先日の知人のライブで、1曲目、2人いるうちの1人のギターの音がほとんど聞こえなかったのね。
二人ともアコギ。で、音が出てなかったギターはオベーションで一応外部マイクも立てていたんだけど、
オベーションなんでそこまで音量は稼げない。バンド内でも使えるように生鳴りは抑えてある設計だからね。
で、一人のお客さんがPA卓に向かってこっちのギターの音を上げろってゼスチャーでやってたんだけど、
言われなくてもPAはそんなことは演奏が始まって1秒で気づいてる。
俺ももちろん、すぐに気づいたし、たぶんDIの挿し間違えか、ギターそのものの故障・・かなと思ってたし、
この曲が終わったら対応するだろう・・・くらいに思ってたんだけどね。
ま、実際、1曲目が終了後、すぐDIを確認して、やっぱり挿し間違いだったんだけど、どうやらアーティスト側みずから
DIにシールドを挿していたらしい。この辺難しいよね。うちも慣れてるアーティストさんはT☆ROCKSのどこにDIが
おいてあるかもわかってるんで自分でやっちゃう人もいる。でも基本的にはスタッフには「アーティストより先にこっちで
きちんと対処すること」って教えてる。間違いがおこる可能性も大きいし、隣に-10dbのスイッチとかフェイズスイッチ
とか誤って触ると面倒なスイッチも多いんで、なるべくこっちでやるようにしているんだ。
で、今回もアーティスト側が挿したことによる事故だったんだけど、アーティストさんの中にはIN、OUTやダイレクトアウト
なんて知らない人も多いと思うし、実際知らなくてもいいことだしね。
ま、それでハコ側の人間はトラブルが起きたとき、原因は何か、原因がわかったとしてもいつステージに直しに
行こうか、フル回転で考える。致命傷ならすぐに行かなければならないし、MCまで待っても大丈夫なら
そうする。進行を邪魔する行為だから出来ればなるべく目立たないようにやりたい。
その辺は計算してやってるんで、お客さんが一所懸命教えてくれる必要はあんまりない(苦笑
最近、ごくたまにだけど、「ギターの音を下げてくれ」とか「ベースをもっと上げろ」とか言ってくる人がいる。
ブッキングライブよりは違うイベントとかセッションとかの時の方が確立は高いんだけど、そう言う音像に
なっているときは今言ったようにやむにやまれぬ理由があるときもあるし、それ以外にもそれなりの理由があるときもある。
例えばギターがちょっと小さいなってときは、ボーカルの声量がないのでギターをこれ以上上げられないってこともるし、
ベースが聞こえたり聞こえなかったりするときは、弾き方にムラがありすぎて最大音量に合わせると小さく弾いたときに
抜けてこない・・・など。なるべくベストな音響にするべくがんばるが、色々な理由で難しい時もあるんだ。
だからご丁寧に教えてくれなくても大丈夫ですよ(笑)。まあ、ほぼ必ず年配の人の確立が多いんだけどね。
あとは、まあ、アンプ自体の音量がでかすぎて、こっちでは制御できないって場合も正直、お手上げ。
本番急に大きくなる人もたまにいて、その場合はギターがでかい!って言われても、ステージ上のアーティストに
言ってくれって話ではある。