ルパン三世 (TV第1シリーズ)の中で、個人的に一番好きな回である。第9話目。
もうこれ、普通の大人の映画ですよ。成人指定ってわけではないけど、大人の恋愛事情と言うか、子供にはちょっと
まだ理解できない世界だね。だって不二子の昔の恋人が出てくるんですよ。で、まじめに今彼(?)のルパンと
奪い合うんですよ。それもセリフがいちいちかっこいの。「女を置いてけ」とか「女は渡さん」とか・・・。不二子のことを
女って呼ぶの。この元彼も殺し屋なんだけど、こいつもまたしぶくてかっこいいんだ・・・。冒頭でルパンと不二子が
ドライブしてて(仕事の話をするためだけど)「こうやってるとずっと昔から恋人同士だったみたいだぜ・・・」ってルパンが
言うセリフもまた意味深でさ・・・・。ラストでルパンが不二子を抱えて部屋を出て行くシーンで元彼(プーン)に拳銃を
突きつけられても背中を向けたままのルパンが非常にかっこいい。そして不二子がとった行動と表情が秀逸!!
なんかスティーブマックイーンとアランドロンあたりでやって欲しいわ(笑)米仏合作になっちゃうか(笑)
例えに出てくる俳優が古いな、しかし・・・(苦笑)。だってディカプリオとかトムクルーズじゃちょっと・・・。
アルパチーノでもいいけど、身長がな(笑)。
やっぱり旧ルパンが一番いいな。そこまで子供向けになっていない。カリオストロもいいけど、あれじゃヒーロー
だからね。暗さがないと。日陰者って部分が旧ルパンはプンプンしててね。「アジト」とか言葉も結構あぶなくて
かっこいい。松田優作とかの世界っぽい。ってか単に70年代っぽいだけか(笑)。
旧ルパンは名作ぞろいだと思うけど、他は「魔術師と呼ばれた男」「雨の午後はヤバイぜ」「タイムマシンに気をつけろ」
「7番目の橋が落ちるとき」「黄金の大勝負」・・・・等々、あと「十三代五右衛門登場」も最高。「殺し屋・・」の次に
好きな回は「脱獄のチャンスは一度」だな。これも凄いっす!ルパンの手口も凄いけど、なかなか脱獄しなくて
ついに死刑になってしまうルパンを本気で心配する銭形と、脱獄したらこれまた本気で喜んでしまう銭形が
はじめてルパンに対する愛憎みたいのが描かれた気がしていいんだ。
一所懸命、助け出そうと孤軍奮闘する不二子も健気でかわいい(笑)
あとは「タイムマシンに気をつけろ」だな。これも話も面白いけど、本気でビビるルパンと、ルパンが
殺されたと勘違いして本気でうろたえる次元と五右衛門がいじらしい(笑)。不二子がルパンとの結婚を承諾するのも
今考えると凄い話だよね。