コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

伊豆へ2

2024-07-09 | life
熱海から伊豆急「踊子号」で下田駅ホームに降り立った。
〇十年ぶりだろうか。懐かしい。









まずは予約してある駅近くのレンタカー店に。
宿は白浜のビーチ近くのホテルをとってある。






その昔の朧となりし初恋をふと思い出(い)ず旅の宿かな


(窓を開ければエメラルドブルーの海とも称される美しい海、大島を展望)

この旅の目的は・・・。
ただ旅することのみである。と言えばキザ?
何となく踊り子に会いたくなったというところだろうか。
レンタカーには勿論ナビがついていて頗る便利。


伊豆の踊子の宿 福田家さんへ。






無事、伊豆の踊り子さんにご対面。

天城峠で 会うた日は
絵のように あでやかな
袖が雨に 濡れていた
赤い袖に 白い雨 ♪

月のきれいな 伊豆の宿
紅(べに)いろの 灯(ともしび)に
かざす扇 舞いすがた
細い指の なつかしさ ♪

と 口遊(くちずさ)んでいる私だった。



渓流沿いを散策しているとふと、井伏鱒二の短編「川釣り」を思い出した。
鱒二が伊豆に疎開中に川釣りをする話だ。
  いろいろなこと思い出す初夏の伊豆
旅は人生を振り返るよい機会かもしれない。

今は昔、高校3年の頃のこと。文芸部に所属していた。所属していただけで殆どその活動には参加していなかった。
参加する時間が無かった。当時、生徒会長をしていたので、放課後は生徒会室に入り浸っていた。

ある日のこと。文芸部長のKさんが生徒会室にやってきた。そして、
「会長さん。今日は課題図書の伊豆の踊子を読んでの話し合いをします。たまにはお顔を出して下さいね」と。
それで、少時参加したが、どのような話し合いをしたのかや、なぜこの日に限って私を呼びに来たのかはもう記憶にない。

当時の私は生徒会活動の中心的役割を担っていたのだが、それが楽しくて夢中であった。
役員会、執行部会、各委員会への参加、そして文化祭や運動会等イベントの企画や実行等々。これらの経験はその後の私の人間形成に大きな影響を与えてくれたと思っている。


文芸部で文集なども出していて「伊豆の踊子を読んで」というタイトルで皆が感想文を寄せ合ったが、それはもう残っていない。ガリ版刷りの粗末なものであったのだが。
書庫で探し物をしていた時、当時購入した文庫本の「伊豆の踊子」があった。また、当時の生徒会誌も出てきた。繙いた途端恐ろしいほどの懐かしさが込み上げてきた。そこには、紛れもないあの頃の私がいた。この2冊は今また書斎の書棚に戻っている。

 

今も面影は残っているだろうか・・・・。
自分史の一コマとしてアップしておこう。乞うご笑覧。



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