トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

下ごしらえが多いこと・・・・・・・

2017-02-04 16:25:59 | Boots
ぶらり途中下車の旅をしたいと思う今日この頃です。




みなさんはしたことありますか?











さて、工房ではオーダーをいただいたブーツを作るにあたり “下ごしらえ” をしています。




ハンドソーンウェルトのブーツには完成すると見えなくなってしまう箇所の下ごしらえがすんごく多いんですよね。





なので完成したブーツだけを見ると既製品のブーツより 『手間がかかっている』 という事が伝わらないんです。









今回紹介するのもその一つと言えるでしょう。










ということで今回紹介するのは “すくい縫い用の糸作り” です。







グッドイヤーウェルトだと機械ですくい縫いをするためハンドソーンウェルトとの違いがでます。






縫い方や中底のリブも違うんですが糸の加工にも違いがあるんですよね。





ハンドソーンウェルトでは1足分の麻糸を加工するのに対してグッドイヤーウェルトは機械に麻糸を通した状態で縫うので麻糸の長さが違うんです。










まずは “9本撚り” という細い麻糸が9本撚られた糸を必要な長さに切り、両端を尖らせます。



尖らせるには撚ってある9本の麻糸をほどき、1本ずつ長さを変えて撚りをほどき糸先を尖らせます。






9本の糸先を尖らせたら撚りを戻し9本撚りの状態で糸先が尖るようにします。













次はこの麻糸の先に “チャン” という松脂と油を混ぜたものを引きます。

革の中にチャンがあるので革を握り麻糸を引くと麻糸にチャンが付くようになります。




麻糸全体にはこの作業をする前にチャンを引いてあります。








チャンを引いた麻糸の先は “張り” が出るんですよね。

最初の画像より糸先が 「ビシッ!」 としてますね。



張りは出たんですがこの状態だとすくい縫いをする程の張りはないのでチャンを引いた糸先にコレを付けます。

釣り糸です。



私が教わった靴学校では “毛針(おそらくイノシシ)” を使っていたんですが、友人であるシューリパブリックの高山さんにこの釣り糸の事を聞き、マネしたところ使い勝手が良かったので今はこの釣り糸を使ってます。


それにスルメがあればザリガニだって釣れちゃうんですから毛針を使うより実用的です!!












釣り糸にチャンを付けた麻糸の先を 『クルクルっ』 と巻くとこのようになります。

これですくい縫いをしたときに使える状態になりました。







片足をすくい縫いするのに麻糸を1本使うんですが、麻糸の両端にこの加工をするので1足分だと4回この作業をする事になるんです。







そしてこの作業、すくい縫いが終わると糸先を切ってしまうので 『すくい縫いをするためだけ』 に行う作業です。






完成すると 『見えなくなる』 ではなく 『なくなる』 部分でしたね。

 















トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 20,000(税込¥21,600) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代   ¥105,000(税込¥113,400)~

詳しくはホームページをご覧ください。


 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
Tong Liao (トンリョウ)
〒270‐2212
     千葉県松戸市五香南2‐31‐5元山マーケット1F中央
電 話 : 047(710)6917
U R L :order-boots.com
E mail : boots.tongliao@gmail.com
時 間 : 10:00~20:00
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

※不在の事がありますので先にご連絡をください。