コミュニケルーム通信 あののFU

講演・執筆活動中のカウンセラー&仏教者・米沢豊穂が送る四季報のIN版です。

日々(にちにち)の終活

2018-05-28 | Weblog
     そぞろ行く香林坊や若葉風

今年の大雪には本当に参りました。本来ならば待ち侘びていた春を謳歌したいところですが、まだ少しの後遺症を引き摺っております。しかしながら、精神的にはもうリタイアの私、日々(ここでは「ひび」と読んで下さいね)終活に勤しんでおります。それはあらゆる事柄、一つひとつに思いを込めながら丁寧に、ていねいにやることでもあると思い実践しております。



先日、金沢のあすなろ会さんの例会にお招き頂きました。かれこれ30年近くお呼び頂いておりますが、当に一期一会、これが最後になるかもと思いながら、丁寧に、ていねいにお話させて頂きました。今回は「金子みすゞ こころの宇宙」(矢崎節夫著)の中から「キラキラと輝いて」を引かせて頂きました。また、福井は若狭路からご参加下さった方があり感激でした。
空模様もよく、会場も香林坊近くの「ニューグランドホテル」、一度投宿したことがあり、懐かしく思いました。いつもながら美味しいお昼をご馳走になりました。久々に金沢の夜など楽しみたかったのですが、この日は残念ながら日帰りでした。

閑話休題
その後、会員さんのお一人からお手紙を頂戴しました。少し大きめの封筒なので何かしら?と思いながら開封しました。可愛い風鈴と、金沢の素敵な絵葉書が入っていました。何だか心がほぉっと温かくなりました。お手紙の内容も、私の話がお心に通じたようで、とても嬉しく思いました。
   金沢の女性(ひと)より届く風鈴の清けき音色 心に響く





家のメンテナンス工事1期分も完了しました。終の棲家は未だ見つかりませんが、この家も「故郷の廃家」とならぬようにと、これも終活の一環です。末筆になりましたが、講演なども月数回程度を全身全霊を込めて務めさせて頂いております。
   紫陽花の咲きて待たるる夏の日よ 今年はひとり旅に行きたし
それでは今宵はこれにて。

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蓮如の春

2018-05-04 | Weblog

この画像は、お東(東本願寺)さんの「しんらん交流館」H.Pより拝借しました。

  蓮如忌や念仏一つ出でにけり

丸岡城の桜も散り、坂井平野には麦畑が青々と広がり、そして蓮如さんの頃になると北陸路にも本当の春がやってきます。
あの大雪も、もう遠い日の出来事のように思え、瞬く間に時が過ぎていくような気がするこの頃です。そのように感じるのも加齢のせいでしょうか。

晴耕雨読の真似事、畑で春耕の途中の一服(ペットボトルのお茶です。「いっぷく」とはホンに佳き言葉ですね。煙草なども一服と言いますが、禁煙して随分と久しい私です。)
やわらかな春の陽射しを受けて、ブロックに腰かけた途端のお念仏でした。「念仏しようと思う心」が起きたのではなくて、ふと、ふうっと出たお念仏でした。(これぞ空念仏かしら。)

閑話休題
吉崎御坊の蓮如忌は北陸の春の風物詩とも言えます。こちらの人々は蓮如上人のことは皆「れんにょさん」と親しみを込めてお呼びします。特に吉崎御坊の蓮如忌のことは「よしざきの蓮如さんが始まったのぉう」なんて話します。地元紙も連日、蓮如さんに大きなスペースをとっています。











4月の17日、京都の東本願寺から、福井県あわら市の吉崎御坊まで蓮如上人の御影(ごえい・肖像画)の入った輿をリヤカーに積んでの240キロ・6泊7日の徒歩の旅です。蓮如上人吉崎下向の「御影道中」と言われています。
23日の夜、御坊に到着し、東西両本願寺吉崎両別院で5月2日まで法要が営まれます。その日に本山へのお帰り「御上洛」は5月9日までの7泊8日の行程です。途中の区間ごとにバトンタッチですが、全行程を付き添われた宰領と呼ばれる方は、福井県南越前町の宮路幹夫さんで79歳だそうです。沿道で手を合わせられる人、吉崎で待たれる人、法要にお詣りの人、お念仏の伝統はこのような沢山の人々により守られてきたのですね。

ブログと言えども何かのご縁ですね。今日は真宗宗歌をご紹介しましょう。
それでは今宵はこれにて。
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