「生涯引きこもり」と宣言された私の、超豪華オプション生活

 登校拒否となり、生涯ひきこもりであろうと決めつけられて四半世紀。社会人として生きる記録。#発達障害 #自閉症 #ニート

診てもらう医師を比べて選べばいい

2020-01-18 10:49:19 | 生活と療養の工夫

ACT(Assertive Community Treatment 包括的地域生活支援プログラム)とオープンダイアローグで知られる高木俊介先生から面白い文章が回ってきた。

ACT(Assertive Community Treatment 包括的地域生活支援プログラム)

https://www.comhbo.net/?page_id=1379

オープンダイアローグ

https://ja.wikipedia.org/wiki/オープン・ダイアローグ

 

高木先生がリンクを張った、北里大学精神科の宮岡等先生がNPO法人ノーチラス会で行った講演スライドによると、選ばないほうがいい医師として
他はない特定の治療を推進する医師 ×よい治療ならすぐ広まる”

と書かれている。

それについて高木先生が答えておられる画像を添付した。

宮岡先生が公開している公演会スライド

https://blog-imgs-129-origin.fc2.com/m/i/y/miyaokakitasato/20200112213117bac.jpg

https://blog-imgs-129-origin.fc2.com/m/i/y/miyaokakitasato/202001122131193c0.jpg

https://blog-imgs-129-origin.fc2.com/m/i/y/miyaokakitasato/202001122131206c2.jpg

 

宮岡先生のお考えすべてを否定しない。参考になるご意見もある。

しかし高木先生が疑問に思った点について、私も疑問に思った。

宮岡先生の定義した「他にはない特定の治療を推進する医師」に、私はよく治してもらっている。

宮岡先生にとって多分、高木先生は敵なのだろう。彼の敵はほかに大勢いる。もちろん、多量多剤を平気でやる医師や患者の主訴を聞かない医師は共通の敵である。そんな医師に私の心身を見せることはない。

宮岡先生にとっては、このブログで取り上げたほとんどすべての先生はやぶ医者である。

しかし私の体は、神田橋先生や藤川先生のおかげでずいぶんとよくなった。しかしそれら先生方は宮岡定義では推奨しない人たちである。

藤川先生のもとの流れの一つである溝口先生などの分子栄養学に基づき糖質制限をする精神科医たちも、そして内科専門医であり日本心身医学会に属する私の主治医も、宮岡先生によればアウトである。

もちろん、べてるの家をサポートしている川村敏明先生もまた、宮岡定義では完全アウトである。

 

では、なぜ上記の先生方の方法が広まらないか。私が思うに

・職人芸玄人芸で、他人がまねしようにもまねできない…神田橋先生、川村先生など

・方法論で、保険診療では収益を上げにくいというイメージ…神田橋先生、高木先生、河村先生など

・発想が突飛で、模倣に抵抗がある…神田橋先生、川村先生、藤川先生、溝口先生など

 

病院は、検査してなんぼ、入信させてなんぼ、薬出してなんぼ、である。治したらもうその患者からの上りは当面望めないシステムである。

施設は、利用してもらつてなんぼ。問題解決して施設外で暮らされては、その利用者からの上りは望めないのがこの国のシステムである。

宮岡基準は、すべての医師が患者を治そう、楽にしようという意思を持っていることを前提にしている。それは虫が良すぎると感じる。

私は神田橋先生(2016)のおっしゃる通り、特に精神科医は、治すことよりも「昆虫採集」に夢中になる医師が大変多いと感じている。そんな治療に関心のない医師に「治してもらいに行く」という行為をしても、治療側に関心のない行為は望めないと私は思う。

医者は大勢いる。精神病患者で精神科医療にも携われる小石川真美医師は主治医を十数人替えたと述べておられる(小石川2018)。患者側ニーズも、医師側の事情〈治療理論、経済的事情など〉も、時に応じて変遷する。だからその時にニーズに応じて受ける医療サービスを変えればいい。と私は思う。

 

参考文献

神田橋條治 2016 治療のための精神分析ノート 創元社

小石川真美 2018 大いなる誤解・親子が殺しあわないために 金剛出版

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自閉症の社会的障害つてなんなのだろうか

2020-01-17 11:55:48 | 日記

最近、ベてるの家見学時資料が出てきて、統合失調症の認知機能障害についての資料が出てきた。それを読んでいて、自閉症の社会性の障害とされることについて思いをはせた。というのも、統合失調症の自閉性と自閉症は、しばしば混同され、誤診も多い。しかし当事者なり専門家なりお互いが「発達障害じゃない」とか「自閉症じゃない」などと不毛なレッテル貼りやら区分けなりなどをやりあう滑稽な光景を見ているので。予後絶望で固定したい人たちがいて、なんだかなあと思う。

最初に、2012年11月5日、北海道浦河町で行われた研修会で、宮崎大学の白石裕子先生のスライドに書かれていた「〈統合失調症の〉認知機能障害による障害 他人についての障害」について引用する。

認知機能による障害 他人についての障害

・自己中心にも物事を捉えて、他人の考えが理解できない。〈他人の考えの理解の障害。心の理論の障害

・相手の気持ちや視線を誤解する〈他人の気持ちの理解の障害。被害的な構え〉

・気配りなど場にふさわしい行動の障害〈人付き合いの障害〉〈白石 2012.

 

つづくスライドで白石先生は「サリーとアンの課題」をそのまま引用した。これは自閉症の社会性の障害について説明するときによく用いられる説明である。

 自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群) サリーとアン課題

https://kokoromasic.com/82_asperger4

なお、上記情報は舌足らずの情報である。社会性は後天的に発達するものであり、ある程度の知的能力があれば社会経験を学習することにより、「普通に」課題を答えることができるようになるものである。〈本文後段にて内山登紀夫大正大教授の説明とリンクで説明〉

 

これらを引用しつつ、白石先生はスライドで、認知機能障害は〈統合失調症の〉幻覚妄想によつて他者の意図や感情を誤って推測し、死線や体の働きを誤解するという社会性認知の歪みに基づく症状〈白石 2012〉と説明している。

 

一方、自閉症の「三つ組の障害」のひとつの社会性の障害とされることの説明について、大正大学の内山教授は「よこはま発達クリニック」ホームページ上で、以下のように説明している。

社会的イマジネーション

のを並べる、特定の物を集める、変化を嫌う(同じ行動を繰り返す)などのこだわりと言われる行動は、イマジネーションの障害が背景にあります。次に起こることを想像することが難しく、自分なりに見通しを持つことが出来ないため、同じパターンを繰り返し行うことで安心しやすいと言われています。また、自分の好みの物を集めることや揃えることを好んだり、せっかく集めても、それを本来の目的ではなく、たた蒐集することだけで満足することもあります。

https://www.ypdc.net/自閉症スペクトラムとは/

 

私が自分の知識経験から思うこととして、内山先生がローナ・ウインク博士の理論に基づいて並べたもろもろの特徴は、固定された非可逆的な「症状」であるとは思わない。

統合失調症の予後が必ずしも絶望的なものでないのと同様に、自閉症を含め発達障害とされる人たちもまた、本人や周りの努力にもよるが、発達し進歩していくものである。

統合失調症の人たちの認知障害が幻覚妄想によって引き起こされるのと同じように。自閉症の社会性の障害などもまた、感覚過敏や二次障害〈うつ病や統合失調症など精神障害の併発〉・三次障害〈医師による不適切な多量多剤投薬による医原性精神疾患〉によつて憎悪し、あたかも固定したかのように見えると、私は理解している。

私の理解と経験では、感覚過敏や二次障害、三次障害への手当てをすればローナ・ウインク博士や内山先生の指摘する特徴は目立たなくなる。

このことは内山先生自身がよこはま発達クリニックホームページ上で

”ASD〈自閉スペクトラム症〉の人たちの社会性は発達しないわけではなく、ゆっくりと発達し、変化していきます。知的に高い人たちは、これまでの経験をもとに自分で特性が目立たないようにカバーしている人も少なくありません。

と述べている。

身体環境さえ整えば、いいのである。


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思わず書いてしまった。

2020-01-10 15:24:31 | 日記

発達障害者や自閉症スペクトラム障害の人たちの治療目標が「家事をする引きこもり」であると公言している医師が、こんなツイート書いたのが回ってきたので、思わず反論した。

ちなみにafcp 01こと吉川徹医師〈当時、名古屋大学附属病院、現在愛知県コロニー〉は、以下のように発言し、愛知県庁に住所のある機関の公式文章に残っている。

"吉川:自分は発達障がいの方、特に自閉症スペクトラム障害の方の場合に目標となるのは、私は実は「家事をする引きこもり」だと思っています。そこが目標で、それ以外はオプションだと考えています。" 

引用文献  吉川徹ら 発達障がいを持つ青年の社会復帰支援~特性理解にもとづく援助について考える~ 2012 愛知県精神保健福祉協会 こころの健康第47号 p28

 

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