薫のよもやま話

森山かおる
市原市議会議員
重度障がいの息子を育てながら、日々感じる事を想いのままに

私って、介護歴23年なんだ!

2017年07月28日 | 障がい

市民ネットワークでは毎月第4金曜日に「おしゃべり介護喫茶」を開催しています。

店主は介護歴19年、現在も実母の介護をされている喜多さん。

ネット通信の106号・107号で、喜多さんの「店主のつぶやき」を載せたこともあって、参加される方が増えてきました。

介護を悲壮に感じさせず、飾らない喜多さんの魅力で、今日もたくさんの方が集まりました。

でも、話題は介護のことばかりではありません。

今日は私の息子の話し(重度の水頭症で歩けない、話せない、自分で食べることができないので親の介助が必要なこと、オムツをしていることなど)から、1年前に起きた障がい者施設「やまゆり園」の事件の話になり、「重度障がい者が役に立たないという考えは、だんだん能力が落ちてくる高齢者の存在も否定する思想だ」「生まれてきたからには存在そのものに意味がある」と、人権問題にまで発展する熱いトークが繰り広げられました。

私が「おしゃべり介護喫茶」が好きな理由は、介護に疲れた者同士で慰め合う場ではなく、介護や病気を通して色んな話しをしながら元気になれる場だからです。

今日ちょっと嬉しかったのは、夜中にオムツ交換をしなければならず夜ゆっくり眠れないという話を聞き、パッドのビニール側をはさみで切ってパッドとテープ式のオムツの両方に尿を吸収させる方法を前回お伝えしたところ、これがとても役立ったとのこと。

今日はオムツかぶれの予防にワセリン塗布をおすすめしました。安価なワセリンはハンドクリームにも使えるんですよ。

息子を育ててきた中で得た知識が役立つことは、私にとっても嬉しいかぎり。

そういえば息子の年齢と同じ23年の介護歴が私にもあったのですね~。こんな生活が当たり前になってしまっていたけど、今更ながら気づきました。

嚥下(飲み込み)が困難な人の食事形態の工夫など、お役に立てる情報をもっと伝えたいなー。


思いを込めて届ける「ネット通信」

2017年07月25日 | 日記

3週間前まで編集作業に追われていたネット通信108号が、今日事務所に届きました~。

約6万部を折り機にかけて二つ折りにし、配布して下さるボランティアさんに届けるためのパック作業があり、私も午後から参加。

折り機の大きな音が響く中では会話も自然に大きな声になり、なんだか事務所が活気づいて、私この作業がだーい好き!

この作業を終えて配布ボランティアさんに届けるのも、楽しみの1つです。

ネット通信は議会の報告をするためだけでなく、自ら出向いて届けることで人とつながるアイテムになっているように感じるからです。

そうそう、これまでの議会質問で「広報いちはら」を全戸配布してほしいと言ってきたのも、新聞折り込みでは市の思いが伝わらないからです。

新聞をとらない世帯が増えてきているし、まして納税者に対して市の情報を届けるのは義務でしょう。

他の自治体から全戸配布を請け負っている事業者に話を聞くと、「どの自治体の職員さんも言うことは同じなんです。『これまでの新聞折り込みでは全世帯に届けられない。全ての市民に読んでもらいたいから全戸配布にしたい 』と熱意を込めて話されるのです」

ネット通信が人と人をつなぐものであるように、「広報いちはら」も行政と市民をつなぐものであってほしいです。

 


立ち読みで、涙!

2017年07月23日 | 障がい

書店で目に留まった千葉県課題図書「めざせスペシャルオリンピックス・世界大会!」 自閉症の類(るい)くんの物語です。

ちょっと立ち読みしたら途中で涙腺がゆるんでしまい、即購入。

彼は高校生になってから乗馬に出会ってスペシャルオリンピックスを目指すようになったのだけど、その事よりもそれまでどのような学校生活を送ってきたかがたくさん書かれているのです。

類くんが自閉症と診断されたのは3歳の時。軽度ではない類くんを普通の子どもたちの中で育てたいと強く願う両親は、「自閉症児なら養護学校(現在の特別支援学校)に行かせてください」という教育委員会を説得して、登校から下校まで親が付き添うことを条件に通学することになったのですが、入学式で緊張した類くんが奇声をあげウロウロしてしまうと、周りの大人はどうして養護学校に行かせないのかと迷惑がり、心がくじける両親。でも子どもたちは当たり前のように類くんを受け入れたのです。

環境の変化についていけず、落ち着きがなくなり自分の殻に閉じこもってしまう時期もあったけど、お友達とのかかわりの中で大きく成長していった類くん。大好きな友達てっちゃんとなら、オウム返しではなく普通に会話している姿に驚く両親。

(ここで涙、涙の私・・・。)

更に、友情はもっとすごい!

てっちゃんが入っている地元のソフトボールチームに入るのですが、視野が狭い類くんはキャッチボールができないので、監督から準会員ならOKという条件付き。なので類くんはひたすらボール拾い。試合では旗を振り続け応援に徹する。

しかし卒団式での監督の「12人の団員たちは・・・」という言葉には類くんが入っていない。そこでキャプテンは答辞で「ぼくたち団員13名は、苦しい時も寒い時も・・・」というんですよね~。12個しか用意されていないメダルに、類の分がない!と抗議するチームメイト。

(これまた、泣ける泣ける)

中学生になっても、この友情は続くのです。壮絶ないじめがあった時、クラスが違っても類くんを守り支える友達。

こんなエピソードがいっぱい詰まった本なのです。

うちの息子も小中学校は公立の学校に通っていたから、本の中のシーンに過去の息子の姿を重ね合わせて、わかるわかる!とうなずきながら何度も涙がでました。

障がい者を理解しましょうって言ったって、やっぱり一緒に過ごす時間がなければ真の理解にはならない。

類くんとご両親のひたむきな生き方に感動させられました。

乗馬クラブで働く類くんの言葉

「ぼく、40歳までに世界大会に行きます。行って、世界の人たちと競走して、優勝します。それまでは、馬といっしょに働いて、馬といっしょに練習します。」

がんばれ、類くん!


市原の南部を訪れて

2017年07月20日 | 日記

先日、「まちづくりの集い」を牛久の「なのはな館」で開催しました。

まちづくりの集いは、各地に出向いて住民の声を聞く会として、定期的に開催しています。

今回も山本県議、小沢市議と共に出向きました。

これまでの参加者は男性が多かったのに、今回の参加者は16名のうち女性が半分。嬉しいですね。

ちょうど先月の議会質問で合併浄化槽について取り上げたばかりだったので、この問題に関心をもって来て下さった方もおられました。

医療費のこと、人口減少の問題、交通の不便さ、防犯灯の点検、残土や再生土の問題のことなど、日々感じておられることをお聞ききしながら気付かされることが多く、やっぱり生の声は大きな学びになります。

議会では常任委員会の委員構成が変わり、今度から経済環境常任委員会を担当することになったので、特にその分野については赤ペンを入れながら書き留めました。

お聞きするだけでなく質問も出るのですが、恥ずかしながら山本県議や小沢市議の返答を聞いて私が学んでいるという状態なのです。

この翌日は同じ場所に市民ネットワーク千葉県の有志で訪れ、交通空白地域の対策について視察しました。

市原市における交通空白地域とは鉄道駅から1km以上かつバス停から500m以上離れている地域を指し、このような地域において住民がコミュニティバスを運行する場合、市が運行費の2分の1を上限に補助を行っています。

ということは、運行費の半分は地域住民で賄わなければならないのです。

過疎化地域なのでこれがいかに厳しいか、運営を担っている南総西コミュニティバス運営委員会の方から話を伺って、よーくわかりました。

町会を通して各世帯から賛助金を募り、企業からの賛助金も募り、そのための説明や依頼に足を運んでおられ、その努力は並大抵ではありません。しかもボランティア、無報酬なんですから!

使い勝手がよく、より多くの方に利用してもらえるよう、これまでに何度も運行ダイヤや運行経路を見直してこられ、そのためにアンケート調査もされていました。

安定した運営を目指すために頑張っておられるのですが、運行開始から9年が経過し車両の故障が増えてきたため、今後は車両の買い替えが大きな課題になっています。

私が住む飯沼は路線バスが走っているといっても1日に1便しかない。でも1便だけでもあれば交通空白地域にはならないんです。

高齢化社会に対応していくための生活に密着した交通のあり方を考えさせられました。

 


専門家に優る親の言葉

2017年07月12日 | 障がい

先週から市民ネット通信108号の編集作業が続き、修正を重ねてようやく今日、ほぼ完成の形になりました。

6月議会で広報紙についての質問をした時、「何を伝えたのかではなく、何が伝わったのかが重要」だと言っただけに、ネット通信も私たちの主張を伝えるだけでなく、読み手に伝わるような記事にしなければならないと肝に銘じています。

後は最終チェックをして25日に発行。

皆さんのお手元に届くのは8月になると思います。じっくり読んでくださいね。

さて、昨日は「子ども部会」を開催し、10名が集まりました。

今年になって部会に参加してくれる方が増え、今回も初参加者がいらしてくれました。

それぞれ皆、我が子の成長や発達に気がかりなことを経験してきた親達なので、初めて参加された方の不安や悩みに対して語る過去の経験がとても良いアドバイスになることがあります。

悩む親にとっては、専門家とは違う言葉がとても胸に響くものです。これは私も感じたことがあったなー。

専門家の助言とかアドバイスは、時として上から目線になりがち。

まず気持ちに寄り添ってほしいんですよね。

発達が気になる子どもの親は、自分の子育てが悪いのだろうかと自分自身を責めてしまうんです。

子育てに全力投球できるように、「子ども部会」が親にとって居心地の良い場所になればと思っています。

次回は9月8日(金)10時スタート。

気持ちを安めにいらして下さい!

 


財政のお勉強

2017年07月09日 | 日記

先日2日間に渡って、立川市で財政分析ステップアップ講座を受講してきました。

講師は地方財政の専門家、大和田一鉱先生。

以前に基礎講座を受講した時は、決算カードを元にして決算額や歳入など、様々な経年推移の表を作ることに精一杯で、その表をどんな風に役立てれば良いものかと、自分の理解不足に落ち込んでいました。

で、今回はというと・・。

大まかにいうと、地方財政の健全化や地方交付税、財政健全化法が施行されてからの検証、決算から予算に向けた循環、財政面から見た市の総合計画のあり方など。

基礎講座で学んだことが少しずつ生かされて理解が深まりつつありますが、受講後は市民ネット通信の原稿や編集作業に追われていたので、これからしっかり復習しなければ頭に入りません。

この受講に際して資料をもらいに財政課に伺ったとき、若い職員の方が講座内容に興味を示してくれました。

大和田先生の講座は行政職員にとっては耳の痛い話も多々ありますが、こうした辛口の講座に参加することで仕事の向き合い方が変わると思うので、是非受講してもらいたいなー。

「決算を重視しないから予算が大きくなる」 この言葉がずっしり響き、9月の決算審査に向けて復習あるのみ!

とりあえず、栄養補給ってことで、今日は焼肉!

さて、この費用対効果は???