いい楽曲があるとして、それが難しく聞こえる曲と簡単に聞こえる曲の2通りがあるとする。
どっちが凄いと思う?ま、そんな簡単に割り切る物ではないだろうけど、
昔、あるアーティストが「うちらは簡単に聞こえるかもしれないけど実は
難しいことをやっている。コピーすればわかる」って言っていたんだけど、
それはどうも違う気もする。俺が究極にかっこいいと思うのは、
「かっこいい曲だな、難しいコード展開とか使ってんのかな?」なんて思ってコピーしてみると
全然簡単だったりして、あれ?3つしかコード使ってないじゃん、くらい簡単なのにいい曲ってやつ。
これが究極にかっこいいんじゃないかと思うなあ。
逆に「単純そうだな・・・」って思う曲で、でもコピってみたらムダに難しい・・・みたいな曲が
どうも「それってどうなの?」って気もする(苦笑
バンドで曲を作ったりしてると往々にして、わざわざ難しいリックを曲の中に入れたくなる
ときがある。「凄いでしょ」的なね。これはもちろんそれによって曲が凄く良くなる「必然」なら
いいんだけど、「わざわざ付けました」感満載のアレンジになっちゃうとマズイね。
ってか、ダサい。まずくはないけどバレるんでダサいって感じだな。
いや~、そうは言ってもどこまでが必要で、どこまでが必要でないか・・・ってのは、
個人の見解によるからなんとも言えないけど、自分の直感にしたがって、
「ここ、無理矢理っぽいな」って少しでも思えば、それは当たっているかもね。
ちなみに例えばの例だけど、ちょっと前に紹介したポールマッカートニー&ウイングスの
「心のラブソング」。これ、ベースライン及びサビのメロディ、後半に主旋律に絡んでくる様々な
コーラス、ブラスアレンジ・・・等々、凄くセンスが良くてかっこいい曲、究極のポップスみたいな曲だと
思うんだけど、実はC、Em、Fmaj7の3つのコードの繰り返しがほとんど。
これだけで4種類くらいのメロディを作っちゃって、効果的に聞かせちゃう。
何十種類のコードを使ったり、後半どんどん転調を繰り返したりする複雑怪奇な曲よりこう言った
サクっと簡単な演奏なのに、いかした(死後?)メロディ、フックが効いている曲の方が作るのも
難しいし、かっこいいと思うけどなあ。
プログレなんかは逆にその辺の難しい、わかりづらいリックが重要って音楽形態なわけだけど、
かっこいい曲はやっぱりそれが必要なんだよね。難しいリックが必要なんじゃなくて、
必要なリックはたまたま複雑で難しいフレーズだった・・・みたいな。
もし、難しいリックが出来て喜んでいるなら、それが果たして本当に曲に必要かどうか考えて
みてね。それで効果的に曲に貢献しているなら、入れるべき。