「生涯引きこもり」と宣言された私の、超豪華オプション生活

 登校拒否となり、生涯ひきこもりであろうと決めつけられて四半世紀。社会人として生きる記録。#発達障害 #自閉症 #ニート

壊れたトイレ、水の出ない蛇口、つけっぱなしの非常灯。障害者雇用外注ビジネス農園の労働実態について考察する。

2021-01-28 07:01:55 | 当事者研究

障害者雇用外注ビジネス農園での労働実態について書きたい。

代表的外注ビジネス農園をこの度見学しました。

以前そこの在校生や卒業生の声を、記事や相談員からの伝聞として当事者の声を聞いたことからも総合し、障害者雇用外注ビジネス農園での労働実態を考えたいと思います。

最大の肝は、ビジネス農園で作った作物は社内の「福利厚生用」であり、市場に出回らない。ということです。

仕事の納期に追われることなく、体に優しい、働く人の体調を最優先した労働環境。と、営業の方は熱心にアピールしておられました。この農園では水耕栽培なので手はほとんど汚れないと。休憩は30分に5分あると。などなど。

言葉を返せば、外注ビジネス農園の仕事は市場で生き残れるように工夫に工夫を重ねることはなく、土を耕すことはなく、コンバインなどの農機具を操作することもなく、次の職場や自営して農業を継続的に営むノウハウは、ほぼ身につかない。なにせ障害者雇用者は、ひとりで冷蔵庫に入ることさえできない。

「てんかんの人がいて、倒れてもすぐに発見できるシステム」との営業マンはアピール。

で、障碍者手帳を持つ人がみんな、てんかん発作するのかな?

こんな画一的対応しかしない、外注ビジネス農園の「障害配慮」。これじゃあ人間は労働者とてしは育たない。まあ医療福祉の固定資産。めんどり。よりはましかもしれないな。

働く人々を観察すると、納期に追われておらずきびきびやると職員から注意されやることもなくなるので、のーんびりだらだら作業し、5分の倍は休憩しておられる。ぼんやり管理棟方面をほっつき歩いている人もいた。

コロナということで、自宅待機になっている会社もある。〈法令遵守ということか〉休業補償はしっかりしていると、営業マンは胸を張ってアピール。

そりゃそうだ。コロナとかなんとか言って、換気が完璧でソーシャルディスタンスがきっちら取れる農園を休業し、給料を6割払えばいいんだから。経費削減の大チャンス。もともと生産性を一切求めない人材。法令遵守さえすればそれでいいのだ。

採用は最終的には個々の外注元企業が行い形式的にはおのおのの外注元の社員になる。

現実の採用は外注ビジネス農園が「障害者雇用者」のみならず「農場長」〈健常者の責任者〉まで採用候補者を絞り、外注元に推薦する。外注ビジネス農園は実習を通して採用候補者のふるい分けをしつかりしてくれる。

採用は、実修元でのペアリングと相性による。という印象を持った。実習用に農園があり、そこの実習で健常者農場長1人と障害者雇用者3人のペアリングをされ、外注ビジネス農園から様子を観察され、それをもとに採用候補とよそで頑張って。というひとを振り分けると理解した。相性が合えば4人まとめて外注元に押すのかな。という印象。

誰をどう採用しようが企業の自由なので、外野の私があれこれ言わない。そこで働く希望者が行けばいい。但し、外注元の業態や社風に染まることはなく、所属元の社員に合うことも、営業のアピールで「月に一度、人事の人が見に来ます」程度。「コロナ」で来ないこともある。とのこと。

まるで障害者入所施設。みたいな。親があずけっぱなしで何年も見に来ないなんて、当たり前のひとも大勢いたし、私の元勤務先以外の職員たちからもそういう声はよく耳にしてきたものだ。新聞記者から「障碍者のゲットー」と書き立てられても仕方がないな。と。しょうがないなと思う。それがその家庭やその会社やそのコミュニティーの在り様。なのだから。


外注ビジネス農園の社用車で最寄り駅まで送迎していただいた。車の非常灯がなぜかつけっぱなしだった。

トイレを借りた。壊れていた。水が流れないようになっていた。まるで知的障害者更生施設みたいだった。知的障害者の中には、かなりの頻度で、水で遊んでしまう特性がある人がいるのだ。「利用者」の誤学習やこだわりで、トイレが壊れてしまったり水を流せないようにしているのは、障害者施設なら仕方のないことかもしれない。

しかし、お客さんの使うトイレがそのように壊れている。という光景は、この外注ビジネス農園で初めて体験した。知的障害者を大量に採用していることで知られている大手アパレルとか大手流通の店舗で、そんな光景見たことがない。入所施設とか養護学校でも、これまでたくさん見て回ったが、一度も経験しない経験をさせていただけた。

企業で一般的に知られている知識の中で、会社の社風はトイレで表れる。会社の顔だ。と言われていることが思い出される。私の所属してきた企業は皆、トイレ掃除と管理は念入りにやったものだ。もちろん物は壊れることがあるから仕方がないことかもしれないが、故障や不具合の偶然が3つ重なるのは大変印象に残る光景だと思った。工場でも経験がない。一つの故障をすぐに発見してすぐに対応するから。

つけっぱなしの非常灯と壊れたトイレ。水の出ない蛇口。これが障害者雇用外注ビジネス農園の社風であり、顔なのだ。この会社を創業10年で東証一部上場企業にしてしまう日本社会。なのだ。日本に冠たる企業の真の姿が、ここに凝縮されているのだ。

日本堕ちたわ。

 

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障害者雇用外注ビジネス農園を見学して。ここは障害者の楽園か、それともゲットーか?

2021-01-27 19:53:00 | 当事者研究

いろいろなところで記事の書かれている、著名な障害者雇用外注ビジネス農園を見学しました。

この会社に関する記事は以下の通りです。検索してみるとほかにもたくさんあります。

 

障害者と関わるのは面倒? 外注ビジネスで露呈した「社会の本音」(山田 奈緒) | 現代ビジネス | 講談社(1/5) (ismedia.jp)

 

金魚すくいにテレビゲームが「仕事」? “虚業”化した障害者雇用をどう変える (1/5) - ITmedia ビジネスオンライン

 

障がい者雇用を農業で実現!|障害者採用・雇用支援の株式会社エスプールプラス (spool.co.jp)

 

社労士が説明する「合法かつ斬新な仕組みで障害者雇用の促進」 | HIFUMIYO TIMES (1234times.jp)

等あります

 

この障害者雇用の外注ビジネス農園について、社会福祉士である毎日新聞の山田記者「外注ビジネスは、障害のある人とない人がともに生きる社会の実現を遠ざけている」 [山田奈緒, 2019]というコメントに共感した一方で、榊社労士による「社会正義に反するようなものではない」「決して悪いこととは言えない」 [榊裕葵, 2019]という感想も、そうだと思っていました。

この度見学に対応された職員様は、プロの営業マン。外注ビジネスの会社に福祉畑の人はととんどいない。とのことです。

営業トークは、美しく装飾していましたが、作物を市場に出して収益を上げる必要はないことや、福祉作業所のように管理と配慮の行き届き作業時間も長くない楽な労働環境である、などとあけすけに言っていました。まさに、とある行政職員が述べられた通り「工賃の高い福祉作業所」 [山田奈緒, 2019]ですね。

きれいにプレゼンされましたが、要するに山田記者の記事内容通りでした。それが日本社会の現実なのだと受け止めるほかありません。悲しいものですが。

現地では大企業のハウスが広がっていました。例えば個人的に大変お世話になってきた大手家電量販店さんの農園もありました。怒号と鉄拳の飛び交う家電量販店の現場にはバックヤードや配送を含め、障害者を雇用する意志がないと表明されているように感じました。そんな厳しい労働環境で精神障害を発症する人々が後を絶たない会社において、その人々を雇用し続けるのではなく、わざわざ外注ビジネスを利用する選択をされている現状を見て、悲しい気持ちになりました。

日本に冠たる企業が連なっていました。説明された営業の方はしばしば、財閥系自動車会社名を出しておられまた。

この会社名を聞いて、私はその会社の元エンジニアで統合失調症を発症し、現在福祉施設の当事者支援者である方を思い出しました。彼は大々的に報道されたレーキの不具合とリコール隠しを看過できず声を上げたところ苛烈なパワハラに合い、重篤な精神障害を患ったと、彼のエピソードなどについて書かれた本 [斉藤道雄, 2010]を読み、施設見学でご本人に偶然出会い、上記の話をしていただけたことが思い出されました。

嘆かわしいやら悲しいやらですが、昨月再びブレーキ制御装置不具合でリコールと相成った、そういう体質の会社は終わるまで変わることは困難で、そういう会社さんが外注ビジネスに依存するのだろうと感じました。

私は自分たちが企業社会から関わりを暗に拒まれているように思えて悲しくなるのですが、一方でこの農園で働き喜んでいる人たちも大勢いることは、営業の方の説明や山田記者の記事にも書かれていています。

障害者に自社では働く環境を提供したくない会社さんが、法定雇用率と国による企業名公表や公共入札禁止の圧力に負けて、外注ビジネスを頼る現状は、障害者との共生を遠ざける。という山田記者のコメント通りの感想を持ちましたが、榊社労士の述べられるとおり、障害配慮してもらえず無理やり働かされたり放置されたり、あるいは障害者雇用を断念し反則金の支払いで済ませる、よりはましであるとも思います。

私はこれら外注ビジネス農園で働く人々には、胸を張っていただきたいと思いました。

自社で障害者を雇用できいない会社が国との付き合いのために外注して、そこで働いてくれる人のおかげで法定雇用率を「達成」して、企業名公表や公共入札締め出しも避けられるのです。

農園でストレスにならない範囲でみんなと仲良くやっていれば、最低賃金がもらえて障害年金も支給停止になることはない。お互いwin-win関係で、企業に対する貢献活動だと思いました。

 私たちは高名なる専門家や大手新聞社記者の描くお花畑で生きているわけではありません。そもそも、社会民主党や共産党は、毎日新聞や朝日新聞は、ご立派な正論を振りかざされる病院で、障害者雇用率を達成しつつ個々の特性に見合った障害者雇用をしているのでしょうか?

もし偉そうなことを言うだけなら、外注している会社やそれをビッグビジネスにした会社のほうがましだと、私は思います。

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※引用参考文献

エスプールブラス. (日付不明). 野菜づくりで障がい者雇用を変える! 参照先: エスプールプラス: https://plus.spool.co.jp/lp/

榊裕葵. (2019年11月18日). 障害者就労できる農園、エスプールプラスの仕組みとは!? 参照先: HIFUMIYO TIMES: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69028?imp=0

山田奈緒. (2019年12月17日). 障害者と関わるのは面倒? 外注ビジネスで露呈した「社会の本音」. 参照先: 現代ビジネス: https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69028?imp=0

斉藤道雄. (2010). 治りませんように べてるの家のいま. みすず書房.

 


自閉でもいいじゃあないか。食っていければ。

2021-01-16 15:31:14 | 引きこもりからの復活

 

コロナ禍でなかなか遠出しにくい今、鉄道動画にはまっている。

その動画を見た人から「スーツ〈著名な鉄道系ユーチューバー〉って、自閉だね」と言われた。

「自閉でいいじゃないか。総理大臣よりも稼いどるぞ。」と私は返した。

 

いいじゃないか。自閉症で。〈確定診断が出ているかどうかは知らないが〉

いいじゃないか。好きなことやって、何百万もの人たちから好かれて。自立できて。

おそらく入社試験の心理検査で兆候つかまれてJR職員にはなれなかったのだろうけど〈内田クレペリン検査を開発するなど、JRは旧国鉄時代から心理検査技術に長けている〉、有名大学に入って学生しながら好きなことをして荒稼ぎして、すでに会社社長なんだから。結構なことじゃないか。

イチロー、おさかなくん、そしてスーツ。

いずれも確定診断出ているかどうか知らないが、突出した能力を活用して、しっかり生きている人たちだ。

こういう人たちを見るとおもしろい。猿真似は困難だが話の内容はとても示唆に富んでいる。少なくとも医療福祉のモルモット・固定資産にすることにしか関心がない虫採りの専門家・営業員どもよりはるかに役立つ。

 

最近、さる臨床心理士から聞いた言葉から連想されたことがある。

心理士は「自分を信じる力が必要。信じないようにする働きかけが多いけれど。」と言った。

それを聞いて、そういえば、障害者職業センターの職業カウンセラーとか、県コロニーや大学病院の児童精神科医とか、近所の大学臨床心理教授とか、自立しようとする当事者の足を引っ張る専門家と私は何度も出会い、その都度対峙して来た。ということが思い出されたのだ。

医師は病気を治すことが任務だと私は思うが、さる児童精神科の権威はツイートで「治すことは医師としての良心が許せない」との投稿を盛んにしてきたことが思い出される。その権威は医師としての良心が180度異なる神田橋先生を盛んに愚弄し続けたが、やがて本名が暴かれるとツイッターでは沈黙したことも思い出される〈公演では発達障害無能論を強調し続けているようだが〉。

自立を支援することが福祉職の任務だと私は信じているが、これまた医療福祉牧畜産業の固定資産にすることしか考えない支援者が非常に多いとも、感じている。

私は現実を見て、自分を見てくれる医師に患者を治すか楽にする意志があるかどうかを都度しっかり確認しつづけているし、支援者に対してソーシャルワークやカウンセリングなどの支援をする技量と意志があるかどうかを都度しっかり確認し続けている。

神田橋先生のような、どんなことをしてでも目の前の患者を楽にしようという志を持つ医師は全国にいるし、自分の任務は自立を支援することだと格闘している支援者も大勢いることも、私は知っている。

足を引っ張るような支援者からは離れ、自分を助けてくれる人につながればいいと思う。

足を引っ張るような、あるいは奈落の底に突き落とす動きをする「支援者」の言うことなど聞く必要はない。服従する必要はない。環境を変えればいい。

薬理作用の矛盾する多量多剤処方をするような医者の薬を飲む義務などない。医者は巷に大勢いる。当事者会などで情報を集め、自分の気になる人に意見を聞きに行けばいい。

自分は、この度の失業も、きっと超えられると信じている。

支援者に復帰するチャンスがあれば、当事者が自分の人生を歩むことを支援する存在でありたいと思う。

 

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