発を進めてきたツケが、今、市に求められているのではないでしょうか?
昨年11月にオープンした市原歴史博物館にしても、土日祝日のバス運行ができなくなり、市が無料シャトルバスを運行することになった。

今回の補正予算に関しては小湊鐵道の牛久駅以南への対応になるが、市は南部の活性化を掲げて昨年度に地方創生部を立ち上げて注力してきたはず。
しかも交通政策課を都市部から地方創生部に移したのだから、しっか分析して対応策を考えてほしい。
それと声を大にして言いたいのは、南部の活性化とか地域課題解決といったテーマで始まったアートミックスには3回の開催で11億6千万円もの公金を投じてきたのに、その効果で公共交通の弱体化を止められなかったのかってこと!
だってね、他の観光事業も含めてだけど、アートミックスの成果指標は小湊鐵道の利用客数。
R3年度の開催では過去最高の11万人の来場者があったと誇らしく語っているけど、利用客数は4.8万人で前年度より8千人しか増えてへんやんか。目標値は8万人ですぞよ!

これまで南部の活性化と称して様々な取組みがあったのに、それが成果とリンクしてない点を小沢さんが指摘してくれたことで、少し胸がスッキリしました。


ショッキングな報告

2023年04月25日 | 日記

28日の臨時議会に向けて、補正予算の説明会が開催されました。
低所得の子育て世帯に、子ども一人当り5万円の給付金事業に約3億3千万円。
この他に、電力・ガス・食料品等の価格高騰により、住民税非課税世帯・介護保険事業所・障害福祉サービス事業所・民間保育所・中小企業などへの費用として約17億円が計上されました。

その説明会でショッキングな報告がありました。
台風被害やコロナ禍により小湊鐵道の鉄道事業部門の経営状況が厳しくなり、上総牛久駅以南については廃線も含めた検討が必要になってきたとのことで、市に対して支援をしてほしいという要請があったのです。
市は現状把握と今後の支援策を検討するために、2,671万円かけて調査を委託する事になりました。
路線を廃止した場合の代替え交通費用と、このまま路線を維持した場合に必要となる小湊鐵道への支援額を比較して、方向性を決めるようです。

県内ではJR久留里線の久留里~上総亀山間が廃止になるというニュースもあっただけに、乗降客数が少ない小湊鐵道もどうなるのかと気になっていたんです。
過疎化する地域住民の生活をどう守っていくのか、市の総合的な判断が求められています。


変わる 障がい者福祉の制度

2023年04月21日 | 障がい

3月議会の報告「議会リポート130号」をお読みいただいている方もおられると思います。
今回の私の記事には五井駅周辺のまちづくりと、人工呼吸器が必要な方への非常用電源(蓄電池)の購入補助を掲載しました。


特に非常用電源の補助制度については何度も議会で取り上げてきただけに、3年越しではありますが、ようやく市が動いてくれた!と嬉しく思っています。
R5年度の「障がい者福祉のしおり」にも早速掲載されていることを確認しました。

この福祉のしおりって、一度もらったらずっとそのままにしてませんか?
市民の方から「夫が車椅子生活をしてて、知り合いから障がい者手帳をとったらと言われたんだけどメリットってあるのかしら?」と聞かれ、私の息子のケースで知る範囲内でお答えしたものの、ちゃんと知っておきたいと思い、障がい者支援課に出向きました。

しおりを1ページずつめくりながら、該当する可能性がある項目をチェック。
相当な項目数だったので、職員の方がわざわざ付箋まで貼って下さいました(感謝)
それで、有料道路通行料の割引の所で、制度内容が変わったことを知ったのです。
これまでは登録した車だけが対象でしたが、この4月からは親族や友人の車やレンタカー、タクシーなどでも割引が受けられるようになったのです。
そうそう随分前のことですが、旅行先でレンタカーでは割分引きにならないってのはおかしな制度だと思ってたんですよ。

説明を聞いた後、早速ご相談者に福祉のしおりを持って説明に伺いました。
「へーっ、こんなにあるの?全然知らなかったわ」と驚かれ感謝もされましたが、かかりつけの病院で手帳取得について促されなかったことや、ケアマネさんからの情報提供が不足していたこともあり複雑な心境です。
こんな方は他にもおられるのでしょうね・・・。


「普通に暮らしたい」障がい児者の親の想い

2023年04月11日 | 障がい

肢体不自由児者父母の会の親睦会に参加しました。
コロナ禍での開催は控えていたので、4年ぶりに一同が集まってのランチ。
久しぶりの再会でお互いに近況を語り合い、あっという間の2時間でした。

いやー、それにしても70才を超える先輩ママ達の元気さには驚かされます。
癌の手術をきっかけに40才代のお子さんを施設に入所された先輩ママは、東京の美術館や博物館巡りで人生を謳歌されているのです。
そうなのよね~、私たち障がいがある子どもがいる親って、子どもが成人しても施設入所するまでは親業から解き放たれることがないんですよね~。
施設入所はほぼ満杯で、余程のことがない限りエントリーしても順番は回ってきません。
特に医療的ケアが必要だったり障がいが重かったりすると、受け入れられる施設は限られているので一層難関です。

心臓にペースメーカーを付けた先輩ママは、主治医から「もう普通の生活は大丈夫ですよ」と言われたそうですが、そもそも介護が必要な子どもがいる生活って普通の生活じゃないんですよ。
「もうヘトヘト・・」とつぶやく声を聞き、障がいがある子どもを持つ同じ親として気持ちが分かるだけに、議員として受け皿を増やしていかなければ!

かくいう私も、息子の着替え、オムツ交換、食事、車椅子の乗せ下ろし、入浴など、年を重ねる毎に重労働になってきました。
今は退職した夫が手伝ってくれるので随分ラクになりましたが、少し前に夫が捻挫をして動けなくなった途端に私も腰を痛めてしまって、改めて介護の負担の大きさを感じています。
子どもが生れた時からこんな生活が当たり前だと思ってきたけど、同年齢の友人達が旅行を楽しんでいる姿を羨ましく思ったこともありました。
「普通に暮らしたい」これが障がい児者の親の願いです。


東海小学校の入学式

2023年04月11日 | 日記

今日は東海小学校の入学式に出席させていただきました。
こちらも、コロナ禍の影響で来賓として出席するのは4年ぶりです。

新1年生は37名という小規模な学校なので、「入学のしおり」には全ての新1年生の名前が漢字とひらがなで記されています。
漢字だけでは読めない名前も多く、毎回ながら時代の流れを感じています。
呼名に「はい」と元気よく答える子ども、ちょっと恥ずかしそうに答える子ども。
それでもちゃんと後ろの保護者席に向かってお辞儀をする姿が愛おしくてたまりません。

パイプ椅子に着席すると、足が宙ぶらりん。こんな姿もたまらなく可愛い!


私は重度障がいの息子が小学校に入学した時、よくここまで生きてくれてたな~と感慨深い気持ちになったのですが、障がいがあってもなくても子育ての大変さには変わりなく、今日晴れて入学式を迎えたお子さんの保護者の方も同じお気持ちだったと思います。

可愛い新1年生の成長を地域住民の一人として見守っていきます。


議会報告のポスティング

2023年04月09日 | 日記

3月の議会報告が事務所に納入されたというのに、遅まきながら12月の議会報告「議会リポート」を地元町会にポスティング。
この時期は綺麗な花々に癒やされます。


800部のポスティングに二日間かかるので、スタッフが「手伝うよ」と言ってくれるのですが、やっぱり自分の住む町会は自分で足を運んで配りたい!とこだわってしまうので、こんなに遅くになってしまいました。
今日はお天気も良く庭先に出てられる方に声をかけていただき、ついつい長話しになってしまい予定していた部数を捌ききれませんでした~。
でも、こうした時に様々な要望やご意見を伺えるので有り難いです。

「いつも頑張ってるね」と応援してくれる方。
「えっ、議員本人が配ってるの?」とビックリされる方も。
紙面を見て「高齢者に関係することも載せてよ」とのお声。
防犯やご近所づきあい、学童保育や障害者の生活のことなど、本当に長話しは情報の宝庫ですね~。

これまでも水路に溜まった大型ゴミの処理や、アスファルトの修繕や生い茂った草で視界が悪い道路管理に関することなど様々なご相談を受けて、その度に市に連絡をとって対応してもらいました。
こんなふうにすぐ解決できる事ばかりではないので、引き続き状況把握しておかなければならない案件もあります。

さて、今日残してしまった数件は明日に持ち越し!
また、色んなお話が聞けるのを楽しみにしています。


五井中学校入学式

2023年04月07日 | 日記

今日は五井中学校の入学式に参列させていただきました。
コロナが始まってから、来賓を招いての入学式は4年ぶりです。


五井中学校の今年度の新入生は253名、8クラスという市内で最大規模の中学校で、礼儀正しく入場し着席する姿や呼名に答える元気の良い声に、清々しい気持ちになりました。

私の席は男子生徒側で、かなり大きめの詰め襟姿が目立ちましたが、卒業する頃には随分身長が伸びて、パッツンパッツンにるんでしょうね。
学生時代に学生服屋さんでバイトをしたことがあったのですが、その頃も保護者の方が3年間の着用を見越して大きめのサイズを選んでいたのを思い出しました。

真新しい制服に身を包み、これから始まる新生活に期待と不安が混じっていることと思いますが、新入生代表の「誓いの言葉」は堂々としていて、とても新1年生だとは思えないほどの落ち着きぶりに驚きました。

ちょっと残念だったのは、4月から学校ではマスク着用は原則不要とされている中で、生徒・教員・保護者・来賓も含めて全員がマスク着用だったことです。
我が子の新たな門出をビデオに撮る保護者の姿を見て、せめて入場する時ぐらいは外してほしいと思っていた方も多かったのでは・・・。
学校としても様々な意見の中で決断されたことと思いますが、マスク着用の必要性を問うよりも、この3年間で「これが当たり前」という風潮が定着してしまっているように感じてなりませんでした。
それと呼名についても男女別に行われましたが、ジェンダー意識の高まりの中でそろそろ混合名簿にしても良いんじゃないのかな~。

こうして4年ぶりの入学式に参列させていただいて、新たに感じることもありましたが、新入生の皆さんが楽しい学校生活を送れるよう応援していきたいです。

 


懐かしの道、懐かしい思い出

2023年04月04日 | 障がい

週末は必ず息子を連れて家族で出かけるのですが、先日は久しぶりに訪れたショッピングセンターへの道中で懐かしいシーンを思い出しました。
それは大阪から市原市に転居してからの3年間、袖ケ浦特別支援学校の高等部に通学することになった息子の送迎で通った道「瓦窯通り」の桜並木。
桜が満開になると、それはそれは豪華で車を運転しながら花見をしてたっけ。
そして落花時になると花びらが道路一面に敷き詰められて、まるでピンクの絨毯のよう!
車が通る度に花びらが舞い上がり、この見事な光景は忘れられません。

こちらが先日通った瓦窯通りの桜並木(助手席からパチリ)


当時に比べて木が小さく感じられたのは、道路にはみ出す枝が剪定されたのかもしれませんね。

桜並木の美しさを久しぶりに観ながら、PTA活動で忙しかった日々を思い出しました。
学校のPTA会長だけでなく県の特別支援学校PTA連合会の会長も務めていたので、千葉県庁に出向くことも度々あり「こんなに多忙なのか~」と思ったものです。
県内36校(当時)の特別支援学校PTA会長さんとの意見交換会や研修会を開催し、その企画や運営などを考えたりしたのですが、いつも変化を求めたがる私の提案に頷き「やろうやろう!」と言ってくれたお母さん達に本当に励まされていたな~。

初めて福祉サービスのアンケート調査を実施した時は、2,889人の回答を5人のお母さん達が分担して集計し、コメントも一言一句漏らさず1週間でエクセルにまとめ上げてくれたのは感動ものでした。
それを県に提出した際に、回答率が50%を切ってしまったことが残念だと伝えると、「森山さん何を言ってるんですか。我々がアンケートをとってもこんな数は集まりません。せいぜい300ぐらいの回答で施策の検討材料にしているんですよ」って仰りながら、課長さんと係長さんが提出物に一心不乱に目を通していたっけ。

不思議ですね。美しい桜並木を観て10年前を振り返ることになるなんて。
PTA活動を2年間経験した仲間との良き経験は心のアルバムにしまっておこう。


自分と相手の体を大切にする性教育

2023年04月01日 | 日記

今日は市民ネットワークの若手スタッフが企画した「いのちと性のおはなし」の講演会を開催しました。


講師は横浜市の助産師さん。
年間に3,000~4,000人の子どもや保護者にお話をされています。

10代の妊娠・出産の増加、性被害に気付けない、恥ずかしいことをされたと誰にも言えず過ごしている、梅毒など性感染症の増加を目の当たりにしたことで、子どもが必要な知識を学んでおく必要性を強く感じたそうです。
因みに2016年のデータでは17才以下の妊娠は約7千人、我が子に起こりうる可能性もあるって事を認識しなきゃいけませんよね。

特に、辛い分娩に立ち合った時のお話は、私にとって衝撃的でした。
中学1年生の女子が、母親の再婚相手の子どもを身ごもり、病院に来たときは人工中絶できる期間をすぎていたため出産したと・・・。
性被害の相手は8割が顔見知りだそうで、身近な関係ゆえに中々親に話せないんでしょう。
だから、普段から当たり前のように家庭で話せる環境を作っておくことが大事なのです。

だって学校で学ぶ性教育は身体の仕組みぐらいのもので、避妊の方法をまで教えている学校なんて殆どありませんよね。
ところがユネスコ「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」の主な内容は全然違うのです。

世界と日本の性教育の違いは歴然!
外国では小学高学年からセックスや避妊具の付け方を習い、ピルを服用して女性が避妊出来る方法も教えているのです。
このような性教育をすると、寝た子を起こしてしまうといった心配をする人も多いのですが、フィンランドでは性教育を取り入れたことで性感染症が激減。
国内では人工中絶の件数が一番多かった秋田県が性教育に取組んだことで、これも激減したとのことです。
生理や精通が始まったら妊娠する(させてしまう)可能性があるんだから、自分の体や相手の体を守るために知識を付けておくことが如何に重要かって事ですよね。

さて、そうは言っても性の話しを子どもにどうやって教えるかですよね。
○幼児期~小学低学年は、
700万個の卵子のもとと3億分の1の精子が受精卵となって生れてくる命の凄さや、身体・性器の名名称をしっかり教えて、性器も口や足と同じように大切な身体の一部だと伝える。
おしっこのしかたや性器の洗い方をきちんと教える。
○小学高学年~思春期以降は、
二次性徴でおこる体の変化を気持ち悪いと捉える子どもがいるそうで、大人スイッチが入った証拠だからカッコイイことだと教える。
性欲があることは決して恥ずかしいことではないと教え、プラーベートな空間を作ってあげて無断で入らないようにする。

子どもに教える時に使える本は、絵本から漫画まで沢山あるんですねー。

けれども、家庭の事情は様々で、子どもが将来困ることがないように教えられる家庭ばかりではないですよね。
だからこそ「学校でしっかり性教育をしてほしい!」と、声を大にして話されていました。

最後の質問タイムでは「子どもが通学している学校でも講演してほしい」との声に、同感した保護者の方も沢山いたと思います。
性をタブー視する傾向を変え、子どもの明るい未来のために、学校の性教育を変えなければと強く感じた講演会でした。