北陸には近年珍しい雪のないお正月でした。
出かける当てもなく、訪れる客もなく、スローリーライフの幕開けにふさわしい数日を過ごしました。
書棚から「雪国」を取り出して読み、その後ビデオ「雪国」を見ました。(岩下志麻が駒子を演じている古いものですがコレクションの1つです)
よく色々な作品で、原作と映画とは違っていたという人がありますが、それは当然のこと。私はむしろ別の作品という見方をしています。皆それなりに面白いのですよね。
「国境の長いトンネルを抜けると・・・」この書き出し、ナレーションに何度接してもわくわくします。
康成がこの作品を書いたのは越後湯沢の宿「高半」です。3年前にここで宿をとりました。康成が執筆したという部屋はそのままに残されています。
ホームページhttp://www.viplt.ne.jp/toyoho/の私の写真はその部屋で写したものです。今年あたり再び訪ねてみたいと思っています。
越後湯沢へ行けば駒子に、伊豆を旅すれば踊り子に会えるような錯覚をする。そんな感じで旅をする私です。
例によって閑話休題
今月の画像の白いお船は、金沢港に停泊中の海上保安庁の巡視艇「白山」です。
暮れも押し迫まった12月20日、石川県内灘町にある県立内灘高校へ参りました。2年生の生徒諸君70名に特別授業をさせて頂きました。
昼食が終わった午後一番の時間帯、高校生達をお昼寝の時間にさせずに聞いてもらうって結構大変なことです。
終わって、やれやれって感じで、空模様もよかったし帰途、金沢港までドライブしてきました。お船って、何となく夢がありますね。白い船体が青い空と海に映えて、眺めているだけでも少年の日に帰ります。ケータイでカシャって訳です。
各地で講演をさせて頂くようになって四半世紀になりますが、いつも新鮮な緊張感を持ちます。「らくーに(楽に)話されますね」とよく言われますが、本人は緊張の連続なんですが・・・。
まず最初が大切なんですね。高校生の場合、生徒諸君がスヤスヤお昼寝に入ったら私の負けだと思う訳です。
その日の朝目覚めて、お布団の中で思ったことがありました。それは人生を1日24時間に当てはめてみると、彼らは何時ごろだろうかということでした。
高2の年齢ですと午前3時半ぐらい、つまり夜明け前なんです。
私はって・・・?。もうとっくに日が暮れています。私にも君達と同じ時があったんだよって導入でした。皆真剣な眼差しで聞いてくれました。(自画自賛)
読者の皆様は何時ごろかしら・・・?
とは言うものの「少年老いやすく学成り難し」をしみじみと感じているyoーサンです。何を今更ですよね。
今年からは「旅のための旅」を楽しみたいと思います。人生の旅路同行2人だったらうれしいのですが・・・。
それではこれで。冬来たりなば春遠からじ。巡り来る春を待ちつつ。ごきげんよう。