さて今日は「コンプレッサー」
職工の方々にコンプレッサーって言うと、空気を圧縮してノズルの先から
勢いよく噴射するガンタイプのコンプレッサーのことだと勘違いされるよ。
粉塵だの切りくずだの吹き飛ばしたりする。ゴミ噛むと寸法出ないからね。
・・・いや、そんなことはここを訪れている人にはほぼ関係ない。
楽器用のコンプレッサーも同じく圧縮するわけだけど、空気は出ない。
単純に言えば、小さい音は大きく、大きい音は小さく、その差をなくし、
そのために相対的に全体のボリュームを上げられると言う便利な物だ。
・・・のはずだが、そこまで魔法の箱でもない。
小さい音を持ち上げると言うことは、当然小さかったノイズまで大きくなる。
大きい音を小さくすると言うことは、頭がつぶれて、不自然な音になったり、
歪んだりする。
また、「これ以上は絶対に音を通さない」って効果が欲しい時にはコンプより
リミッターがいい。リミッターはレシオにあたる圧縮率はない。
単純に「ここから先は絶対に音を通しませんよ」と言うだけだ。
大体、このレシオと言う圧縮率も大雑把に考えていいように思う(?)
大体5:1と6:1ってそこまで大きく変わらん気もするんだが。
ま、耳で判断すればいいね。楽器なんだから。自分が気持ちいいってとこで
OK。
アタックレベルは結構影響するね。ここを最速0.1とかにすれば、パコーンと
頭からつぶす。少し余裕を持たせればドンと音が通過してから圧縮が始まる。
あんまり遅いとコンプの意味がないけど。
ギターやベースで使っている人は、大きく分けて3パターンかなあ。
一つは文字通り、大きい音を小さく、小さい音を大きく、粒を揃えることを
目的にやや強めにかける。アタックは最速、レシオも8:1とか∞に設定。
リリースも長め(長くかかっていると言うこと)。
もう一つは、圧縮の方はそうでもなく、控えめにしてたまに軽く引っかかるくらい。
それよりもかけることによる音色の変化を狙う。コンプもそれぞれの機種の
音色があるからね。
もうひとつはその両方を狙うってやつかな。
ま、そんな感じで、コンプは音が劇的に変わるわけでもないんだけど、
奥が深く、気に入らないコンプはとことん使えないが、気に入った物は
手放せなくなる・・・可能性が高いエフェクター。
かく言う俺も、ずっとコンプはバンド演奏の際は必要ない派だった。
結局ドスンと来る迫力がなくなるから外すパターン。
ある種、矛盾しているわけだからね。「ここで強く弾いて音を強く出そう」と
するのにそれをつぶしてはみ出さないようにする機械なんだから。
ま、アタックを逃がせば可能ではあるんだけど。
でも最近ちょっといいのが見つかったので試している最中。